「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「錦帯橋も祝福」

2012年04月29日 | 季節の移ろい・出来事

     

  “ 高砂屋~  この浦舟に帆を上げて  月もろともに出で潮の~~・・・ ”
お能の作品の一つで、おめでたい結婚披露宴などの定番となっている「高砂」。

今日の新婚カップルの場合 “ 錦帯橋 相合傘をさしかけて 五連アーチも軽やかに~”というところだろうか。
紋付き羽織はかま姿の新郎さん、寄りそう新婦さんは白無垢に角隠しの盛装。折から錦帯橋祭り、一年で最も人出でにぎわう中を、人力車で練り歩く吉香公園では行く先々でカメラの放列、湧き上がる拍手喝采。二人のこぼれる笑顔がまたいい。日本にしかない風習と言われるGWの二日目。目の保養をさせてもらった。

新緑萌えるお城山を背景に、しずしずと錦帯橋を渡る姿は、この上ない一幅の絵になる。これほどのネタをもらえば、お披露目の司会進行もさぞかし安心して進められるだろうな~などと、ついつい昔取った杵柄を思い出してしまう。

思わず「感想は?」と声をかけたら「気持ちイイスッ!」と返って来た。

派手な結婚式や派手なお披露目から地味婚・地味お披露目への移行が激しいと聞くブライダル業界。需要そのものが減った分、内容をさらに豊富にし選択肢を増やし、需要を回復させたいと知恵を絞る業界。サービスも行き届いて来る分、経費はかさむと言うアンバランスは否めない。
どちらにも一理あって、需要の立場と供給の立場、双方の立場で眺めてみると、はなはだ無責任ながら面白い一面が見え隠れする。

会社現役の時もそうであったが、「付加価値」と言う言葉に色々悩まされてきた。
「企業が自己の段階において新たにつくりだした価値。売上高から原材料費・動力費や、機械設備の減耗に見合った額を控除したもので、労賃・利潤・地代・家賃などに別れる。と書いてある。

それぞれの業界で、如何に付加価値のある製品を産み出すか。
錦帯橋すぐそばにある国際観光ホテル。こういったパフォーマンスで結婚式需要や、結婚願望まで呼び起こしてくれると、独身貴族が全てではないことがアピール出来るのかな。などと、GWで遊び呆ける傍らでちょっと理屈をこねてみた。

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「ひと区切り」

2012年04月26日 | おせっかい

  
    同窓会翌日、遠来の先生と共に桜咲く錦帯橋散策         アルバム作成

一つ大きな仕事が終わった。中学校古稀同窓会目出度く無事完結!!
5人の先生方には、短いながらも直筆の礼状を便せんにしたため、アルバム送付の封筒に同封。同窓生にはAー4版1枚にびっしりパソコン礼状を添え、今日午後発送した。

経費節減を旨とし、配達料金を抑えるために幹事が手分けして出来る限り手渡しするのが35通。宅急便を頼るのが40通。歩いて10分のコンビニまで、重さをこらえ抱きかかえるように大切に運んだ。手に、胸にかかる重量は、実際の重量よりかなり重く感じる。

コンビニのお姉さんが心得顔で「ご苦労様です」と言いながら手際よく処理を始める。まるで同窓会アルバム発送を見透かしたかの如き慰めの一言。
抱えて来た腕の張りも、大変だったアルバム作成のプロセスもいっぺんに忘れさせる雰囲気が流れる。思わず笑顔がこぼれる。「何か分りますか?」「大切な預かりものですね」言葉を交わしながら、控え書に各人の名前を記入する。「確かにお預かりしました、早速発送します」気持ちよい応対に、焼き立てカレーパンをついお仁義に買ってしまう。

行きは重かった手提げ袋に帰りはカレーパン2個。袋も軽いが気持ちは宙に浮くほど軽い。思わずニヤリ!肩も背中もかーるい。憑きものが落ちたとはこんな思いか、と勝手な想像をしながら黄砂舞う初夏の日差しの中家に着く。

2・3日してアルバムが届いた仲間から、ちらりほらりと反応がもたらされる。その頃に本当の区切りがやってくるのだろうが、兎に角発送を終えたことで先ずは一区切り。
昨日のアルバム製本作業にも幹事団13人が集まってくる。確かに余裕の時間が十分にある連中の集まりではあるが、それにしてもいいメンバーに恵まれた。

次回はいつ・・・?そんな野暮は聞きっこな~しよ~。先ずは余韻をじっくり味わうことから全てが始まる。仲間のみんな有難う。幹事代表ご苦労さん、ということに。
アルバムの表紙を飾った桜咲く錦帯橋を今一度ご覧あれ。 

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「下書き」

2012年04月24日 | おせっかい

        
             同窓会。賑わう受付、華やぐロビー

4月11日に行った、中学校古稀同窓会。明日でやっと一段落を迎える。
300枚を超えるスナップから80枚近くをを抜き出し、アルバム製本して全員に発送する。その作業がいよいよ明日、幹事さんが集まってひと汗流す。当然ながら出席の礼状も同封する。問題はその中身である。
毎回同じ内容になるのも癪な話。かといって気ままなエッセイや作文を書くわけではない。時宜を得たリアリティも加えたい、などと思ってはみる。
取敢えずは下書きか。先ずは書いておいて一晩寝かせる。そうだそうだ!!


4月11日に行いました、昭和32年卒業川下中学校古稀同窓会にご出席頂きまして有り難うございました。お陰で、先生方をはじめ多くの同窓生の皆さんと、古稀70歳という人生の大きな節目に、共に祝杯を挙げることが出来たことを大変嬉しく思っているところです。
過ぎにし55年という歳月を難なくタイムスリップさせ、思い出話に花を咲かせ、今を生きている実感を確認する一助になったとすれば、幹事団としてこの上ない喜びです。

遠路はるばる出席頂いた友。体調不良ながら家族の協力を得て出席してくれた友。積極的に出席してくれた友。それぞれに同窓会に対する熱い思い入れを改めて感じているところです。
数か月に及び何かと意見交換をしながら準備を進めて参りました幹事会。しかし、振り返ってみれば何かと不行き届きの点もあったように思います。が、幹事団の精一杯の努力に免じましてご寛容ください。 

さて、大変遅くなりましたが当日撮影した記念写真を「古稀同窓会記念アルバム」として編集作成致しました。はち切れんばかりの当時を再現させ、如何に美男美女に見て頂けるか、いささか編集に時間がかかりました。永久保存の1冊として本棚の一隅を与えて頂きますようお願いします。どうぞご笑納下さい。
さて次回は・・・・・・などという話はここでは止めおきますが、これからも何はおいても健康と体力維持に心がけましょう。可能な限り、再び幹事団を組み同窓会が企画できることを楽しみにしたいと思います。元気に過ごしましょう。お互いに。

・・・・・・ざっとまあこんな礼状になるのかなぁ。明日今一度見直してみよう。
美人がより一層美人になるためのお化粧の下地。下書きとよく似ている気がする。

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「タケノコ本番」

2012年04月22日 | おせっかい

      
          それぞれがそれぞれの役割をこなして

仲間の何人かから電話やメールで「雨が降る、延期にしては・・・」という要請のあった、タケノコを掘って茹で上げる間にBBQを愉しむ『薮の中のクラス会』
天気予報では九州で発生した低気圧が発達しながら北上する、22日の中国地方は雨風に要注意。ということであった。

それでも3日前に雨よけシートを張り、遊ぶスペースは確保していた。しかも、薮の持ち主はこの日のために、2日前からタケノコを掘らずに我々のために残しておいてくれている。そんな事情もあって、強引かなと思いながら予定通り決行した。

この執念が実ったのか、低気圧が発達し損なったのか、午前中の早い時間にはタケノコ掘りも出来た。その後のお楽しみも、時折強い雨に見舞われたが、シートのお陰で大して濡れることなく、例年通り何不自由なくワイワイガヤガヤ飲んで食って騒いだ。一生懸命に鳴いてくれるウグイスの声をかき消すようなダミ声も、周囲の迷惑とならない薮の中。年に一度、心底楽しめる一大イベントである。

回を重ねるごとにそれぞれの役割分担がおのずと決まる。自分の持ち場を素早くこなし、いち早く缶ビールをプシュッとやる仲間もいる。みんながひと仕事終えた頃を見計らって先ずはカンパ~イ!!酔いの回らないうちに切り出した、恩師を招いて開くクラス会の内容協議。提案理由にもとずく質疑、意見交換・・・などと言えばかっこいいが、それぞれ勝手に言いたい放題。結局は会費と大まかな位置を決めただけで後は「アンタに一任」で協議は終わり。後はひたすら呑み、しゃべり、食べる。

「誰それさんはY・Hさんが意中の人じゃったんと」「アンタはあの人じゃったろが」「いやいやそうじゃない、あの人はSさんを想っていたんよ・・・」などと他愛もない50数年前の甘酸っぱい思い出話が延々と続く。いつの間にやらビール・日本酒・焼酎とフルコースで呑んだ後で「オレは昼間の酒はダメなんよ・・・」などと言いながら潰れるほど心地よく酔う仲間もいる。

毎年のことながら、薮の持ち主の友におんぶに抱っこ。今年も「今が旬」のタケノコをしっかり頂いて帰った。有難う。
それにしてもあれほど心配させられた低気圧、一体どこへ行ったのか。昼間っからハイテンションの高齢パワーに呆れかえって岩国を避けたのに違いない。

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「3歳誕生日」

2012年04月21日 | 家族・孫話

 

やんちゃの盛り、孫三男坊悠雅君3歳の誕生日。
我が家の手作り豪華?料理でのパーティ。総勢9人という稀に見る賑やかさ。

自分の思ったことはとことんやり通す。
兄ちゃんの物も和兄ちゃんの物も、ひとたび自分が気に入ったら全て取り上げる。
ダメと言われても波状攻撃で我が物にしようとする。それでもダメなら泣きわめいてでも兄達から譲り受ける。今のところ妥協と言う文字はない。まるでここ2・3年の春闘に似ている。
人の物は自分の物。その割には自分の物は人の物、という鷹揚さも持っている。

ここのところ一気に言葉も豊富になった。記憶力も確かになった。
あれほどジジババがいれば、お母さんも兄ちゃんもお父さんも要らなかった悠雅君。最近になって「おかあさんお母さんおかあさん・・・」お母さんでなければ夜も日も明けなくなった。一気に人間らしくなったといえばそうなのだろう。

お風呂に入れば、歯ブラシを持って「お口あけて~」とじいちゃんの口の中に歯ブラシを入れる。「上をごしごし、下は~」しゃべりながら歯磨きしてくれる。仕上げは「じ~~」と言わせて前歯をこすってくれる。仕方なし顎を突き出して彼の要求に応じてやる。「はい、いいですよ~」 だと。

母親に習ったのか、保育所でお昼ごはんのあと歯磨きを習うのか。
復習にちょうどよいジジの口がそこにある。
こちらが能動的に教え育てるものと思いがちであるが、どっこい習ってきたことの復習実験台になることで身につけさせるものも多いことだ。

丸いお盆を小脇に抱え「次は何にしましょうか・・・」と注文を取って歩く。
どこに連れて行っても何をやっても、ちゃ~んと見るべきところは見ていることにドキッとする。貧乏だからといって、情操教育に手を抜くととんだしっぺ返しがありそうだ。
貧乏は貧乏なりに金のかからない情操教育は、どこにも転がっていることに気付くべきかな。

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「タケノコ前哨戦」

2012年04月19日 | 季節の移ろい・出来事

       
             BBQ会場も、おさんどんの場所も雨よけ準備OK

今年もシーズン到来。
寒さが長引き、普段より1週間は遅いタケノコの便りが届いた。
桜が終わり、ウグイスの鳴き声がかなり上達して来る頃、薮の中のクラス会がやってくる。

数人の都合や意見を聞きながら日程を調整する。とはいっても最優先は、タケノコの生える薮を管理している友の「そろそろやろうか・・・」という声がスタートの合図になる。
少し早目に決めてしまった日程が、よりによって雨になりそう。
雨が降ればタケノコ掘りは出来ない。ただバーベキュー大会だけで終わってしまう。
もちろんそれはそれで楽しいのだから文句のつけようがないが、せっかくの年に一度の薮の中のクラス会。タケノコを掘ってひと汗流すのが楽しみの一つではある。

雨が降ってタケノコは掘れなくても、全てを中止にするほどヤワなメンバーではない。
いや違った、メンバーからは日にちを改めようや、という請願もあったのだ。
でもね、遊びも他のことも色々予定のある幹事代表が、ここは強引に雨天決行を決め込んだ。そこで、今日はまだ3日も前と言うのに、3人がかりで雨よけの屋根シートを張ったりあれこれ算段して、皆さんを歓迎する態勢を整えたという次第。

常連の9人が集まって、ワイワイガヤガヤあの頃に帰って行く。
そんな楽しい時間を過ごすためには事前の労力など惜しまないメンバー、有り難い。
これほどの周到な準備をしてもやはり雨の奴め、降るのだろうか。
そんなこと言っても、お天道様にはお天道さまの都合があるのだろうねー。
雨にも負けず、ひたすら予定通り実行あるのみ。

実はその裏には、恩師をお招きして6月に行う「高校古稀クラス会」の詳細を決定し、少しでも早く案内状を発送したい。そのための打ち合わせという思惑が隠されているのだ。それは誰も知らない。単なる身勝手で雨天決行にこだわっているわけではない。

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「実るほど・・・」

2012年04月18日 | つれづれ噺

             

2月の終わりから3月の初めにかけてしっかり踏まれた麦が、その屈辱に耐え、真っ直ぐ天に向かって伸びている。踏まれれば踏まれるほど茎をしっかり成長させ、収穫時季を控えて降り始める梅雨にも倒されることなく、懸命に作り手の期待に応えようとする麦。今、青から黄色へと色を変えつつ成長を続けている。

やがて取り入れを迎える季節、初夏のころを「むぎあき、むぎのあき」「麦秋」と呼ぶことはご承知の通り。夏の季語であることも今さら説明も要るまい。
色を変え、収穫に備える麦の姿勢は、最後までシャキッと頭が高い。

そこへ行くと “実るほど 頭を垂れる 稲穂かな”と言われる通り、お米は秋の取り入れが近づくと、自然に頭を低くして自分が実ったことを万人に態度で示してくれる。
つまり、自分の地位や名声が高くなればなるほど頭も腰も低くなる。日本人古来の謙譲の美徳を教えてくれている。

かたやこちらは “実るほど 頭も高き 麦穂かな” と勘繰ってみたくなる。
偉くなったり地位が上がったりすると、周囲の人が愚かに見えたり、自分が特別高い地位にあるような錯覚を起こしてふんぞりかえる。
この世の中、稲穂タイプより麦穂タイプの方が如何に多いことか、皆さん体験済みであろう。さてあなたはどっち??などと聞かれると、ウ~ンやはり麦穂タイプか。

親しき友の間柄もしかり。成熟しかかった友だから心を許すあまり、調子に乗って稲穂の心を忘れてしまう勝手な振る舞いを反省する。
これは男女の間においても全く変わるものではないのだろう。
せっかく築きあげた素敵な関係を維持する努力は、麦穂タイプより稲穂タイプが功を奏するのは間違いない。
間もなく麦秋。突っ張る麦タイプを辞めて、稲穂の謙虚さを取り戻したい。

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「髪かたち」

2012年04月15日 | つれづれ噺

       
         

間もなく3歳の誕生日を迎える孫三兄弟末っ子の悠雅君。
ロングヘアーから思い切ってショートカットへ。
二人の兄貴に鍛えられる文字通り三男坊、やんちゃなオトコの子になった。
一軒目の散髪屋では徹底抗戦、ついに切らせなかったという。次の散髪屋では、お母さんに抱っこされおしゃべりしながら後ろから切らせたら、大きな抵抗もなかったとか。

3カ月も4カ月も切らずに長い髪をしていたら、ジジ馬鹿ながら、優しそうな可愛い笑顔の女の子であった。時々「ねーゆう子ちゃん」などというと、すかさず「ゆうが君でしょ」と切り返されたものだ。それがどうだ、髪を短くしただけで紛れもなくオトコの顔である。あの女の子を思わせる柔らかさはどこへ行ったのだろう。

こんな3歳児にしてさえ髪形と言うのは、その人の持ち味を表現するのだから、身体の一部の割には意外に重みのある役割を果たしているようだね~。
ということは、“髪は烏の濡れ羽色 三国一の富士額・・・”などと言われる通り、髪形というのはともすればその人格をも表現する場合があるのかもしれない。
となれば、すでに無くなった人、無くなりかけて髪形の表現がうまく出来ない男はどうすありゃいいの?それどころか、遠来の恩師のお供で、ガンガンの春の日に照らされて1万歩。デコチンはおろか、頭全体が赤銅色に輝くほど日焼けして、ヒリヒリするのはどうすりゃいいの。
髪形以前に直射日光のやけど対策が必要となる。

そうか、この際髪形もいいが、よく似合うハットでも被るかな。それがいいそれがいい。オツムをいい塩梅に隠せば20歳とまでは言わないが10歳は若返ると思っている。
カッコいい帽子でみんなをハッと言わせようか。髪形で勝負出来ないせめてもの抵抗で。

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「古稀をことほぐ」

2012年04月12日 | おせっかい

      
                         音楽教師のピアノ演奏に合わせて「校歌斉唱」

昭和32年3月に中学校を卒業した私たちは目出度く古稀を迎えた。
「人生の大きな節目に当たって、久しぶりに集い笑顔を合わせ、お互いがお互いの健康と再会に祝杯を挙げよう」と呼びかけた。
当時お世話になった先生方4人も出席して頂いた。東京や川崎など遠来の友を含め67人が参加。総勢71人による華やかな中学校古稀同窓会。
一つの建物の中で会場を替えて一次会二次会、トータル5時間を楽しく過ごした。

卒業当時282人。住所不明や物故者を除き200人に案内状発送、その結果で67人の出席。それが上出来なのか不出来なのか、判断は別れるところであろう。
それぞれに生活様式は異なるし、それぞれに事情があるのだから、出席した人数の多い少ないによって成功か否かの判断材料にはならないと思いたい。

問題は人数などではなく、如何に参加者の笑顔がはじけるか、最後まで付き合おうと思わせるか、などについて幹事団で頭をひねってきた。
あれこれ考えてもそこは素人集団である。しかも前回からは3年も4年もたっており、物忘れもあってついついやるたびに初めてのことのように思えたりする。そんな中でも、色んな準備をしながら話し合いを重ねることで意外な発見があったり、幹事であるが故の面白さが出てきたりする。

注目すべきは先生方の若さと情熱である。80代後半であっても大きな元気のある声で、一つでも教訓になる話をしようと努力されているのがわかる。
我々は還暦から10年を経た古稀を迎えているが、恩師の目から見れば幾つになろうと教え子なのである。その変わらぬ師弟関係を保つことで得も言われぬ秩序が生まれ、会その物が締まるから、同窓会は楽しいのだと思う。

今一つ自慢話は「趣味のコーナー」を設けることかな。
会場の一角に、陶芸・水墨画・水彩画・油絵・書道・編み物・輪飾りなどなど。普段精を出している作品を並べる。自分もやってみようと思う人が出てくるかもしれない、出ないかもしれない。ただ、会場が華やかさを帯びるし差し当たっての話の接ぎ穂になる、と思っている。

わずか5時間、されど5時間。多くの人から感謝の電話が入る時、それまでの何もかもが吹っ切れて、心から楽になれる瞬間を味わう。これがたまらなくいい。

当日は朝早くから篠突く雨。前も見えにくいほど降る。開会2時間前の午後2時、奇跡を呼ぶようにピタッと上がった。天は我らに味方した。

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「いよいよ明日!」

2012年04月10日 | おせっかい

昭和32年3月、川下中学校卒業の仲間を集めた「古稀同窓会」いよいよ明日本番を迎える。恩師が4人、仲間が67人総勢71人の、それはそれは楽しい会が始まる。

古稀70歳を記念して行う同窓会の出席者が71人というこの数字、なにか仕組まれた様な奇縁を感じる。それもこれも9カ月も前から準備委員会を発足させ、よりよい同窓会に向けて数回の会合を重ねた委員各位の熱意の賜物かもしれない。

本番を明日に控えた今日から、趣味のコーナー展示品の集荷に奔走する幹事さんもいる。卒業アルバムを頼りに、1人1人の顔写真を切り抜き、中学3年生の顔写真入りネームプレートも作った。参加者全員に渡すレジュメも出来た。あれこれ遺漏なく周到な準備を整えた。と思うのに、なんかまだ忘れ物があるような、これで本当に大丈夫か?という不安が頭をよぎる。終わってしまうまでこんな調子なのだろう。

振り返れば、たったこの9ヶ月間という準備期間ではあるが、費やしたエネルギーたるやすごいものがあることに気付く。多くの人間が多くのことを相談し、折衝し、結論を出して今日までやってきた。そしてやっと明日を迎える。感慨ひとしお。

これ以上語ると、自慢話や苦労話になっては本意ではないのでやめる。が、苦しくも楽しい日々を過ごした。幹事だからこそ体験出来ることや、新たな発見もあったのだ。
いずれにしても明日の本番は、皆の記念すべき歳をお互いがお互いをお祝いする会である。祝杯を上げよう、普段合わすことのない顔に話しかけよう。 

今夜は心おきなく眠りに就こう。明日の成功を信じて。眠れるといいのだが。

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