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小澤俊夫が語る「昔話とわが人生」

2014-12-09 09:58:01 | エッセイ
8日朝明日へのことば「昔話とわが人生」小澤俊夫筑波大名誉教授のトークを聞いた。

1930年満州生まれ東北大大学院修士課程終了し、ドイツ文学者で1998年小澤昔話研究所を設立、昔話やドイツメルヘンの口承伝承の研究者でもある。メルヘンはドイツに発生した散文による空想的物語である。

浦島太郎では、浜辺で子どもたちにいじめられているカメを助け、助けたカメの案内で竜宮城生活、帰り浜辺で玉手箱を開けると300年経たおじいさんになったという架空の物語である。桃太郎でも、おじいさんが山へ芝刈りに行くが、その山はブナの生い茂る素敵な山という表現でなく、単なる山である。川でも柿の木でもリアルに表現していない。

グリム童話の「白雪姫」は3回死ぬ。王妃が世界で一番美しいのはだあれと鏡にたずねると白雪姫と答えたため、1回目は王妃の化けものに紐で首を絞められ死ぬ。2回目毒の櫛で死に、3回目はおばばに化け頂いた毒りんごを食べて死ぬが担ぎ手が転びりんごが口から出て生き返えり王妃となる。

3段跳びはあるが2段や4段はない。歌詞でも、3番まであり、その中に同じフレーズが3度出てくる。リズムでも3拍子と3回にまつわる生活や昔話、石けりけんけんなど昔遊びでも3にまつわるものが多い。

かちかちやまでもおおざっぱに口承伝承することで子どもは耳から聞いて心の中で葛藤し善悪と闘う。親は過保護ではいけない、見えないところでの監視で、子どもを自然へ放り出す勇気が必要である。


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