(大船渡高の佐々木朗希投手)
① ""大船渡高の佐々木朗希投手 最速163キロを計測""
2019年4月6日 18時56分センバツ
野球の18歳以下のワールドカップに向けた日本代表候補の紅白戦で、岩手 大船渡高校の注目の佐々木朗希投手が、プロ野球のスカウトのスピードガンの1つで最速163キロをマークしました。
野球の18歳以下のワールドカップに向けた日本代表候補の合宿の練習は、奈良県内のグラウンドで行われ、この春のセンバツ大会を制した愛知 東邦高校の石川昂弥選手や石川 星稜高校の奥川恭伸投手など、1次候補のメンバーに選ばれている30人が参加しました。
午後には紅白戦が行われ、プロ注目の右投げの本格派、大船渡高校3年生の佐々木投手がマウンドに上がりました。
プロ野球と大リーグの大勢のスカウトがバックネット裏で見守る中、佐々木投手はスカウトの複数のスピードガンで常時150キロ台をマークしました。
このうち、中日のスピードガンでは最速で163キロを計測したほか、160キロ台が数球あったということです。
また変化球のキレも抜群で、2イニングを投げて6者連続で三振を奪いました。
佐々木投手は甲子園に出場した経験はありませんが、1メートル90センチの長身からしなやかな腕の振りで投げ下ろすストレートが持ち味です。
高校生の球速では、大リーグ エンジェルスの大谷翔平投手が花巻東高校3年生の時に、夏の岩手大会準決勝で160キロをマークしています。
☆佐々木「コントロールや変化球も磨きたい」
2イニングを投げて6者連続三振を奪った岩手 大船渡高校の佐々木朗希投手は、「緊張して変に力が入ってしまい、指にボールがかからなかったので、精度をもっと上げないといけない。テレビで見たバッターと対戦して、いつ打たれるかと思っていたので、しっかり抑えられたのはよかった」とピッチングを振り返りました。
そして、プロ野球 中日のスカウトのスピードガンが163キロを計測したことについては、「春の時点で投げたいと思っていた数字だが、キャッチャーの構えたところにはいかなかったのはよくない。スピードがすべてではないし、コントロールや変化球も磨いていきたい」と話していました。
☆対戦した打者「見たことのないスピード」
佐々木朗希投手と対戦した星稜高校のキャッチャー山瀬慎之助選手は、「今まで見たことのないスピードだったし、うなるようなボールだった。代表に入ればキャッチャーとしてボールを受けることになるので、また景色が変わるのかなと思う」と話していました。
また智弁和歌山高校の黒川史陽選手は、「自分の実力のなさを感じた。ボールの回転量も全然違う。すごいまっすぐを見ることができたのでこれからイメージを膨らませてもっと練習したい」と話していました。
☆日米の大勢のスカウトが視察
6日はプロ野球と大リーグのスカウトが大勢詰めかけ、岩手 大船渡高校、佐々木朗希投手のピッチングを視察しました。
このうち中日の米村明アマスカウトチーフは、「きょう初めて佐々木投手のピッチングを見たが、抜群の存在だと思う。高校生の中でも実力のある選手を相手に6者連続三振なんてなかなかできない。ストレートだけでなく、変化球やコントロールも優れているし、なおすところはない。けがをせずに順調に育つのを見守るのみ。このピッチャーを欲しくない球団なんてない」と高く評価していました。
ヤクルトの橿渕聡スカウトグループデスクは「球の速さが非常にすばらしく驚いた。回転数もかなり多いと思うし、ある程度、コントロールされているのもすばらしい。ダルビッシュ有投手や大谷翔平選手と同じくらいの素材だと思う。これからも期待して見ていきたい」と話していました。
また、大リーグ ロイヤルズの大屋博行国際スカウトは、「20年以上スカウトをしていてこれだけピュアなストレートを投げるピッチャーは初めて見た。ピッチャーらしい体型をしていて、力まずに投げているのが印象的だ。まだ65%ぐらいの力で投げていると思うので、体を鍛えて緻密な投球術を身につけたとき、どこまで成長するのかと思う。いつかは最高峰のメジャーのバッターを相手に投げてほしい」と今後の成長に期待していました。
※ 体格はそれほど良いとは見えないのですが、柔軟さとバネが凄いのでしょうね!