不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

La Grandine

2005-06-07 23:23:00 | 日記・エッセイ・コラム
友人と話し込んで、あっという間に夕方になり
となりの家の子供が遊びに来て
彼女を連れて
書類の発送のために近所のMBEのオフィスまで行き
戻ってしばらく子供とわん&ニャンと遊んでいたら
あっという間に19時過ぎ。

ビリーの夜の散歩に行こうかな
なんて思っているうちに見る見る空模様が怪しくなり
いきなり雹がすごい勢いで落ちてきた。

タイミングの問題だ。
もしあと3分でも早くビリーの散歩に行こうなんて思っていたら、
きっと痛い目にあった。
雷を伴って激しく降り続くので
先に夕飯を済ませてしまうことにした。
きっとビリーはお散歩に行く気満々になっていたけれど、
さすがにあの雹の中をビリーとお散歩する気にはなれなかった。

で、夕飯を先に済ませたら
雨も雹も降り止んで。
稲光が時々夜空を切り裂いているけれど
ビリーにはそれは見えていないので(笑)。

外に出てみたら一気に気温が下がって肌寒くなっていた。
毎夜通りに溢れている人の姿も
今日ばかりは少なめ。
ビリーも足が濡れるのを気にしてか、寒かったのか
急ぎ足で散歩終了。

雹が降ると
初めてイタリアに来た大学二年生の時の旅行を思い出す。
友人と二人でひと月かけてイタリア縦断した旅。
そのときにほとんど主要都市は制覇したのだけれど、
ミラノで昼間にとんでもない雹雨に襲われて閉口した。
バールのおじさんが
急いで手際よくオープンカフェのいすを
店内に片付けているのを見て
この人たちの日常には「雹雨」が共生しているのだなぁ
と妙に感心したのを覚えている。

遠い記憶だ。

私は記憶喪失かと思うほどいろんなことを忘却する。
ただ何かのきっかけで
忘れ去られた記憶のかけらが
ポロリとでてきたりすることがある。
雹が思い出させてくれるのは
あの旅で味わった
ほろ苦い小さな一つ一つの経験だったりするんだよね。

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