久しぶりに高松(四国、香川県)に帰省しました。
富士山を右手に見ながら東名を走ります。
淡路島に到着したときにはすでに夜遅くなっていました。
淡路島のサービスエリアの横にある遊園地。
香川に帰ると山々の風景が違うことにいつもながら気づかされます。山は平野からいきなり立ち上がります。お椀を伏せたやさしい形です。
お墓のある丘から讃岐平野を北の方向に望みます。高松の街が見えます。山に囲まれているように見えますが、もちろん平野の北にあるのは瀬戸内海ですから、山のように見えるのは瀬戸の群島です。一番近くに見えているのは鬼が島。
次の日には八栗寺に初詣で。ちょうど逆の方向に昨日登ったお墓のある山を望みます。少し潮位が上がったときを想像し平野部が海になったと思えば瀬戸内海の風景になります。
ところで八栗さんは四国88か所の85番札所。麓はイサムノグチさんや流正之さんのアトリエのある牟礼や庵治の集落です。
本堂の後ろに五つの険しい峰があります。
一番右の峰は地震で壊れてしまいましたが、人々がこのお寺の背後の五つの峰(五剣山)に神聖さを認めていたことがよくわかります。次の案内図でもそれがよく表現されています。
想像通りこの寺はもともとは修験の寺です。峰のひとつには天狗がまつられたお宮もあるそうです。昔小学校のころ遠足で行ったはずですが、あまり覚えていません。
さて話は変わりますが、地域の風景を特徴づける要素の一つに民家があります。以前にも述べましたがこのあたりの特徴ある民家に四方蓋の屋根があります。寄せ棟の身舎の四方に本瓦葺きの下屋がめぐります。
近所のスーパーのまえに一つ見つけました。
さらにそのすぐ裏にももう一軒ありました。
立派な屋敷構えを持っています。
身舎はもともとはかやぶきでしょう。下屋は本瓦で葺かれています。壁は黒漆喰のように見えます。丹念に見ると相当多くの四方蓋が残っているような気もします。30年くらい前、まだ香川県建築課に山本忠司さんがいた頃ですが、建築学会四国支部で民家調査をやっています。しかしそれとても、特徴的なものを任意にピックアップしたというようなものでした。
その後悉皆調査的なことをやったのかどうか、気になるところです。
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