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『REVOLUTION+1』

2023年01月28日 | 映画(ら行)
『REVOLUTION+1』
監督:足立正生
出演:タモト清嵐,岩崎聡子,高橋雄祐,紫木風太,前迫莉亜,森山みつき,イザベル矢野,木村知貴他
 
安倍晋三元総理が近鉄奈良西大寺駅前で選挙の応援演説中に撃たれたのは2022年7月8日のことでした。
それから3カ月も経たないうちに公開に至った本作。
なんとなく嫌な印象を受けて、観に行く気は起こらず今まで来ました。
しかし近所のシネコンでは観るものがなくなり、観なきゃ文句も言えないからナナゲイへ。
 
監督は元日本赤軍のメンバー、足立正生。観に行く気になれなかった理由はここにもあります。
『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(2007)を観て「総括」という言葉が大嫌いになった私は、
連合赤軍リニューアルメンバーだった監督が撮った映画を好きになれるとは思えない。
……という下げ下げ状態からの鑑賞です。
 
主人公は銃撃事件の犯人・山上徹也をモデルとした川上達也(タモト清嵐)。
母親(岩崎聡子)の実家の建築業を継いだ父親(高橋雄祐)は自殺。
逹也の兄(紫木風太)は小児がんに罹って失明。
母親が統一教会にのめり込み、多額の献金をおこない続けるせいで極貧生活に。
達也の妹は日々の貧相な食事に耐えきれず、「せめて週1でハンバーグを食べたい」と訴えるが駄目。
 
貧乏ゆえに大学進学もあきらめざるをえなかった逹也は母を恨み、
これは母が信じる統一教会と、教会と深い関係にある安倍元総理のせいだと考え、
安倍元総理を殺害すべく機会を探り、爆弾づくりを始める。
 
モノローグ形式で、舞台演劇っぽい。
先入観があるからでしょうが、台詞、仕草、表情、音、何もかも好きになれません。
そもそも事件が起きてから映画が撮られるまで時間がなかったから、取材不足は否めず、
「話題になりそうな題材で素早く撮りました感」があるのです。
 
安倍元総理のことは大嫌いでしたけど、だからって犯人に肩入れした本作を好きになれるわけじゃない。
主人公の妹の「民主主義の敵だった安倍さんを殺したお兄ちゃんを尊敬する」みたいな台詞がありますが、
安倍さんって、「民主主義の敵」というほどの人でしたかね。
 
あ~、政治的な作品の話をするのはやっぱり苦手です。(^^;

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