ガチンコ対談
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超常現象コメンテーターで宇宙人の存在に肯定的な山口敏太郎氏と、超常現象に懐疑的な「と学会」の中心メンバーである作家の唐沢俊一氏が、UFOと宇宙人について意見をぶつけ合った。
宇宙人はいるのか?
「宇宙人は霊的に働きかけている」
超常現象コメンテーター
山口敏太郎
(やまぐち・びんたろう)1966年、徳島県生まれ。神奈川大学経済学部卒業。(株)山口敏太郎タートルカンパニー代表取締役。真言宗信徒。日本通運でIT担当や営業に携わった後、96年、月刊「ムー」(学研)のミステリーコンテストで優秀賞を受賞し、作家に転身。著書は『是非に及ばず』(青林堂)、『なにわの夢』(青林堂)、『太平洋戦争ミステリー』(笠倉出版)など多数。
「孤独を埋めるために脳が生み出したもの」
UFO懐疑派
唐沢俊一
(からさわ・しゅんいち)1958年、北海道生まれ。作家・評論家。超常現象に懐疑的な「と学会」の運営委員。トンデモを近代サブカルチャーとして捉える視点から、と学会の活動に参画。学術誌からあやしげなオカルト本までを読み込むその膨大な知識で、幅広い分野の執筆活動を続ける。「唐沢俊一演劇ユニット」を持ち、年数回の公演を行う。テレビやラジオ出演も多い。
──最近の日本のUFO議論はどうなっていますか。
山口氏(以下、山) 一昔前はこういう対談には、UFOを宇宙人の乗り物として何でも肯定する「肯定派」と、何でも否定する「否定派」が登場しました。今は枝分かれして、私のような「中間派」と、唐沢さんのような「懐疑派」が出てきています。
唐沢氏(以下、唐) 懐疑派には、元々UFOが大好きで、UFO本を読み漁ったマニアが多い。当初は素直に信じていたものの、作りものと分かることが多くて信じられなくなった人たちです。
山 懐疑派は否定派とは違って、「ない」と断定するのではなく「可能性が低い」と言うところが紳士的です。中間派は肯定派寄りですが、どんな話でも「宇宙人の乗り物」として受け入れるわけではありません。
UFOは脳がつくり出す vs. UFOは心にアプローチする
──UFOの存在についてはどう考えますか。
唐 UFOは、孤独を埋める存在として人間の脳がつくり出した心理的なものだと考えます。理屈では、UFOの実在はあり得ない。ただ、心の遊びの部分としてUFOは人間に必要だし、「見た」という人を否定する気もありません。
「同じUFOを複数で目撃したから存在する」という主張もありますが、心理学的には集団幻覚と言って、実際には見ていなくても、1人が「見た」と言うと、全員が「私も見た」と言うものなんです。
UFOブームの始まりは、アメリカで起きたケネス・アーノルド事件です。アーノルドが目撃した「三日月型」のUFOが、新聞で「空飛ぶ円盤」と紹介されると、皿型UFOの目撃談ばかりが報告されるようになった。心の中にあるイメージが空に反映されて、「見える」のでしょう。
山 私は、UFOは存在すると思います。UFOは時間を超えて、あるいは他の次元から、人間の心に霊的に働きかけているのではないでしょうか。それが受け取る側の人間の知識で翻訳されるので、時代によって多くの人が同じものを見るのではないかと思います。
予備知識なしに目撃するケースもあります。知人が「窓の外に何かいた」と言って絵を描いたのですが、それが宇宙人の一種と言われる「フラットウッズ・モンスター」(注1)そっくりだった。ところがその人は、その姿を知らなかったのです。知らなくても「見る」ことはある。
(注1)フラットウッズ・モンスター:1952年9月12日に米ウェストヴァージニア州ブラクストン郡、フラットウッズの町でUFOとともに目撃された「宇宙人」。身長3メートルで、大きな赤ら顔に光る2つの目があり、浮上して動くという。
唐 点が3つあれば人の顔に見えてしまうんです。フラットウッズは丸顔に目が2つで、フクロウではないかと言われています。
──UFOが存在しないとすると、道路に浮かんでいたUFOを目撃した3人に、放射線障害に似た「実害」が起きたという、アメリカの「キャッシュランドラム事件」はどう説明しますか?
唐 UFOはよく、砂漠とか、原爆実験の立入禁止区域に出ます。軍の実験で被害が出ても、軍事情報は隠蔽されますから、噂が伝わるうちに、宇宙人のせいじゃないかと言われるようになったのではないでしょうか。
実害と言えば、日本では1960年代に、「山の上にUFOが迎えに来る」という呼びかけに応じて、「宇宙に行ける」と信じて学校をやめてしまった人などが集まった事件があります。この騒ぎ以降、UFOが新聞の科学欄で扱われなくなりましたね。
山 私がUFO関係で取材していて疑問なのは、宇宙人によって体内に入れられた異物が残っている、「インプラント」です。知人にそういう人がいて、触らせてもらったんですが、軟骨とは思えない、金属が埋め込まれているようでした。
唐 それなら、手術してその異物を取り出して、きちんと調べてもらえばいい。そうしない、あるいはしたがらないなら、自分で入れた可能性もあります。
宇宙人がいる確率は低い vs. 作り話では説明できない
──宇宙人の存在についてどう考えますか。
唐 いないと思います。地球で生命が生まれた過程は、研究が進むほど奇跡的な進化だったと分かってきました。それほど低い確率でしか起こらないことが、宇宙で頻繁に起こるとは考えにくい。
山 物理的な存在としての宇宙人と、私たちの見ているUFOを分けて考える必要があると思います。生物としての宇宙人も、同じ次元に存在すると思います。ただ、私たちにコンタクトしてきているのは、人間の魂などの宗教的なところとリンクしているのではないかな。物質的な存在ではないかもしれない。
唐 コンタクトは、ある種のコミュニケーションです。コミュニケーションで得られる快感は強いもので、例えばツイッターで自分が発信したものに、大勢が答えてくれると快感がある。人とのコミュニケーションが苦手で孤独な人に宇宙人がコンタクトしてきたら、これほどの快感はありません。そうであってほしくて、リアリティのある嘘を作ってしまうのでしょう。
山 江戸時代の妖怪談に、寅吉少年がUFOらしきものにさらわれるという話があります。そこには、寅吉が空高く上がった時、「耳が『グン』と鳴った」と記録されています。現代人なら、気圧の変化で鼓膜が鳴るのは知っていますが、江戸時代の少年がどうして知っているのかと思いますよね。やはり作り話とは思えないものがあるんです。
──ところで、宇宙人はいてほしい?
山・唐 そりゃあもう!
唐 だからマニアだったんです。でもいない。「唐沢さんにどこまでも尽くしたい」という女性がいたらうれしいけど、実際にはいないのと同じです(笑)。
宇宙人リーディングは「救いのため」 vs. 最後に宇宙の法を出す
──大川総裁の宇宙人リーディングについてどう思いますか。
唐 失礼ながら、本気で宇宙人と話しているとは思えないんですよ。内容も、私が読んだ限りでは、私たちが昔から集めてきた宇宙情報とほとんど変わらないので、あまり心を動かされない。でもこれだけ多くの人が信じていることを考えると、多くの人の心の孤独を救っているのではないかと思います。
山 私は、大川総裁はあえてやっているんじゃないかと思っています。今は、宇宙に関する情報を曼荼羅を埋めるように少しずつ出している段階で、最後に宇宙全体や人間とは何かが見える「宇宙の法」みたいなものを出されるのではないでしょうか。
UFO・宇宙人遭遇体験は現実なのか?
UFOや宇宙人と遭遇したという体験を持つ人は日本にも多い。それは果たして現実なのだろうか。
予感を感じて空を見上げたら巨大な卵型の物体が浮かんでいた──。
case1
2人以上で目撃または第三者の発言がある
UFOや宇宙人に遭遇したという体験は、記憶に残るだけで、正体を確定できる証拠は残らないことがほとんどだ。そのため現代の精神医学では、「見間違いや幻覚、偽りの記憶を現実だと思い込むフォールス・メモリーであり、現実ではない」とされることが多い。
しかし、複数人で目撃したり、第三者の証言がある場合、そう言い切れるだろうか。
東京都に住む森田一俊さん(仮名・46歳)は、今年の正月、家族5人でUFOを目撃した。
「初詣に行く途中の車の中で、13歳の二男が、テレビ番組で見たUFOを呼ぶ『ゆんゆんゆん』という音を真似し始め、8歳の娘も一緒になって合唱していました。私は笑って聞いていたのですが、何か予感を感じて交差点で空を見上げたところ、巨大な卵型をした銀色の物体が浮かんでいたのです。一瞬でビルの影に隠れてしまいましたが、家族5人とも見ました」
東京都に住む内藤憲人さん(25歳)は、小学4年生の時、妹と留守番をしている最中に忘れられない体験をした。
「ふと違和感を覚え、窓を見ると、外の景色が真っ赤に染まっていたのです」
驚いた内藤さんは部屋の中を見回したが、窓の外以外はいつも通り。しかし窓側の空間全体がみるみる赤く染まり、赤い透明な壁が部屋の中に迫ってきたという。
「恐怖を感じ、『どうしよう!近づいてきてる!』と叫ぶと、妹にも見えていたようで、泣きながらそばに寄って来ました。赤い壁に触れたら身体が溶けるかもしれないと思いながらも、何もできず、赤い壁はゆっくりと私たちの身体を通過していきました。3年ほど前、妹にこのことを確認すると、はっきりと覚えていました。UFОにスキャンされたのではないかと思っています」
体験を裏付けるような第三者の発言がある事例もある。
兵庫県に住む森井四郎さん(50歳)は、20代前半のころに不思議な体験をした。
「夜、実家の部屋で寝ていると、部屋が白く明るくなって目が覚めました。すると次の瞬間、何かに引っ張られるかのように壁を通り抜けたんです」
その後の記憶はなく、気が付くと家の外に立っていたが、その次の瞬間には元の場所で寝ていたという。興味深いのは次の日の朝の出来事だ。
「母親が、畑を挟んだ隣の家のおばさんから『昨夜、あんたの家の方やけに明るかったけど、何かあったの?』と言われたのです。畑にも何か重い物体を置いたような丸い跡が残っていました」
朝、顔に液体のりが乾いたようなものがついていた──。
case2
物質的な痕跡や身体への変化がある
物質的な痕跡がある場合も、「幻覚」とは言い難い。
京都府に住む平田勇介さん(27歳)は、生々しい体験をした。
「朝方金縛りにあい、枕元に人の気配を感じました。次の瞬間、その人が私の口元を舐め回し始めたのです」
金縛り状態なので抵抗もできず、口、鼻、そして顔全体を舐められながら、意識が遠のいた。
「朝、いつものように洗面台へ行くと、顔に液体のりが渇いたようなものがついていました。しかも、洗ってもネバネバしてなかなか落ちませんでした」
ちなみに平田さんは室内犬や猫などは飼っていない。
千葉県に住む江夏恵美子さん(57歳)は、小学生のころのある晩、急に夜空が明るくなり、巨大な円盤が現れてその中から2つの人影が歩いてきたのを目撃した。記憶はそこで途切れたという。これだけならただの夢だと思うかもしれないが、翌朝あることに気づいた。
「鼻の中に違和感がありました。その後、その場所は何度もかさぶたができてははがれ、なかなか治りませんでした」
東京都に住む神田映子さん(65歳)は、10代のころからたびたびUFOや宇宙人を目撃していたため、幸福の科学の精舎の祈願「宇宙人撃退秘鍵」を受けた。その数日後、ある変化があったという。
「耳の中にずっとあった突起がなくなっていることに気づきました。また、夢で宇宙人が立ち去っていくのを見ました」
魂として地球の大地に降りていき赤ん坊の身体に入った──。
case3
「幻覚」に分類される現象のなかにも宇宙人と関係しそうな事例がある
現在の精神医学では「幻覚」に分類されてしまうような現象の中にも、宇宙人と関係しそうなケースがある。
北海道に住む原潤海さん(58歳)は、高校2年生のとき、突然、出生時や赤ん坊のころのことを思い出した。母親に確認したところ事実と一致しており、話していないはずなのにと驚いていたという。しかし、そのとき原さんが思い出したのは、それだけではなかった。
「私は宇宙から船で地球に来たんです。地球はとても美しく、『地球の神様に近づきたい』と思い、近づきすぎて船が爆発してしまいました。それでも魂として大地に降りていくと、ちょうど生まれたばかりの赤ん坊がいて、でも周りは悲しそうな顔をしていた。その赤ん坊には魂が入っておらず、死にかけていたからです。そこで私は赤ん坊の身体に入ることにしました」
この記憶を思い出して以来、宇宙人からメッセージが送られてくるという。原さんは現在、地元のメーカーで電子工学のエンジニアとして働いている。
次の事例は、一般的には統合失調症と診断されるものだろう。
東京都に住む高田陽子さん(仮名・27歳)は、恋愛問題で悩んでいたとき、占いのようなことをしたところ、突然「声」が聞こえるようになり、体にも異変があらわれたという。
「『声』が世界の全てになった感じでした。『○○はお前を殺したがっている』と言われて外出できなくなり、声に言われるまま、包丁をお腹に突き刺したところ、はね返ったんです」
時間の感覚もなくなり、気づかないうちに無断欠勤していた。もともと明るく勤務態度もまじめな高田さん。心配して様子を見に来た同僚が異変に気づき、実家に戻ることに。同僚はその時の高田さんの様子をこう語る。
「陽子が空の容器にラップをかけ、『宇宙の庭』とマジックで書いたものを大事そうに抱えていて、本当に心配でした」
帰省し、家族の支えと幸福の科学の祈願によって、段階を追って症状は改善した。現在では、「声」は聞こえ、身体の異変は残るものの職場に復帰している。一連の出来事を高田さんはこう振り返る。
「この出来事の2年半ほど前から、宇宙人に拉致される夢などを見始め、『悪質宇宙人撃退祈願』を受けていました。『声』が聞こえるようになってからも、途中で宇宙人の仕業ではないかと思い始め、『悪質宇宙人撃退祈願』を受けるようにしたところ、とてもよく効きました。はじめは悪霊の影響もあったと思いますが、今も聞こえる『声』は宇宙人のものだと思います。早く完治したいです」
もし、宇宙人が人間の精神に直接アプローチすることができるのなら、悪霊現象などに似た形で現れてもおかしくはない。