不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

D'improvviso Firenze

2008-01-21 23:50:30 | アート・文化

フィレンツェのミケランジェロ広場の西側の
小高い丘の上に建つバルディーニ邸(Villa Bardini)で
開催されている写真展。

100年の時を隔てた対比がテーマになっている写真展で
同じテーマ、同じ被写体をカメラに収めたもの。
被写体はフィレンツェの歴史的中心地区。
ウフィツィ美術館、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会、
バルジェッロ美術館、シニョーリア広場、サンタ・クローチェ教会、
サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会、ドゥオーモなど。
100年の時間の流れの中で変わったものと変わらないもの。
人々の日常生活が大きく様変わりしても
この街のいでたちはあまり変わらないことに
改めて驚きを覚えます。

フィレンツェには1904年に設立された
国立の写真保管室があり、
そこでは設立以前に撮影された写真も含め、
時代の移り変わりを残す写真が数多く保管されています。
そこからの選りすぐりの写真と
現代写真界で活躍する若手写真家
Gianni Ferrero Merlino(ジャンニ・フェッレーロ・メルリーノ)の作品が
対比的に展示されています。

たった100年なのに、そこには文化的にも、感覚的にも
そして街へのアプローチの仕方まで大きな違いが生まれていて
それを写真を通してみると非常に面白いのです。
同じ目線、同じアングルで撮影しているものでも
カメラやレンズの違いで距離感が違ったり、
そこに反映される空気の重さや光の加減が
微妙に違っているのが不思議。
そして何よりも1800年代は
街がゆったりしていたという印象が強く残ります。
1900年代後半から今日までにかけて
フィレンツェにはモノが溢れ人が増えすぎてしまったようです。

トリノ出身の若手写真家がフィレンツェ滞在中に撮影した写真は
どれもクラシックな目線で現代の息吹を取り込んだ特長的なもので
この写真たちもフィレンツェ写真保管室のアーカイヴに加えられます。

ポンテ・ヴェッキオの脇から急なのぼり坂を歩いて
美しい緑に囲まれたバルディーニ邸まで。
旅の途中の散策にもお奨めです。
フィレンツェを見下ろす邸宅で
100年の時間の流れを感じてみるのも良いかもしれません。

会期:2007年12月20日から2008年3月15日まで
開館時間:8:00-16:30
会場:Villa Bardini
   Costa S. Giorgio 2
入場料:無料(展覧会のみ)
    バルディーニ庭園&バルディーニ美術館&ボボリ庭園などの
    共通入場料は7,00ユーロ
休館日:毎月第1&最終月曜日