不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Museo Nazionale Alinari della Fotografia

2006-10-24 00:59:56 | アート・文化

サンタ・マリア・ノヴェッラ教会広場の南端にあるLoggia(回廊)。
長いこと放置され、一時期は浮浪者のよい寝床となっていたけれど
昨年から全面的に清掃、修復されて
おや何になるのかなぁと思っていたら。
どうやら新しい美術館が入るらしい。
これまで一般公開されていなかった場所だし、楽しみ。

今週土曜日10月28日に新しく誕生する美術館は
Mnafとよばれる写真美術館。

19世紀から現在までのフィレンツェの歴史と日常を中心に
写し取った写真を数多く所蔵するアリナーリが
その一族の築いてきた歴史だけでなく
イタリアの写真が築いてきた歴史を集結させた美術館。
7つのセクションに別れた美術館には
160年にわたる写真芸術だけでなく、
その芸術を生み出したさまざま機材も数多く展示。
額縁から広告、文献まで写真を取り巻く要素を網羅するのだそう。

また画期的な試みとして
世界初の盲人のための写真展示も話題になっています。
アリナーリが所有する写真の中から選りすぐりの作品20点を
ガラス、木材、布地、紙、砂、金属などあらゆる素材を駆使して
「触感で見る」写真に作り変え。
こうすることで光を失った人たちも手で触れることにより
写真作品を感じることができるようになるんだそうです。
なんかアイマスクして触って感じてみたい。
視覚で捉える芸術と触覚で捉える芸術の
その微妙な違いを知りたいなぁと。

入場料ちょっと高い気もしますが、土曜日が待ち遠しい。

Museo_alinari
まだオープン前で幕がかけられている看板

Museo Nazionale Alinari della Fotografia
開館時間 9:30-19:30(日曜日から金曜日)
     9:30-23:30(土曜日)
休館日  水曜日
入場料  9,00ユーロ
インフォメーション 055-216310 www.alinari.it

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