2011年3月11日の東日本大震災で我がマンションは大揺れしました。
造り付けの食器棚では食器がダンスをし、高価なものだけ割れました
重い本箱が1m程前進し、60キロある大理石のテーブルが動いたのです。
私の作業場では重い高機織り機がキャスター付きなので動き、本箱も糸が入ったケースも見事に倒れました。
そんな具合ですから、壁の一部に亀裂が入り、壁紙がよじれました。
78戸のマンションですのに、角から3軒だけ縦割りで被害が大きかったのです。
我が家はその真ん中です。
その修復が現在行われているのです。
我が家は家の中は済みましたが、外壁の亀裂を直し、室内のボードを替え、壁紙を変える段階で
さて、同じ壁紙が手に入らない
これが前の壁紙です。
これは芭蕉布でできています。
このマンションは築29年で、住人はほとんどが内装の改修をしていて、
元の住居のままの人はいないです。
我が家も部屋の間取りも変えています。
そのとき 建築士から勧められた芭蕉布の壁紙を選びました。
布の優しさに包まれて、心が和らぐ想いで過ごしています。
ところが、この壁紙が廃盤となってしまいました。
そこで、見本帳を見て同じようかなというマニラ麻の壁紙を選びました。
これがそうですが、この写真ほど暗くはないですが、だいぶ景色が変わった気がします。
壁紙など、また利用があるものが廃盤になっていくのはどうしてなんでしょうかね。
これは私の業界の糸と同じなんだと思います。
好評の糸に限って、瞬く間に廃盤になります。
糸会社の社長に尋ねたことがありますが、
好評だからといって、また作ることはないのだそうです。
1度作ったら、もうそれで終わり、だそうです。
だから、人気がある糸ほど 早く廃盤になるのです。
そして次なる糸を作るのが儲ける秘訣だとか。
利用者のことなどまるで考えない商売事情なんですね。
というわけで、芭蕉布の壁に囲まれて、一角だけマニラ麻のリビングルームで、これから過ごします。あ~~
同じタイトルの歌が好きで、その織物も調べたことがあります。まさかその布が壁紙になっているとは。
さらに、また作ることはない、つまり売り切れたらオシマイなんですね。
業界のこと、少し分かりました。(笑)
人気があれば売れるので長く現役で置けばいいのにね。
マンションの場合 地震後の修復は外壁などは共益金で
出ますか? 内装は各個人持ちになるのですか?
同じくマンション住まいですので気になります。
涼しげで落ち着いた感じのタペストリーでした。
着物もあるんですよ。
我が家でも、その落ち着いた感じとしっとりした感じに一目ぼれしたんです。
壁紙や床クロスほど見本帳が変わるものはありません。
製品にそれほどこだわって作ってないことがわかります。
ですから、悪い意味の一期一会です(笑)。
糸などは人気があるのですから需要もあると思うのですが、
そういうものではない!と社長に言われました(笑)。
そのかわり、「これだけは常にある」という糸もあるのです。
いわゆる〝新商品”というものは、「無くなれば終わり」ですので、
気に入ったら大量買いするしかないのです。困ったものです。
さて、地震の修復は共益費でまかなわれます。
内装も共益費から出るのですが、ウチの場合のように、
「この壁紙にして」と要望を出すと、
それは多分高いものなので、自己負担です。
背景が見えてしまいましたね。
好きだった壁紙が廃盤と聞かされると
尚更、執着 したくなるような・・・・・・・・!
手を代え品を替えての利益優先型商売は考え直す
時期に来ていると思います
亀裂をタペストリーで隠しております。
壁紙を張り替えようと思ったけど、今のところ
このまま、タペストリーを楽しんでおります。
ホントにこれでなきゃ、と思うなら、ひと部屋全部変えなければならない。
これはお金がかかります。
悔しいですが、一部だけ違う壁紙となりました。
私は自分でタペストリーを織って作っているんですが、
たぶん、家族にはそれでは反対されそうです。