電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ストコフスキーによる管弦楽版でラヴェル「道化師の朝の歌」を聴く

2013年02月09日 06時05分26秒 | -オーケストラ
レオポルド・ストコフスキーといえば、映画「ファンタジア」や「オーケストラの少女」に登場する伝説の指揮者でした。バッハの「トッカータとフーガ」等をオーケストラ用に編曲し、録音などにも工夫を凝らしていた関係か、当時の評論家先生たちの評判は、「聴かせ上手だけれどやりすぎ感も否めない」というようなものだったと記憶しています。今風に言えば「イロモノ」扱いに近かったのでは。

1970年代の前半は、録音年代の古いステレオ初期のものを中心に、廉価盤LPが次々に発売されていた時代で、中にはストラヴィンスキーの「火の鳥・ペトルーシュカ」など、ストコフスキー指揮によるものが含まれており、ずいぶん楽しみましたし、ホルストの「惑星」などは、すでに記事(*1)にしております。でも、ラヴェルやドビュッシーなどの録音にはついに出会うことなしに現在に至りました。

著作(隣接)権保護期間が過ぎて、パブリック・ドメインになったことで、これらの作品を自由に聴くことができる(*2)ようになり、真冬の朝に、管弦楽版のラヴェル「道化師の朝の歌」を聴いております。「のだめカンタービレ」でおなじみのピアノ作品がオーケストラ用に編曲され、ちゃんと鳥のさえずりなどもそれらしく聞こえるようになっており、いや~聴いていて楽しい!こういう録音に自由に接することができることのありがたさを感じます。

そういえば、山形交響楽団の創設名誉指揮者である村川千秋さんは、ストコフスキーに師事したのではなかったかな。意外なご縁もあって、ストコフスキーの録音には今後も注目していきたいと思っております。

(*1):ストコフスキーの「惑星」を聴く~見上げる宇宙と航行する宇宙~「電網郊外散歩道」2011年8月
(*2):クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~リスニングルーム より

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