夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『キング・アーサー』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の3本目@伊丹)

2017年06月24日 | 映画(か行)
『キング・アーサー』(原題:King Arthur: Legend of the Sword)
監督:ガイ・リッチー
出演:チャーリー・ハナム,ジュード・ロウ,アストリッド・ベルジュ=フリスベ,
   ジャイモン・フンスー,エイダン・ギレン,エリック・バナ他

ダンナ海外出張につき、ワタシ映画三昧。
週初めから遠出するのはツライから、月曜日はTOHOシネマズ伊丹へ。

マドンナの夫だったことがもはや懐かしいガイ・リッチー監督。
離婚してから10年近く経ち、現在の奥様はモデルさんなのだとか。へ~っ。

『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998)を撮った監督が
20年後にこんな映画に手を出すなんて誰が想像したでしょう。
お金のかかっていそうな超大作のわりに宣伝も少なく、観ても地味。
ラブシーンのひとつもない、男臭い作品なのです。

キャメロット王国の王ユーサーの息子として生を受けたアーサー。
王座を狙うユーサーの弟ヴォーティガンは、
海の魔物と取り引きして魔力を得ると、ユーサーに襲いかかる。
妻子もろとも命を奪われかけたところ、
ユーサーはまだ幼いアーサーをかろうじて小舟で逃がす。

小舟が辿り着いたのは、スラム街ロンディニウム。
娼婦たちがアーサーを拾い上げ、育ててくれる。
スラムの住人たちから生きるすべを叩き込まれたアーサーは、
仲間にも恵まれ、周囲を大事にする立派なゴロツキに。

ある日、城の近くで岩に刺さった聖剣エクスカリバーが発見される。
「ユーサーの亡き後キャメロットを牛耳る暴君ヴォーティガンは偽の王で、
真の王はほかにいる、その真の王のみがエクスカリバーを抜ける」との噂。

いらだつヴォーティガンは、国中の男たちを徴集し、
エクスカリバーを抜けるかどうか試させることに。
抜くことができた者こそが、かつて取り逃がしたアーサー。
見つけ出して殺してやると息巻く。

大の男どもがどれだけ力を込めようとも抜けないエクスカリバー。
当然、アーサーがそれをやってのけるが、
エクスカリバーを両手で握った瞬間、頭の中を悪夢がよぎって気絶。
投獄されたのち公開処刑されることに。
そんなアーサーを救出したのがメイジ(=魔術師)と反乱軍で……。

たぶん、「なんで今さらキング・アーサー」的な、
世の中ではイマイチな評価だろう思うのです。
だけど私は意外に面白かった。期待していなかったがゆえか。(^^;

主演のチャーリー・ハナムはそこそこのイケメン。
が、“スター・ウォーズ”のアナキン・スカイウォーカー役の最終オーディションに残りながら
結局その役を手にすることができなかったのがわかるように、華がない。
それがなんだか気の毒でもあり、私は応援したい。

他のキャストも国際色豊か。
メイジ役のアストリッド・ベルジュ=フリスベはスペイン系フランス人。
反乱軍のメンバーにはベナン出身のジャイモン・フンスー
アイルランド出身のエイダン・ギレン
キャメロン王国の領主のひとりにスウェーデン出身のミカエル・パーシュブラント
ユーサー役のエリック・バナはずっとアメリカ人だと思っていたらオーストラリア人でした。
ヴォーティガンにはジュード・ロウ。邪悪な役も似合いすぎてワラける。

驚いたのはこれが俳優デビュー作となるデヴィッド・ベッカム
美しい顔に醜いメイクを施していて、一瞬誰だかわからず。
アーサーがエクスカリバーを引き抜くそばで雑談する兵士役です。
今後どんな作品に出演するつもりなのでしょう。ま、どうでもええか。(^^;

キャストが地味すぎて日本でもヒットしないでしょうけれど、
大コケしそうな超大作、いかがですか。
会話も楽しかったので、私は決して憎めません。

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