不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

La Borsa Che Ricarica!!

2008-09-10 14:58:19 | 日記・エッセイ・コラム

こういうものに弱い。
すぐに欲しい!!うぎゅぅとなる。

やたらにその辺で買えるものでなくてよかった
とほっとするけれど
きっとそのうち買っちゃうよ。

ソーラーパネルがついていて、充電できちゃうカバン
こういうのにくすぐられません?

スイスの小さい会社が作っているのだそうで
Sakku.Worker.という名前のカバン。
フラップの外側には
やわらかいソーラーパネルがついていて
カバンを持って街を歩いているだけで蓄電可能。
そのエネルギーを使って携帯電話とかデジカメの
充電ができちゃうという代物です。

あぁ、欲しい。


Fontana di Trevi

2008-09-09 21:43:11 | アート・文化

ローマといえばの、トレビの泉。

噴水のとても多いローマでも最も大きな噴水です。
1998年に修復され、清掃が行われたのと同時に、
流水システムも最新のものが導入されています。 

Trevi01
1700年代に
Nicolo Salvi(ニッコロ・サルヴィ)によって設計され
クラシック建築様式とバロック建築様式が
混在するデザインとなっています。
Palazzo Poli(ポーリ宮殿)の裏手に
張り付くようにして作られている噴水の
彫刻群のテーマは「海」。

半身半漁のトリトンが扱う2頭の馬が引く
貝殻の上に悠然と立つのは
Pietro Bracci(ピエトロ・ブラッチ)作の
Oceano(オチェアーノ:大洋)。
両脇のニッチにはそれぞれ
「健全」と「豊穣」の像が置かれています。
どちらもFilippo della Valle
(フィリッポ・デッラ・ヴァッレ)の作品。
Trevi02
噴水の作られた経緯ですが、
アウグスティヌス帝の時代に遡るといわれます。
アウグスティヌス帝の娘婿であるAgrippa(アグリッパ)が
パンテオンやその周辺の浴場施設まで
水を引くために水道橋を建設します。
その水道システムは
acquedotto Vergine(ヴェルジネ水道橋)と呼ばれています。
この水道橋の名前の由来は伝説化していますが、
当時水源を探して近郊を歩いていた兵士たちに
源泉を指し示した少女がいて
その少女を称えて、
ラテン語の「少女」を意味するVirgoを元に
アグリッパ自身が命名したといわれています。

Trevi03
この水道システムは537年のゴート族の侵略などによって
危機に晒され縮小しましたが
中世の時代を通して常に利用され
8世紀に最初の修復が施されています。
その後は自治体によって12世紀に、
15世紀には教皇庁によって修復されています。
15世の修復により流水量も増え、
噴水への水の供給も大きくなりました。

1997年の修復時にはこの水道橋の後も含む遺跡群が
トレヴィの泉周辺から発掘されていて、
水道橋との関わりも確証されています。 

Trevi04
バルベリーニ家出身の教皇Papa Urbano VIII
(ウルバーノ八世:1623-1644)によって
広場の整備と噴水の設置が計画され、
Giovan Lorenzo Bernini(ベルニーニ)が設計をしていますが
教皇の死とともに立ち消えとなります。
その後コンティ家出身の教皇Papa Innocenzo XIII
(イノチェンツォ13世:1721-1724)が
ポーリ公爵の所有であった宮殿周辺の土地家屋を買い上げ
未完となっていた噴水の完成に着手しようと試みます。

18世紀のはじめには
この噴水のテーマをなににするかというのは
ローマを訪れる建築家にとっては最も重要な課題であり
数々のコンクールが行われました。
イタリア内外から建築家がデッサンを寄せていて
なかにはNicola Michetti(ニコラ・ミケッティ)、
Luigi Vanvitelli(ルイジ・ヴァンヴィテッリ)、
Ferdinando Fuga(フェルディナンド・フーガ)などの
設計も含まれています。

コルシーニ家出身の教皇
Papa Clemente XII(クレメンテ12世:1730-1740)が
1731年に最終完成へ向けて決定し、改めてコンクールを行います。
このコンクールに勝ったのがニッコロ・サルヴィで
1732年に工事着工。
彼は基本的に
ウルバーノ八世とベルニーニのプロジェクトを引き継ぎ
バロック様式とクラシック様式を融合させた
一大建築物の完成を目指します。

クレメンテ12世がまだ工事中であるにもかかわらず
祝賀を上げたのが1735年、
その後1740年に工事は再度中止され、2年後に工事再開。
1751年にサルヴィが他界すると、
Giuseppe Panini(ジュゼッペ・パニーニ)がプロジェクトを引き継ぎ
ようやく1762年に教皇クレメンテ13世の治世で完成に至ります。

約30年の工事期間中にサルヴィ、パニーニを含め
少なくとも10人の彫刻家が携わったといわれています。

Trevi05
こうして完成した噴水は非常に華やかで動性のある彫刻群と
豊富な水量でローマのシンボルとしてどの時代にも愛されています。


Adotta una capra per 100Euro

2008-09-08 00:21:25 | 日記・エッセイ・コラム

私が毎月楽しみにしている第3日曜日の
Santo Spiritoのビオロジック青空市にも
出店しているフィレンツェ郊外の農園。
Podere Le Fornaciという農園で
人生の方向転換をした3人組が手探りで経営しています。
彼らは2000年にGreve in Chiantiの丘陵地帯にある
古い農家2軒と約30ヘクタールの土地を借り入れ
現在70頭のヤギをはじめ、
ウサギ、ブタ、ニワトリなどを飼っています。

このヤギの乳から作られるチーズやヨーグルトがおいしくて
毎月Santo Spiritoに買いに行くわけです。
ここのチーズのファンは結構多いようです。

この農園が昨年から提案しているのが
冬の低生産時期を乗り切るための
一般市民の協力要請。

冬の間に農園のヤギたちの世話にかかる費用を
消費者や一般市民が負担することによって
低生産時期(冬)を乗り越えて
生産を再開する春以降に
ヤギ乳や乳製品、食肉として返還されるというシステム。

冬の間のヤギの飼育料として
一人100ユーロを提供すると
春になったら115ユーロ分の乳製品や食肉と交換。
そしてもちろん、機会があれば
自分が援助したヤギさんに会いに行くこともできる!!
乳絞りとかチーズ作りとかの見学も体験もできるんだそうで。
楽しそうじゃない?

こういうプロジェクト大好き。
昨年は知らなくて協力できなかったけれど、
今年は是非ちょっぴり協力させてもらおうかな。

色んなものが高くなり、農園経営だって大変な昨今。
大企業化しているところは別としても
こういう小規模の農園はぎりぎりのところで遣り繰りして
そんな中でいいモノを作り出そうとしています。
そういう活動を政治的には見捨てがちなイタリア。
だからこそ、クオリティの高さを知っている常連さんや
本当の消費者が動く必要もあるのだと思います。

私はお肉食べないので、
春以降115ユーロ分のヨーグルトとチーズ・・・。
それだってさすがに食べきれないと思うのですけど。
そしたら友人とみんなでお裾分けもいいよね。

こんな小さなことでも何らかの形で誰かの役に立てて
イタリアのおいしいものの生産が続けられるなら
100ユーロの出費は全然惜しくない。
嬉しいお買い物だと思ってます。

さすがに日本まではお届けしてくれないと思うけど…。
賛同される方はメールで問い合わせ。


Ciccia e Insalata

2008-09-07 22:16:57 | Squisito!

先月ちょこっとミュンヘンへ行ったときに
友人へのお土産を買ったついでに
自宅にも買ってきてあったソーセージ。

Ciccia_01
賞味期限の切れる前に食べなくては、
ということでようやく焼いてみました。

Ciccia_02
脂がのってて
外がぱりぱり、中がジューシー。
おいしかったです。

ソーセージはドイツ!


Villa Borghese

2008-09-04 21:49:00 | 日記・エッセイ・コラム

Correggio展を見るためだけに
突然思い立って予約して出かけて行ける
この気軽さと距離感に感謝。

01
テルミニ駅から一回Via Nazionaleを下って
Palazzo Esposizioneに行ってしまったので
ボルゲーゼに行くにはバルベリーニ宮殿まで戻らないと。
歩いてバルベリーニ広場まで。

02
バルベリーニ広場からヴェネト通りへ。

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ヴェネト通りの入り口にある蜂の噴水。
この噴水のちょっと上の停留所からバスに乗車。
ここからだとボルゲーゼ公園の入り口まで
たった2停留所ですけど。

公園入り口で降りるとすぐに美術館へ伸びる路。
04
この木々に両側を囲まれた路が結構好き。
ローマとは思えない静けさです。
坂道をまっすぐ歩いていくと美術館。
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美術館の中はほとんど手ぶらで入らなくてはいけないので
写真撮影ももちろん禁止。
ノート一冊、ペン一本もって入場。
二時間たっぷりコレッジョの作品を堪能しました。

ボルゲーゼの紋章には鷲(Aquila)が使われます。
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美術館の前にも王冠をかぶった鷲。

帰り道、トレニーノ発見。
毎回行くたびに乗りたいと思うのだけど、
毎回時間がなくて断念。
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これにのってぐるりとボルゲーゼ公園を周りたい。

この先ボルゲーゼ美術館ではまだまだ
ティツィアーノ、カラヴァッジョ、ドッソ・ドッシ、ドメニキーノ
なんかの展覧会が目白押し。

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次回はいつ行こうかなぁ。