◎◎ ドル・円は107円ちょうど付近で小動き、リスク選好一服-豪ドル下落
小宮弘子
2020年7月16日 12:38 JST
⇨⇨ 東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=107円ちょうど付近で小動き。新型コロナウイルスのワクチン期待などを背景としたリスク選好の流れが一服、株価下落を背景にドル買いと円買いが優勢となっている。米中対立懸念がくすぶる中、オーストラリアドルは下落。強弱まちまちだった豪雇用統計や予想を上回った中国の4-6月の国内総生産(GDP)は支援材料となっていない。
⇨⇨ ドル・円は午後0時23分現在、前日と変わらずの106円97銭。ここまで106円83銭から107円03銭と20銭の値動き
豪ドルは対ドルで0.3%安の1豪ドル=0.6990ドル、対円では0.2%安の1豪ドル=74円77銭
市場関係者の見方
¤¤¤⇨ 外為ドットコム総合研究所の神田卓也調査部長
行き過ぎた株高への警戒感も当然出てくるし、ワクチンもまだ初期段階で感染拡大をすぐに止められるわけではないことを考えると、欧米の株高にアジアもそこまで強くはついていけない
☆☆ 中国のGDPが予想を上回ったので、とりあえずリスクオンの流れは続くと思うが、コロナ第2波懸念などもあるので、すぐにこれに反応してリスクオンの度合いがさらに高まるということは今のところない
豪ドルさえもあまり反応しておらず、足元はリスクオンに伴う円売り、ドル売りが少し一服している感じ
◐◐ 背景
◆◆ 米株価指数先物はアジア時間の取引で下落。中国株も下げており、日経平均株価は前日比113円安で午前を終了
中国の4-6月GDPは前年同期比3.2%増、エコノミスト予想中央値は2.4%増だった
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トランプ米政権は中国共産党員とその家族の米国への渡航禁止措置を検討していると、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が15日に報道。トランプ大統領は最終的に同計画を拒否する可能性があるという
□□☞ 英オックスフォード大学が開発中の新型コロナワクチンでブレークスルー(飛躍的進歩)を成し遂げた可能性があると、英紙テレグラフが関係者を引用して報道
◑◑ 6月の豪雇用統計で雇用者数は前月比21万800人増と予想の約2倍の伸びとなったが、前月分が下方修正された。失業率は7.4%と予想以上に悪化した