クーたんとココ君のお家

燕尾服を着た女の子クーたんと神戸から来たやんちゃ坊主ココ君の小さなドラマ。

お母さんの

2006-05-14 06:07:54 | Weblog
先日の夕食の時だ。家内は食べ終わり、僕はお酒を飲みながら二人で話をしていた。話の内容は当然猫の事だ。台所に居たクーが静々と居間に入って来た。家内の足に盛んに刷りスリをしている。それに気付いた家内が、自分の膝を叩きながら「クーちゃんここにいらっしゃい」と言うと、クーはピョンとその上に飛び乗った。家内が少し体を後ろに反らすと、クーは胸の所で手を組み伏せた。目を軽く瞑り「お母さん大好きよ」と言う様に、安心しきった顔を見せる。家内も「クーちゃんは本当に良い子ね」と言いながら体を撫でる。
この様子を見ていた僕は、クーが我家の子供になった、最初の夜の事を思い出していた。それは、二人で夕食の後その日の事を話していると、クーが側にやって来た。「ミィー」と一声。家内は抱き上げて頭を撫でながら「クーちゃんごめんね、もっと早くお家に入れてあげれば良かったわね」「クーちゃんは今日から家の子供になったのょ、ずっとこのお家に居て良いのよ」とクーに謝ったのだ。家内は前日来、クーの事を無視していた自分の心を悔いていたのだ。そして今、自分の膝の上で安心しきった顔を見せるクーに、本当の愛情が湧いて来たのだ。神様の作戦は大成功。
家内がこの様に、クーを胸に抱いている時、母の顔になる。我が子をいとおしむ母の顔だ。クーにとっても、家内の膝に乗ると、安心出来、母に抱かれたように、安らげるのだ。羨ましいが、こんな事は僕にはしない。お母さんだから出来るのだ。クーが一番好きなのはやっぱりお母さんだ。