注意!こちらはゼロス×シルフィールのカップリング小説です。妄想とねつ造に溢れていますので、苦手な方はお戻り下さい。
今回はシルフィール視点連続です(´▽`)
エルフの喋り方ってよく分かんなくて困ります(汗)
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エルフ族の長老とその従者によって、私は小さな建物に通されていた。
小綺麗な部屋の中、三人だけしかいない中で、張り詰めた空気に気圧されそうになるのをぐっと堪える。
私の差し出した献上品に、長老は一通り目を通してから頷いた。
「我が友、人間よ。良い品をありがとう。対価として我らが知識を与えよう」
重々しい言葉に、私はごくりと唾を呑み込んだ。
知識。それこそが私が今喉から手がでる程欲しいもの。
「ありがとうございます」
一礼してから、フラグーンの種を取り出した。
「これが真に『フラグーンの種』かどうか、あなた方に見極めて頂きたいのです」
長老はそれを慎重に受け取り、じっくりと見る。
「ふむ...」
しばらく種を眺めてから、長老はおもむろに種の上に手をかざし、何か呪文のような言葉をつぶやき始めた。
エルフ族に伝わる術なのだろうか、私はそれを見つめることしか出来ない。
「......『汝の真の姿を表せ』」
最後にそう呟くと、彼の手から緑色の光がぽうっと輝いた。
──しかし、何も起こらない。
長老は顔を上げ、私に視線を向けた。
「これは真のフラグーンの種だ」
「......本当、ですか?」
「人間よ。私は嘘をつかない」
威厳に満ちた声に、私は心から熱いものがこみ上げてくるものを感じた。
「ありがとうございます...!」
「シルフィール殿。あなたは良き隣人をお持ちのようだ」
私はこの時初めて長老が微笑むのを見た。
「人間のお姉ちゃん!」
長老の家から出ると、先程出会ったエルフの少女が私を待っていた。
「...どうしたの?」
「ついて来て!」
私の手を取ってぐいぐいと引っ張って行く。
「あ、ちょっと!」
つられて走り出すと、彼女は笑いながら私をその場から連れ出した。
「ここだよ!」
しばらくして女の子の家らしき建物の前にたどり着いた。一息つく間もなく、彼女は家の中に入って私を手招きする。
付いていくと、そこには先程あった男の子と、もう一人、エルフのおばあさんが立っていた。
「...あの、こんにちは?」
私の挨拶に頷いたあと、彼女はくるりと背を向けて行ってしまう。どうやら付いて来い、という事らしい。
戸惑う私に、女の子は笑いかけ、男の子はべえっと舌を出した。
「......」
やれやれ。
奥の部屋まで来ると、子供たちはいなくなり、おばあさんと二人きりになる。
「......人間の娘よ」
厳しい目をした彼女に、自然と背筋が伸びる。長老と同じだ。
「突然連れて来られて戸惑っていることでしょう。孫たちが失礼しました」
「い、いえ」
「私はこの村の占い師です。そして、人間がこの村に来ると聞いて、占わずには居られなかった...」
世を憂うような瞳に、少しだけ不安になる。
「警告します。あなたは、近いうちに魔に魅入られる。用心なさい」
「......!?」
──フラグーンの種は本物だったのに...
「あなたの心の隙を、魔は狙っている。あなたの心を揺さぶる何かを仕掛けてくる。...立ち向かいなさい、人間の娘よ」
険しい声と視線に、私は身体が震えそうになるのを必至に抑えていた。
──立ち向かいなさい。
その言葉だけが、私の中に何度も響いたのだった。
続く
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次回に続く!
今回はシルフィール視点連続です(´▽`)
エルフの喋り方ってよく分かんなくて困ります(汗)
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エルフ族の長老とその従者によって、私は小さな建物に通されていた。
小綺麗な部屋の中、三人だけしかいない中で、張り詰めた空気に気圧されそうになるのをぐっと堪える。
私の差し出した献上品に、長老は一通り目を通してから頷いた。
「我が友、人間よ。良い品をありがとう。対価として我らが知識を与えよう」
重々しい言葉に、私はごくりと唾を呑み込んだ。
知識。それこそが私が今喉から手がでる程欲しいもの。
「ありがとうございます」
一礼してから、フラグーンの種を取り出した。
「これが真に『フラグーンの種』かどうか、あなた方に見極めて頂きたいのです」
長老はそれを慎重に受け取り、じっくりと見る。
「ふむ...」
しばらく種を眺めてから、長老はおもむろに種の上に手をかざし、何か呪文のような言葉をつぶやき始めた。
エルフ族に伝わる術なのだろうか、私はそれを見つめることしか出来ない。
「......『汝の真の姿を表せ』」
最後にそう呟くと、彼の手から緑色の光がぽうっと輝いた。
──しかし、何も起こらない。
長老は顔を上げ、私に視線を向けた。
「これは真のフラグーンの種だ」
「......本当、ですか?」
「人間よ。私は嘘をつかない」
威厳に満ちた声に、私は心から熱いものがこみ上げてくるものを感じた。
「ありがとうございます...!」
「シルフィール殿。あなたは良き隣人をお持ちのようだ」
私はこの時初めて長老が微笑むのを見た。
「人間のお姉ちゃん!」
長老の家から出ると、先程出会ったエルフの少女が私を待っていた。
「...どうしたの?」
「ついて来て!」
私の手を取ってぐいぐいと引っ張って行く。
「あ、ちょっと!」
つられて走り出すと、彼女は笑いながら私をその場から連れ出した。
「ここだよ!」
しばらくして女の子の家らしき建物の前にたどり着いた。一息つく間もなく、彼女は家の中に入って私を手招きする。
付いていくと、そこには先程あった男の子と、もう一人、エルフのおばあさんが立っていた。
「...あの、こんにちは?」
私の挨拶に頷いたあと、彼女はくるりと背を向けて行ってしまう。どうやら付いて来い、という事らしい。
戸惑う私に、女の子は笑いかけ、男の子はべえっと舌を出した。
「......」
やれやれ。
奥の部屋まで来ると、子供たちはいなくなり、おばあさんと二人きりになる。
「......人間の娘よ」
厳しい目をした彼女に、自然と背筋が伸びる。長老と同じだ。
「突然連れて来られて戸惑っていることでしょう。孫たちが失礼しました」
「い、いえ」
「私はこの村の占い師です。そして、人間がこの村に来ると聞いて、占わずには居られなかった...」
世を憂うような瞳に、少しだけ不安になる。
「警告します。あなたは、近いうちに魔に魅入られる。用心なさい」
「......!?」
──フラグーンの種は本物だったのに...
「あなたの心の隙を、魔は狙っている。あなたの心を揺さぶる何かを仕掛けてくる。...立ち向かいなさい、人間の娘よ」
険しい声と視線に、私は身体が震えそうになるのを必至に抑えていた。
──立ち向かいなさい。
その言葉だけが、私の中に何度も響いたのだった。
続く
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次回に続く!