東日本大震災伝承館を見終えて、食事の場所を探しに隣の建物に入ると、食堂はお休みでした。その様子を見ていたのでしょうか、係の方が話しかけてきてくれました。「お店はあるけど営業できていないんです。ひとがいないんですよ」。避難困難区域が解除されて「100世帯くらい暮らしていますが、元の町の人が戻ってきたのは30件くらいしかないんです」。そういう状況なんですね。ここはまだまだ被災中なのです。
係の方が親切におっしゃるには「復興支援で岐阜県から来てくれた浅野撚糸の工場に食堂があります。あの赤い屋根を目印にしてください」とのこと。行ってきました(下写真)。会社ごと支援しているんですね。
続いて、請戸小震災遺構を目指しました。
浪江町立請戸小学校は、犠牲者が一人もいなかった奇跡の小学校です。地震発生直後から近く(といっても結構遠く見えますが)の山に全員で避難したのです。本当に良かったと思います。
すさまじい出来事を彷彿させる展示ばかりです。
ものすごいエネルギーだったことが伝わります。
2階の床ギリギリ迄津波が来たようです。
アルミサッシは、障子(可動の部分)が跡形もありません。
建物の、表側も裏側も関係なく、水の力が及んだことが分かります。
この小学校から犠牲者が出なかったことは本当に幸いでした。長く伝えていかないといけないと思います。
高谷時彦
建築・都市デザイン
Tokihiko TAKATANI
architecture/urban design
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