夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『佐々木、イン、マイマイン』

2020年12月24日 | 映画(さ行)
『佐々木、イン、マイマイン』
監督:内山拓也
出演:藤原季節,細川岳,萩原みのり,遊屋慎太郎,森優作,
   小西桜子,河合優実,井口理,鈴木卓爾,村上虹郎他
 
TOHOシネマズ西宮にて、
 
どうですか、このタイトル。
“いとしのエリー”かと思いましたが、あれは「オンマイマイン」ですね(笑)。
なんにしても興味を惹かれるタイトルです。巧い。
 
俳優を目指して上京した石井悠二(藤原季節)だが、鳴かず飛ばずの日々。
役者だけではとても生活できず、バイトで食いつないでいる。
 
ある日、悠二のバイト先に営業にやってきたのが旧友の多田(遊屋慎太郎)。
高校時代にカリスマ的存在だった同級生・佐々木(細川岳)の話になる。
 
カリスマといっても、イケメンだったとかモテモテだったとかいうわけではない。
佐々木は類を見ないバカで、佐々木コールが起こればどこであろうと脱いで踊り出す。
そこに女子がいようが先生がいようがおかまいなし。
破天荒でお調子者だった佐々木のことを懐かしく思い出す悠二だったが……。
 
小学生の時分にはこんなタイプが何人かはいたと思うのですが
高校生になるとさすがにこんな奴はいなかった(笑)。
 
明るく振る舞う佐々木だけど実は心に闇あり、なんて展開にはなりません。
家庭環境は複雑で、最後の最後には自ら命を絶つのではと思ってしまったけど、
それもちがった。
 
どうにも説明しづらい作品なので、気になる人はご覧くださいとしか言えません。
私が好きだったのは、佐々木の「ナンパじゃないけど明らかにナンパ」のシーン。
カラオケボックスでひとり歌う女性を演じる河合優実もいいんだなぁ。
ドア越しにそっと中を覗いたら、自分が好きな曲を歌っている人がいた。気になりますよね(笑)。
 
ラストシーンをどう取るか。
もしもあまり映画を観ない人と一緒にこれを観たら、
きっと「最後、どういう意味?」と聞かれるでしょう。
答えられんよ、んなもん。だから、イン、マイマイン。

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