不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

La forma del Rinascimento

2010-06-15 14:36:28 | アート・文化

古代遺跡とバロックのほうが目に付きやすいローマで
ルネッサンス期に活躍した3人の彫刻家を軸に
ローマに残るルネッサンス彫刻に
焦点を当てた展覧会が開催されます。
その3人とは1400年代のイタリアを代表する
Donatello(ドナテッロ)、
Andrea Bregno(アンドレア・ブレーニョ)、Michelangelo(ミケランジェロ)。

この展覧会の目玉といわれる作品は2点。
パドヴァのサンタントニオ寺院の主祭壇のために作成された
ブロンズの下準備用に作成されたドナテッロの「奏楽天使」。
そして同じくドナテッロの手による
ナポリ王アルフォンソ・ダラゴーナ(Alfonso D'Aragona)のために
作成されるはずだった騎馬像のモデルとなった騎馬像原型。

ヴァチカンのFabbrica Di San Pietro
(サンピエトロ教会財産管理委員会)秘蔵の彫刻群は
Mino da Fiesole(ミノ・ダ・フィエゾレ)と
Giovanni Dalmata(ジョヴァンニ・ダルマタ)による
バルボ家出身の教皇パオロ2世の墓廟を飾るもので
今回初めてまとまった形での出展となり、必見。

そして最大の目玉は
もしかしたらこちらかもしれないという作品は
ミケランジェロの未発表作の大理石彫刻、
Eolo o Vento marino(風神アイオロスと海風)。

Eolo

ローマ郊外のCapranica Prenestina
(カプラニカ・プレネスティーナ)の
chiesa di Santa Maria Maddalena
(サンタ・マリア・マッダレーナ教会)の
装飾の一部として作成されたもので、
ごく最近になってミケランジェロ作と考えられるようになった作品。
教会建築もミケランジェロによるものといわれており、
ローマのサンタ・マリア・シプラ・ミネルヴァ教会
(Santa Maria sopra Minerva)の
「復活のキリスト(Cristo risorto)」の依頼主でもあり、
ミケランジェロと強い繋がりのあった
Porcari-Capranica(ポルカーリ-カプラニカ家)による発注。

La forma del Rinascimento
会場:Museo Nazionale Del Palazzo Venezia 
    Via del Plebiscito 118(ローマ)
会期:2010年6月16日から2010年9月5日まで
開館時間:8:30-19:30
休館日:月曜日
入場料:4,00ユーロ