自分に自信が持てない
私は自分に自信が持てないことが悩みでした。ちょっとしたことでひどく落ち込み、「僕はダメなんだ……」と友人にグチっては、慰めてもらっていました。
そもそもの原因は、両親との葛藤でした。物心ついた頃から、父と母は喧嘩ばかりしていて、家庭に安らぎはありませんでした。
私は「親に愛されていない」と感じて育ち、いつも漠然とした不安を抱えていたのです。中2からは不登校になり、両親に恨みをぶつけてひどく荒れた時期もありました。
幸福の科学のことを知ったのは、3年遅れで高校に入学した19歳の時。「自分を変えたい!」と思って受けた心理学関連のセミナーで、親しくなった同世代の友人に書籍をもらったのがきっかけです。
彼は幸福の科学の信者で、支部の御法話拝聴会や、映画「太陽の法」に私を連れていってくれました。
そして、短大の幼児教育学科に進学した年の秋、私の人生を変える出会いがあったのです。友人に、「僕の尊敬している人がおるんやけど会ってみないか」と紹介されたのが、Sさんでした。Sさんは熱心な幸福の科学の信者で、地区長を務めていました。
仏の慈悲を信じてみよう
ある日青年信者を中心とした集いがSさんの家で行われることになり、参加すると、みなさんがにこやかに迎えてくれました。
集いでは、一人ひとりが、この数日間で仏の教えを実践した体験や、現在取り組んでいる自分の課題を発表をしていきました。それに対してSさんは、仏法真理に基づいたアドバイスをしていきます。
そのとき一人の青年が「自分に自信が持てないんです。本当の自信って何ですか?」と言いました。
私は驚きました。まさに私自身が悩んでいることだったからです。
「本当の自信は、仏がありのままの自分を愛してくださっていることに気づくことから生まれるんだよ。だから信仰を深めていくと、自信が持てるんだ」
Sさんの確信に満ちた言葉が心に響きました。
仏の愛に気づくことから自信が生まれるなんて、初めて聞いたことです。
身を乗り出して聞いていると、Sさんから「同じ悩みがあるみたいだね」と声をかけられました。Sさんと友人に勧められ、私は三帰誓願する決意を固めたのです。
「仏を信じてみよう。自分を変えることができるかもしれない」と思った私は、数日後、支部で三帰誓願式に臨みました。
生まれたときからずっと愛されつづけていた
それからは、Sさんの家で毎週開かれている「地区の集い」に欠かさず参加しました。みなさんの話はとても勉強になり、元気が出てきます。
Sさんのアドバイスで、毎日、幸福の科学のお経を読むようになってから、「仏は、僕の小さな一歩を喜んでくださっている。こんな自分でも愛されてるんだ」という実感が、少しずつ強くなっていきました。
仏法真理の本もよく読むようになりました。そして、去年の1月、『幸福の法』の一節を読みながら、私はハッとしました。
「(相手の)『足りないところだけを見て、それを求めつづけた場合、幸福になれる人間はいないのだ』ということを、まず悟らなくてはいけません」
自分は両親の足りないところばかり見て、不満を持っていたのかもしれないと気づきました。
私は子供の頃から今までの人生を振り返りはじめました。
父は、私がが不登校だったころ、仕事を休んで教育機関に相談に行ってくれました。母は、私が無視しても、諦めずに声をかけ続けてくれました。
二人とも、僕がどれだけ荒れても、学校に行かなくても、見離さずにいてくれたのです。
私は少しでも両親に恩返しをしたいと思い、母の家事を手伝ったり、父に自分から話しかけたりしました。
そんな私の変化に両親は嬉しそうでした。
実は、私は生まれたときからずっと、仏から愛され、両親からも愛され続けていたのです。そのことに気づくと、心が揺れることも少なくなりました。就職活動にも積極的に取り組むことができ、春から保育士として働くことが決まりました。
これまで与えられてきた多くの愛に感謝しつつ、少しでも人々の役に立てるように生きていきたいと思います。