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不自由な人のための帯を考案した鈴木冨佐江さん

2015-12-02 13:27:30 | エッセイ
12/2今朝「明日へのことば」体が不自由な人のため帯を考案した、着物工房代表鈴木冨佐江さんのトークを聞いた。

父親に、そして夫にも先立たれ、65歳で脳梗塞で倒れ、大好きな着物を着たいと。

しかし、右手が背中に回らなくも着物が着たい一心から、洋服は年齢ですぐ着れなくなるけど、和服はいつまでも着れる。そんな時、お風呂に入っていてふと折り紙を思い出し、帯を折り紙のように作って締められるのでは、急いで風呂から上がり確かめてみた。

「お太鼓」と呼ばれる背中の帯部分をあらかじめ作っておき、形くずれしないよう糸で留め、体に巻いてから、帯につけてあるヒモを結ぶだけなので、所要時間は約2分で済むものでした。

幼い頃から着物に囲まれて育った鈴木さんは、デパートや呉服屋に相談しますが、勧められるのは、帯をハサミで切っている「付け帯」ばかり。思い出の帯にハサミを入れることに納得がいかず、別の方法を探っているとき、趣味の折り紙をヒントに「さくら造り」帯にたどり着いた。

現在では「さくら造り」帯を学ぶための教室も開かれ、全国各地に講師が育つまでになり、そんな様子を鈴木さんは「神様が私にちょっと意地悪をしていっぱいの知恵をくださった」と微笑む。

障害をもった方や車椅子の方など着物を着たい人の帯はもう50種類以上の結び方が誕生している。加齢によって背筋が曲がったりすると着物を綺麗に着ることが難しくなる。しかし、着物にファスナーをつけたり、長じゅばんをループで留めるといった着たいけれど諦めかけていた人たちに光りが灯る改革を推し進めた。

そんな活動が評価され、80歳代の鈴木さんは昨年、チャレンジ精神に大賞を受賞、歳だからと諦めず、その時が働きどきと前を向いて歩いていれば道は拓かれますと話している。素晴らしいおばあちゃんでした。




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