夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『光』

2017年06月06日 | 映画(は行)
『光』
監督:河瀬直美
出演:永瀬正敏,水崎綾女,神野三鈴,小市慢太郎,早織,
   大塚千弘,大西信満,堀内正美,白川和子,藤竜也他

109シネマズ箕面にて。

河瀬直美監督の作品はなんとなく苦手だと決めつけていました。
『萌の朱雀』(1997)とか『殯(もがり)の森』(2007)とか、
難しい響きや読めない字が入ったタイトルに観る気も失せ、
それでも観なきゃ文句も言えないからと観た『2つ目の窓』(2014)はなんか嫌。
やっぱり無理だなぁと思いつつ観た『あん』(2015)がとてもよかったから、
同じく永瀬正敏主演ならば観ようという気になりました。

音声ガイドの制作会社に勤める尾崎美佐子(水崎綾女)。
制作中なのは、ベテラン監督の北林(藤竜也)が自ら主演する映画。

音声ガイドが完成に至るまでには紆余曲折。
明俊(小市慢太郎)ら視覚障害者がモニターとして集まり、
美佐子が制作した音声ガイドを聴いて意見を出し合う。
そんなモニターの中に、弱視のカメラマン・中森雅哉(永瀬正敏)がいた。

雅哉の意見は辛辣で、美佐子は平静には聴いていられない。
時に言い返したり、時に泣きそうになったり。
その日もやりあって気まずそうなふたりを見て、
美佐子の上司・智子(神野三鈴)が美佐子に雅哉への届け物を頼む。

雅哉の部屋へ足を踏み入れる美佐子。
かつては天才と崇められるカメラマンだった雅哉は、
ほとんど目が見えなくなった今も、カメラを肌身離さず持っている。

彼の写真集に掲載されていた一枚の写真。
その夕陽に強く心を動かされた美佐子は、雅哉のことが気になりはじめる。

いい作品ですが、ちょっと説教くさく感じます。
水崎綾女を起用したのはその目ヂカラゆえだそうですが、
私の彼女に対するイメージは、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』(2015)。
河瀬監督作品とはおよそ対極にある作品だったから、なんか違和感。
ラストの雅哉の台詞も凡庸で、う~ん。
『あん』のほうが断然よかったのでした。

まぁ、音声ガイドの仕事がこういうものだとわかっただけで、もう○です。

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