不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Iniziato Il Lavoro

2006-10-09 23:51:05 | 日記・エッセイ・コラム

イタリア語でLavoroといった場合、普通は「お仕事」のこと。
しかし、「工事」という意味にもよく使われます。
イタリアの古い家屋では何やかやと「Lavoro」が必要だったりします。

我が家のシャワー周辺から
どうも微妙に水漏れしているのではないかというのは
ローマに暮らしている頃から(つまりほぼ10ヶ月前から)
なんとなく感じていたのです。
下の階の住人からも湿気がひどいという苦情もあり
大家さんには私がローマに行っている間に
何とかしておいてくれと頼んでいたのだけれど
なんだかんだと先延ばし。

それがここ二週間ほどで状況が悪化して
いよいよ大変なことになるんじゃないかというので
大家さんもさすがに焦ったらしく
ここのところ立て続けにチェックにやってきました。
大家さんは弁護士を生業としているので
色々な手続きはお任せなのだけれど
どうも腰がひけていて、いつもなんかおどおどしているような感じ。
私に遠慮しているのかもしれないけど
我が家にいても落ち着かないし。
これで裁判に勝てるのかなぁといつも不安に思うのだけど。

まぁ、そんな気の小さい弁護士の大家さんと
がさつな水道職人&壁塗り職人で検証の結果
確かにシャワー周辺のどこかに
小さな水漏れがあるのだろうということで一致。
しかし、壁をぶち壊して水道管を露にしてみないことには
どこが原因かわからないということで
今朝、とうとう我が家のシャワールームの壁が打ち破られました。

壁の中の水道管はすっかり錆付いていて
ちょろちょろとビリーのよだれほどの水漏れ発見。
これが原因だったのねぇ。
こんな小さな水漏れも時間をかけると大変な被害をもたらすのね。
実際我が家のシャワールームの裏にあたるリビングの壁は
シャワールームからしみる湿気のせいで崩壊を続けて
手に負えない大変なことになっているのです。

大家さんもいることだし、後を任せて私は仕事に出かけ
夜になって家に帰ってみると
「セメントが乾かないので
二日ほどはシャワーを使わないように」と置手紙。
どれどれとシャワールームを覗いてみると
シャワーヘッドが新しくなり、
シャワーホースも新しいものに取り替えられ
ぶち壊した壁にも新しいタイルが貼られ
ちょっとセメントで汚れてはいるけれど
なんか新しいシャワールームに変身。うれしい。
しかし、足元に給湯器!
天井近くに取り付けられていた給湯器も
この際交換することにしたらしいのです。
交換してくれるのはありがたいけれど、
取り付け工事完了してから帰ってくれよ…。
セメントが乾くとか乾かないとかの問題の前に
給湯器がついてなかったらお湯が出ないから
シャワー浴びたくても浴びられないよ…。

まぁ、イタリア生活が長くなると
そんなことで目くじらを立てることもなく
まぁ、いいかぁという感じでやり過ごせるようになります。
明日電気工事の人が来て
この給湯器を取り付けることになっているらしい。
でもそれはどうやら「未定」の予定らしい。
少なくとも大家さんの置手紙から察するにそういう感じ。
まぁ、今それほど寒いわけじゃないので
シャワー以外に熱湯を要することもあまりなく
特に困らないから二・三日中に
きちんと取り付けてくれればいいんですけど。
シャワールームの電気も取り外されちゃったし、
色々まだ直すところはいっぱい。

さて、シャワーが浴びられないとはいっても
日本人としてはそれでは気がすまないのも事実。
ということで洗面所の狭い我が家のもう一箇所の水周り。
キッチン。
まずパスタ鍋二つを動員して湯をふつふつと沸かして
洗面器にお湯をためて洗顔&洗髪。
こんなときに「しまった今髪が長すぎる!」と思ったり。
ショートカットだったらラクチンだったのになぁ。
まぁ、何とか髪も顔も洗ってすっきり。

さすがに流しに乗り込んで身体を洗う気にはならなかったので
蒸しタオルで全身を拭いてさっぱり。
パスタ鍋二つ分の熱湯に適度に水を加えただけで
全身がさっぱりする程度には洗えるわけですねぇ。
と思うと普段シャワーでがんがん水を使っているのが
ちょっと無駄使いのような気がしてきました。
そんなに水を浪費したら地球に優しくないなぁとか。
こんな経験で地球環境に思いを馳せられたことにも感謝。

しかし、明日ちゃんと給湯器つけてもらえるのかな?

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