森羅万象・考える葦  インターネットは一つの小宇宙。想像、時には妄想まで翼を広げていきたい。

好きなアニメ・漫画、趣味の語学・数学・宇宙、真剣に防災・政治・少子高齢化まで興味の赴くまま自由に大胆に考えていきます。

【JAXA】 4月5日17:45分、""小惑星探査機「はやぶさ2」衝突装置の作動の確認について""

2019-04-07 23:02:40 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…

(「はやぶさ2」衝突装置の作動の確認)




① ""小惑星探査機「はやぶさ2」衝突装置の作動の確認について""

平成31年4月5日17:45分

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載した衝突装置(SCI:Small Carry-on Impactor)を小惑星Ryugu(リュウグウ)へ向けて分離し、作動させる運用を実施しました。

 「はやぶさ2」より分離したカメラ(DCAM3)が、SCIの作動時間に撮影した写真に、リュウグウ表面からの噴出物の様子が捉えられていたことから、SCIが計画通り作動したと判断しています。
 「はやぶさ2」の状態は正常です。リュウグウにクレーターができたかどうかの確認結果は、改めてお知らせします。

【JAXA】 4月5日15:00分、""小惑星探査機「はやぶさ2」衝突装置の運用状況について""

2019-04-07 22:50:18 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…

(はやぶさ2/SCIの分離)




① ""小惑星探査機「はやぶさ2」衝突装置の運用状況について""

平成31年4月5日

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載した衝突装置(SCI:Small Carry-on Impactor)を小惑星Ryugu(リュウグウ)へ向けて分離する運用を実施しました。

 「はやぶさ2」の広角の光学航法カメラ(ONC-W1)により、SCIの分離が行われた様子を捉えたことから、SCIの分離が計画通り実施されたと判断しています。
 「はやぶさ2」は衝突装置運用による影響を回避するため、SCI作動前に小惑星後方の安全地帯に退避しました。現在、探査機の状態は正常です。

 SCI作動の有無や、リュウグウにクレーターができたかどうかの確認結果は、改めてお知らせします。

【国立天文台】 過去記事 ; 4月7日22:40分、""KAGRA;ひだ宇宙科学館カミオカラボがオープンしました""

2019-04-07 22:42:51 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…


① ""KAGRA;ひだ宇宙科学館カミオカラボがオープンしました""

2019年3月27日、岐阜県飛騨市神岡町の道の駅 宙(スカイ)ドーム神岡に、「ひだ宇宙科学館カミオカラボ」がオープンしました。カミオカラボは、普段なかなか見学しにくい地下の研究施設で行われている研究の魅力を広く伝え、科学と社会の新しい関係性を作るために全ての人々に開かれた場所として飛騨市が企画、東京大学宇宙線研究所や東北大学ニュートリノ科学研究センターの研究者が協力して完成した科学館で、スーパーカミオカンデやカムランドで行われているニュートリノの研究やKAGRAで行われる重力波の研究について、迫力ある映像や楽しいゲームで体感して楽しく知ることができます。

(梶田宇宙線研究所長(左から3人目)、都竹飛騨市長(同4人目)らによるテープカットの様子)




3月27日の午前中に行われたオープニングセレモニーでは、飛騨市長のあいさつに続き、2015年にニュートリノの質量の発見でノーベル物理学賞を受賞し、KAGRAの研究代表者でもある梶田隆章 宇宙線研究所長が「カミオカラボにお越しいただき、研究に触れ、体感することで科学に興味をもっていただければと思います」と述べ、飛騨市で行われているスーパーカミオカンデやKAGRA、計画中のハイパーカミオカンデについて報告しました。

(模型と映像で重力波望遠鏡KAGRAの研究を紹介するコーナー)




午後1時の一般向けオープンの際には入場待ちの行列は150人あまりに達し、活気あふれるオープン初日を迎えることとなりました。また、夕刻には神岡町公民館で作家の池澤夏樹氏によるカミオカラボオープン記念講演会も行われ、カミオカンデが超新星からのニュートリノをとらえたニュースを聞いたことをきっかけに書いた作品「スティル・ライフ」が芥川賞を受賞して作家として身を立てられるようになったことなど、科学研究と自身の作品との関わりについて語りました。

(スーパーカミオカンデの展示の前で都竹市長(左)と中畑神岡宇宙素粒子研究施設長(中)、梶田所長(右))




カミオカラボは入場無料、開館時間は9:00〜17:00(入館は16:30まで)、水曜定休です。館内にはサイエンスコミュニケーターも常駐し、質問にもわかりやすく答えてくれます。お近くにお越しの際はぜひカミオカラボへお越しになり、楽しく宇宙素粒子研究に触れていただければと考えています。


【国立天文台】 4月4日、""第4回 野辺山観測所・星空撮影会""

2019-04-07 22:23:36 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…


① ""第4回 野辺山観測所・星空撮影会""

「第4回 野辺山観測所・星空撮影会」を以下の要領で実施します。

2019年4月4日|国立天文台 野辺山

(撮影:渡部剛(2016年5月28日参加者))




当観測所では通常、安全確保と観測環境保護のため見学時間外である夜間の入構はお断りしています。 その一方で、地元である南牧村は「日本三選星名所」のひとつにも選ばれた星空の美しい場所として知られており、 観測所構内で夜間に写真撮影をしたい!というご要望を数多く頂いております。

そこで、 観測計画に大きな影響のない時期を選び、「星空とアンテナ」を撮影する機会を特別に設けることにしました。 昨年の第3回は悪天候となり星空の撮影ができませんでしたので、再チャレンジの意味もこめて開催します。 数少ないこのチャンスに、是非お申し込みください。また、今回も大西浩次さんにご講演を頂きます。 あわせてこちらもご期待くださいますようお願いします。

★日程★ 、👀
2019年5月25日(土)  16:30~24:00
*15:30より受付開始

★開催場所★
国立天文台野辺山宇宙電波観測所

★定員★
20名程度(事前申し込みが必要です)
*応募者多数の場合は書類選考させていただきます

★ 当日のプログラム

  ~16:30 自由見学+ロケハン(見学コースのみ)

15:30~16:30 受付 (自然科学研究機構野辺山展示室にて)

*守衛所での受付とは異なります 一般見学者と同じように、まず守衛所にて受付を行っていただいた上で、 構内にある野辺山展示室にて本イベントの受付を実施します
*お車は入口の見学者用駐車場に駐車してください

16:30~17:15 オリエンテーション:夜間滞在にあたっての諸注意
17:15~18:00 「特別講演会」講師:大西浩次(長野高専教授)
18:00~18:30 撮影準備

*この間に見学者用駐車場より構内駐車場へお車の移動を行ってください

18:30~ 撮影開始

*以後、車の入構は禁止。

23:30 撮影終了
24:00 退出


●特別講演会●

タイトル:未定 (決定次第、掲示します)
•講師:大西 浩次(おおにし こうじ)

(博士(理学)、長野工業高等専門学校一般科教授。専門は重力レンズや系外惑星探査など。 天文学を文化にしようという「長野県は宇宙県」の活動や、日本星景写真協会副会長として 「星景写真」の普及活動などにも力を注いでいる。)




 ★参加条件
*以下の参加条件をご了解の上、お申し込みください。
1.ご自身で撮影ができること
・このイベントには星景写真の撮影方法などの指導は含まれておりません。 撮影は各自で行うものとします。
2.電波を出す機器の使用制限に協力すること
・撮影会当日も観測を行っております。観測の妨げとならないよう、構内では携帯電話、スマートフォンは電源OFF又は機内モードにしてください
・カメラやPC,タブレット端末などのwifi機能もOFFにしてください
・衝突防止機構にミリ波レーダーがついている自動車では構内へ入れません。常時見学者用駐車場をご利用頂きます
3.撮影した写真の一部を必ず提供すること
・撮影した写真の一部を必ずご提供くださいますようお願いします。国立天文台野辺山の広報普及活動に使用させて頂きます(著作物使用権を共有させて頂き、使用の際には撮影者のクレジットを添付します)。
・撮影者ご本人がこのイベント内で撮影した写真を公開する場合は、個人での公開に限らせていただきます。また、国立天文台野辺山での星空撮影イベントにて撮影した旨を添えて頂きますようお願いします
4.高校生(相当年齢)以上であること
・夜間のイベントのため、参加者は高校生(相当年齢)以上に限らせて頂きます。尚、高校生(相当年齢)は保護者の承諾が必要となります。


★申込方法
申込用紙に必要事項をご記入の上、メール、FAX、または郵送にて以下の宛先へご送付ください。参加希望者1人につき1枚の申込用紙のご提出をお願い致します。
・参加希望者が定員数より多い場合は、申込用紙による書類選考にて参加者を決定させていただきますので、ご了承ください。
・申込用紙に記載された個人情報等は、イベント終了後に破棄させていただきます。
申込用紙ダウンロード:PDF / Excel

★申込〆切
2018年4月21日(日) 必着(電子メール、FAX、郵送とも) 👀

★参加までの流れ
1.申し込み
   ↓
2.受付完了の連絡
 申込用紙の「返答方法」に記載されている連絡先へご連絡いたします。お申し込み後
3日以内に連絡が無い場合はお問合せください。
   ↓
3.参加の可否連絡
 4/24(水)までに参加の可否をお知らせいたします。この日を過ぎても連絡が無い場合はお問合せください。
 申し訳ありませんが、お問合せは平日9:00~17:00にお願い致します。
   ↓
4.前日連絡
  参加者へ撮影会実施の有無をご連絡致します。
   ↓
5.撮影会当日


🌍その他のご案内
1.当日のプログラムについて
・前日までに悪天候であることが明らかな場合は、前日に中止の判断をし、申込用紙の「返答方法」にある連絡先にご連絡をさせて頂きます。また、当日の悪天候などの場合、プログラムを途中で変更、または中止することがあります。
・撮影場所については、見学コースを含む、当日こちらで指定した範囲内とさせて頂きます。
2.持ち物について
・カメラ・レンズ・三脚等の撮影に必要な機材は各自ご持参ください。付属品や電池などの消耗品等もご用意願います。また、観測所内ではバッテリーの充電はできませんので、ご注意ください。
・夕食、軽食、飲み物は入構前に各自ご用意ください。近くにコンビニエンスストアなどの販売店はありません。お湯はこちらで用意します。また、ゴミ等は各自持ち帰って頂きます。
・防寒対策は各自でご用意ください。この時期でも野辺山では、夜間の気温が零度近くまで下がる可能性があります。
3.構内は火気厳禁です。
・携帯用コンロなどは持ち込まないでください。又、喫煙は所定の場所でお願いします。(喫煙には携帯灰皿などをご用意ください。)
4.安全について
・安全には十分留意して実施する所存ですが、万が一の事故、盗難、機器の破損などについてはこちらで対応し兼ねます。安全対策は自己責任でお願いします。
5.途中退出について
・撮影を早めに切り上げて退出していただく事も可能です。ただし、再入構はできません。退出の際は他の撮影者へご配慮の上、気を付けて構外までお車を移動させてください。
6.宿泊・交通について
・近隣の宿泊施設は以下のwebページをご参照ください。
 野辺山高原宿泊施設のご紹介
・イベントの終了時刻は夜間となるため、自家用車での来所をお勧めします。自家用車でない場合は、各自で帰りの交通手段の確保をお願いします。

 ★お問合せ

国立天文台野辺山 広報
〒384-1305 長野県南佐久郡南牧村野辺山462-2
TEL:0267-98-4300
FAX:0267-98-3579
E-mail: nro-events =at= nao.ac.jp (=at= を@に置き換え)

【気象庁地震火山部】 4月5日、""南海トラフ地震に関連する情報(定例)""

2019-04-07 22:06:10 | 保存版 ; 防災重要データー、被害状況、地震、南海トラフ、台風、火山、各種支援…

(南海トラフの想定震源域;画像引用元、asahi.com)




  ① ""南海トラフ地震に関連する情報(定例)""

    平成31年04月05日 、気象庁地震火山部

 本日(4月5日)開催した第18回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会、第396回地震防災対策強化地域判定会で評価した、南海トラフ周辺の地殻活動の調査結果は以下のとおりです。

 現在のところ、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時(注)と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていません。

 (注)南海トラフ沿いの大規模地震(M8からM9クラス)は、「平常時」においても今後30年以内に発生する確率が70から80%であり、昭和東南海地震・昭和南海地震の発生から既に70年以上が経過していることから切迫性の高い状態です。

1.地震の観測状況
 3月13日に紀伊水道の深さ43kmを震源とするM5.3の地震が発生しました。この地震は、発震機構が東西方向に張力軸を持つ横ずれ断層型で、フィリピン海プレート内で発生しました。

 3月27日に日向灘を震源とするM5.4の地震が2回発生しました。これらの地震は、発震機構が西北西・東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界で発生しました。
 プレート境界付近を震源とする深部低周波地震(微動)のうち、主なものは以下のとおりです。

(1)紀伊半島北部:2月26日から3月3日まで
(2)四国中部:3月1日から3月16日まで
(3)四国西部:3月3日から3月22日まで
(4)紀伊半島西部:3月29日から4月2日まで

2.地殻変動の観測状況
 上記(1)から(4)の深部低周波地震(微動)とほぼ同期して、周辺に設置されている複数のひずみ計でわずかな地殻変動を観測しました。また、周辺の傾斜データでも、わずかな変化が見られています。さらに、上記(2)、(3)の期間に同地域及びその周辺のGNSSのデータでも、わずかな地殻変動を観測しています。
 GNSS観測等によると、御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺では長期的な沈降傾向が継続しています。
 2018年春頃から九州北部のGNSS観測で、また、2018年秋頃から四国西部のGNSS観測及びひずみ観測で、これまでの傾向とは異なる地殻変動を観測しています。


3.地殻活動の評価
 上記(1)から(4)の深部低周波地震(微動)と地殻変動は、想定震源域のプレート境界深部において発生した短期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。
 2018年春頃からの九州北部の地殻変動及び2018年秋頃からの四国西部の地殻変動は、日向灘北部及び豊後水道周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。2018年12月以降は、豊後水道のすべりが顕著です。
 今回観測された深部低周波地震(微動)、短期的ゆっくりすべり、および長期的ゆっくりすべりは、それぞれ、従来からも繰り返し観測されてきた現象です。また、3月13日に発生した紀伊水道の地震、3月27日に発生した日向灘の2回の地震は、その規模等から南海トラフ沿いのプレート間の固着状態の特段の変化を示す現象ではないと考えられます。

 上記観測結果を総合的に判断すると、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すようなデータは今のところ得られておらず、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていないと考えられます。

** (参考) 南海トラフ地震に関連する情報の種類 **
【南海トラフ地震に関連する情報(臨時)】
以下のいずれかに該当する場合に発表。
○ 南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合。
○ 観測された現象を調査した結果、南海トラフ沿いの大規模な地震発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと評価された場合。
○ 南海トラフ沿いの大規模な地震発生の可能性が相対的に高まった状態ではなくなったと評価された場合。

【南海トラフ地震に関連する情報(定例)】
 南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会の定例会合において評価した調査結果を発表。


② 南海トラフ 、wikipedia

(南海トラフの位置(赤線))




🌊 南海トラフ(なんかいトラフ、英: Nankai Trough)は、四国の南の海底にある水深4,000m級の深い溝(トラフ(舟状海盆))のこと。東端を金洲ノ瀬付近のトラフ狭窄部、西端を九州・パラオ海嶺の北端とする。南海トラフをdeformation frontとして南側のフィリピン海プレートが北側のユーラシアプレート下に沈み込んでいる収束型のプレート境界としている。南海トラフ北端部の駿河湾内に位置する右図黄線の部分は駿河トラフとも呼称される。九州・パラオ海嶺を挟んで西側に琉球海溝が連続する。

数十年から数百年間隔で南海トラフのメガスラスト及びこれに付随する断層を震源断層とする巨大地震が発生していると考えられている。


🌊 概要[編集]

プレートテクトニクスの解釈によれば南海トラフは、北西方向に進んできた密度の高い海洋プレートであるフィリピン海プレートが、密度の低い大陸プレートであるユーラシアプレート(アムールプレート)と衝突してその下に沈み込んでいる、沈み込み帯である。

南海トラフの巨大地震震源域では陸上のGPS観測網から陸側のプレートが西北側へ移動していることが示され、プレート間の固着によって陸側のユーラシアプレートもフィリピン海プレートと共に引きずり込まれており「すべり遅れ速度分布」として知られていたが[1]、海上保安庁によって2011年から約4年間行われた観測では、南海トラフ沿いの海底に於いても陸側のプレートが北西方向に移動していることが改めて示され、移動速度は海域毎に異なるが最大となる遠州灘(浜名湖沖)と紀伊水道沖では最大年間6cm程度とされている[2]。

南海トラフのトラフ軸は、駿河湾の富士川河口付近を基点として、御前崎沖まで南下しその後南西に向きを変え潮岬沖、室戸岬沖を通って九州沖に達する。九州東方沖にある西端の先は、琉球海溝(南西諸島・沖縄の東を南北に走る)に繋がる。また、富士川河口付近にある東端の先は、陸地である富士山・箱根山・丹沢山地付近を経て相模トラフへと繋がると考えられているが、どの断層帯が境界であるかは定まっておらず、むしろ、1つながりの断層ではなく多数の断層群がプレート間の力学的境界をなしているという見方もある[3]。

第二次世界大戦後の昭和中期に南海地震の研究を行った沢村武雄は、南海地震や東南海地震の震源域が西日本に平行に東西に延びていることに着目し、これらの震源域を衝上断層(スラスト)であることから「南海スラスト」と名付けた[4]。後にプレートテクトニクス理論が一般化すると単なる衝上断層ではなく沈み込み帯であることが分かり、深さ6,000m未満なので「南海トラフ」と呼ばれるようになった。


 🌊南海トラフにおける地震[編集]

(過去に発生した南海地震、東南海地震、東海地震の推定震源域(地震調査委員会、2000年))




南海トラフの各所では、M(マグニチュード)8クラスの巨大地震が約100年から200年ごとに発生している。

最も新しいものでは、1944年に紀伊半島南東沖を震源とする東南海地震(M7.9, Mw8.2)、1946年に同じく紀伊半島南方沖を震源とする南海地震(M8.0, Mw8.4)が発生し、いずれも死者が千名以上に上る大きな被害となった。

しかしこの時、この2つの地震の震源地に隣接する駿河湾付近の南海トラフ(駿河トラフ)では地震が起こらなかった。駿河トラフでは、紀伊半島沖から駿河湾を震源域として発生した1854年の安政東海地震以来、150年以上にわたって地震が発生していない状態が続いている。

このため、"プレートが滑り残った"駿河湾で単独の巨大地震(東海地震。安政東海地震等とは震源域が異なり、区別するために「想定東海地震」と呼ぶ場合がある。)が起こるのではないかという懸念が1970年代頃から出はじめ、プレスリップ理論に基づく予知法を根拠として、大規模地震対策特別措置法に基づく予知体制が整備された。

★一方、安政の地震のもうひとつ前、宝永地震の際には四国沖から駿河湾までの広範囲で一度に地震が発生し連動型となった。このように南海トラフでは繰り返しの度に巨大地震の発生様式は異なることが分かっている。政府として東海地震対策が進められる中で、さらに東南海地震と南海地震が連動した3連動の東海・東南海・南海地震を想定する動きが2000年代ににわかに見られ、想定が行われた。しかし、2011年に発生したM9.0の東北地方太平洋沖地震は、これまでの想定を超える規模の地震が南海トラフでも起こりうる可能性を浮き彫りにし、M9クラスを想定範囲に入れた南海トラフ巨大地震として想定を見直すこととなった。

★さらに、これら三大地震には含まれないが、南海トラフの西端部(日向灘)で発生する日向灘地震というものがある。この地震は、上記3つのようにM8以上の海溝型地震を起こしたという記録は現在のところない。しかし、M7.6前後の地震を約200年周期で引き起こしており、一回り小さいM7.0〜7.2の地震は約20〜27年という非常に短い周期で引き起こすことが知られている。特に1498年日向灘地震では南海地震と連動した(あるいは南海地震の一部であった)可能性、1707年の宝永地震では東海・東南海・南海連動型地震に加えて日向灘地震も連動した可能性が指摘されている。

★海溝型地震の研究分野に於いては、滑り分布の情報が最も充実している場所である[5]。また、後述の地震発生帯掘削計画の成果により、海溝軸付近でも地震性滑りによる熱変位を生じた痕跡が発見されており発生する津波が想定を越え巨大化すると懸念されている[6]。(2011年3月の東北地方太平洋沖地震では破壊が海溝軸付近まで達していた)