(ゴーン前会長)
① ""ゴーン前会長 10社以上のペーパーカンパニー保有 資金還流か""
2019年4月7日 18時35分 、ゴーン前会長
特別背任の疑いで再逮捕された日産自動車のゴーン前会長が、レバノンやタックスヘイブンなどにある10社以上のペーパーカンパニーを実質的に保有し、この一部を使って日産の資金をみずからに還流させていた疑いがあることが、関係者への取材でわかりました。東京地検特捜部は資金の流れを隠すねらいがあったとみて、詳しい経緯を調べています。
日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(65)は、オマーンの販売代理店に日産から支出させた資金の一部を私的に流用したとして、特別背任の疑いで東京地検特捜部に再逮捕されました。
特捜部はゴーン前会長が代理店に支出させた資金の一部を、みずからが実質的に保有するレバノンのペーパーカンパニーに還流させていたとみて捜査を進めていますが、前会長はほかにもレバノンやタックスヘイブンのバージン諸島などにある、10社以上のペーパーカンパニーを実質的に保有していたことが、関係者への取材でわかりました。
このうち、前会長の妻のキャロルさんが代表を務めるバージン諸島のペーパーカンパニー「Beauty Yachts」には、およそ9億円が送金され、前会長らが使用するイタリア製のクルーザーやボートの購入費に充てられていた疑いがあるということで、特捜部は資金の流れを隠すねらいがあったとみて、詳しい経緯を調べています。
関係者によりますと、特捜部はキャロルさんに参考人として説明を求めるため、任意の事情聴取を要請しましたが、キャロルさんはこれに応じず、5日、フランスに出国したということです。
特捜部は出国前に、裁判官がキャロルさんを呼び出して尋問する手続きを行うよう裁判所に請求していますが、海外には日本の司法権がおよばないため、実現するかどうかは不透明な状況になっています。
★ 日産 8日に臨時株主総会
日産自動車は8日に東京都内で臨時の株主総会を開くことにしています。この中で、社内調査で重大な不正行為があったとして、カルロス・ゴーン前会長と、グレッグ・ケリー前代表取締役の取締役の職を解任する議案を諮ることにしています。
議案が承認されれば、ゴーン前会長は日産のすべての役職から外れることになります。
そのうえで、ルノーのスナール会長を新しい取締役に選任する議案も諮り、日産は新しい経営体制に移行することにしています。
今回はゴーン前会長の逮捕後、初めての総会で、株主からは不正の内容やチェック機能が働かなかった責任を問う意見などが予想され、経営陣の対応も注目されます。
★スナール会長「きっとうまくいく」
8日に開かれる日産自動車の臨時の株主総会に出席するため、ルノーのスナール会長が7日午後、羽田空港に到着しました。
株主総会では、スナール会長を日産の新しい取締役に選任する議案が諮られることになっていて、スナール会長は「きっとうまくいくだろう。株主総会に出席することをとても楽しみにしている」と話していました。
一方で、先月、イギリスの経済紙フィナンシャル・タイムズが、ルノーが日産との間で経営統合に関する交渉を1年以内に再開する意向だと伝えたことについて、スナール会長は「それはポイントではない」とだけ答えました。
🌀 逮捕からかなり日にちが経っているのに、いまだに不法行為に関する案件が出ています。どれだけ広く深い犯罪なのか、全容を検察側も日産、ルノーも掴み切れていないようです。
🌸 日産自動車、TYO: 7201
944 JPY 0 (0.042%)
4月5日 15:00 JST