折々スケッチ

小さなスケッチブックやハガキに水彩と鉛筆ペン等で描いた絵を中心に、感じたこと等日記代わりに添えています。

秋の奈良へ(3)

2019年11月23日 | 奈良
 「岩船寺の塔」




奈良の旅二日目。前の晩あまりに早く寝たので4時過ぎに目が覚めてしまい朝風呂へ。
さて今日はどう過ごすか、予定していた薬師寺は工事中で大きな足場が組まれていたから敬遠して
せっかく買ったフリーチケットで行ける所は・・・以前知人に勧められていた岩船寺から浄瑠璃寺への
「石仏を訪ねる道」を調べるとなかなか良さそう。
「秋の奈良へ」と言う標題なのにそこは京都府、当尾と呼ばれる木津川市になります。
斑鳩ーいかるが、当尾ーとおの 等と地名の読みは難しい。


JR奈良駅9:04発のバスで30分、浄瑠璃寺着。
ここからコミュニティバスに乗り換えて岩船寺へ。私は初めてのお寺です。
境内に入るとパッと目を引く赤い三重塔は室町時代の建立。深い緑の中に建つ塔を引き立てるように1本のモミジの紅葉が印象的でした。本堂の平安時代行基作と伝えられる阿弥陀様にお参りしてからスケッチ。本堂脇でも男性が一人スケッチされている。ここは紫陽花寺として有名だとか。
三重塔の脇を登ると鐘楼があり前の人に続いてお賽銭を上げて撞かせていただきました。
山に囲まれているせいか余韻が長くゆっくり広がり身体が包み込まれて行くようでした。
 
  
「途中の集落で」



岩船寺で地図を買い浄瑠璃寺まで約2キロの「石仏を訪ねる道」へ出発。
美しい日本の歩きたくなる道500選に選ばれた道、本当は散策コースがずっと広がっていますが、私が
歩くのはほんの一部。
山を下る道は誰も歩いていない。休憩がてら集落をスケッチ。しかしこの先は手すりが頼りの石が組まれた急な下り坂。あたりは森が竹に浸食されたような荒れた竹藪、風で竹のきしむ音なのかギッ ギーギーと言う音ばかりの暗い道。足元だけを注意して「美しい…歩きたくなる…? う~ん」


  「山道」



  「平らな道」



しばらくして急坂を降りきると平坦な明るい道に出てヤレヤレ。周囲に目が行くようになると木や藪に
絡みついたカラスウリの橙や黄色が鮮やかでした。
左手に少し行った先の「わらい仏さま」と頭だけを土中から出して休んでおられる「眠り仏さま」に出会えて本当にホッとしました。ここでは遠回りコースからの二人連れにも会いました。



  「わらい仏」



   「からすの壺二尊」


なだらかな道を下って「からすの壺二尊」に手を合わせているとザワザワと人が多くなりました。
もうすぐ浄瑠璃寺です。
膝が心配なので道から外れて行かなければならない仏様は通過させていただきました。
石仏の多くが鎌倉から室町時代の古い仏様。自然災害や争乱の波を超えて地域の人に守られてきた仏様です。もっと元気な時にずっと先まで歩きたかったなと思いました。
途中には「吊り店」と呼ばれる無人販売所がいくつもあって柿、漬物、茶葉などが袋に入れて吊るされていて「ここのひの菜漬が美味しいのよ」と観光客の人に言われて私も一袋100円を二袋買いました。家で食べたら葉がかたくてかなり辛い・・・失敗。
珍しいのは黄色い実のフォックスフェイスが沢山売られていた事。特産なのでしょう。石仏のお供えにもされていました。


  「吊り店」


最後に訪れたのは大勢の観光客でにぎわう浄瑠璃寺ですが・・・
長くなってしまったのでつづきは明日に。

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