(4)2014年9月24日(水曜)午後4時から5時まで、東京都教育委員会指導主事等3名による板橋特別支援学校における「訪問研修」が行われた。そこでの「研修内容」は、「これまでの訪問研修のまとめ」と称し、「服務事故再発防止研修」の「研修を通して理解できた内容について記述せよ」という脅しと都教委が求める「模範解答」を強制誘導する「研修」という名の憲法違反の「思想転向」強制以外の何ものでもなかった。
都教委指導主事による「設問」は、以下の①から⑧までの8点にわたるものであった。①「地方公務員として上司の職務命令に従って職務を遂行しなければならないことについて」②「適正な教育課程の実施にむけて関連法令や学習指導要領に基づいた教育活動を行わなければならないことについて」③「小中高の各段階における学習指導要領の国旗国歌の指導に関する記述について」④「国歌起立斉唱命令に関する最高裁の判決について」⑤「高等部学習指導要領特活の編成の取り扱いの内容についてあなたは教員としてどのように指導を行うべきか」⑥「今年の卒入学式でなぜ地方公務員としての行動がとれなかったか」⑦「学習指導要領をふまえ、あなたはどのように国旗国歌を指導しなければならなかったか」⑧「これまでの研修を通して、理解が深まったこと及び所感を記述せよ」。
都教委指導主事による①から⑧までの8点にわたる「設問」に「模範解答」を書かされるということは、まるで戦前の特高の「取り調べ」という名の「転向」強制と同じく重大な人権蹂躙である。都教委が「研修」という名で行っているこの「取り調べ」が、「研修」を受けさせられる当事者の人間の尊厳と人権を根底から奪う暴挙であり、私たちは決して許すことができない。