本日、東京で、全国から集う!全国で闘う!第 13 回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会
「新たな戦前」に向かう教育の国家支配はゴメンだ! が開催されました。
大阪からも、グループZAZA、ひのきみ大阪ネットの面々が参加されました。
メインスピーカーであった、児美川孝一郎さん(法政大学教授)さんは、
【公教育の転覆をはかる教育DX ――市場化,デジタル監視,新たな戦前―― 】と題して、スライド66枚を駆使して、大げさでもなんでもなく、教育DXが現在の公教育を溶解していく様を語られました。
そして、東京、大阪や各地の現場からの報告の後、下記決議案が満場の拍手で採択されました。
第13回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会決議(案)
「新たな戦前」への動きを学校現場から止めよう!
安倍政権での2015年戦争法「成立」を突碳口に岸田政権は昨年 12月には安保関連3文書及び敵基地攻撃能力の保有を閣議決定のみで「成立」させました。これに応じて、5年間で43兆円もの軍事費を投入し、憲法9条「戦争放棄」を実質及故にする政治を行なっています。
今、まさに「新たな戦前」です。
戦争は軍備だけでは成立しません。成立させるためには、若い人たちに「お国のために」役立ちたいと思わせることが必要となります。そのために歴代自民党政権は、「日の丸・君が代・愛国心」の刷り込みを学校教育で行なってきました。ここに来て、「日の丸・君が代」の完全実施が、「お国のために」戦場に赴きたい「人材」を育成するためであったことが、明白になってきました。東京の2003年 10・23 通達による、大阪の2012年「君が代」条例による「君が代」不起立処分、もっとさかのぼれば、1985年からの北九州市の「君が代」不起立処分は、その前哨戦でした。
学校教育が、教育の主権者である子どもたちに、人格形成の場ではなく、戦場に赴きたい「人材」育成の場となっていることを、私たちは外に向かって訴えていきましょう。「あなたはお子さんを戦死させてもいいのですか。ともに声をあげましょう」と。
コロナの 2021 年、オンライン授業を強要する大阪市の教育行政について、松井市長に宛てた久保敬校長(ともに当時)の「提言」は、子どもたちに「生まれてきてよかった」と思わせ、教員たちには働く喜びをかみしめることのできる学校の在り方を示します。「(競争で)『生き抜く』世の中ではなく、『生き合う』世の中」を学校教育の場で実現しようというもので、上からの指示命令にしたがわせる教育に加担してはならないと考え行動してきた私たちの教育観と相通じます。教員が国家のエージェント・訓導になってはならないことを日々の仕事の中で確認していきたいものです。
一人一台の端末を支給して(高校では購入させて) GIGA スクール構想の下、文科省はICT教育を推進しています。文科省が謳う「個別最適化され、創造性を育む ICT教育」とは、個々別々の課題を学習させる差別選別教育であり、教材の外注化・市場化です。と同時に、政権に都合の悪い自主教材を教員に使わせないことにもなります。教員の働きを監視するものでもあり、安易にこれに乗ってはなりません。
「教育DX(デシタル・トランスフォーメーション)」は、今後ますます学校教育を支配していくことになります。児美川さんの講演を契機に、考え合っていきましょう。
今日、ここに集まった私たちは、「子ともたちを再び戦場に送らない」ために現職教員や保護者・市民にはたらきかけ、ともに行動していきましょう。
以上、決議します。
2023年7月23日参加者一同