ブログ仙岩

各紙のコラムや報道番組、読書の感想、カメラ自然探索など。

花粉症に無関係のセイタカアワダチソウ

2014-10-20 08:40:31 | エッセイ
エドモントン経由でケベック・ジャンルサージ国際空港上空で旋回したとき、8月でもうセイタカアワダチソウが牧草地一面に広がっていたことを思い出す。

ここいわき北茨城ではブタバナと呼ばれてスギ花粉のように花粉症の根源として嫌われた。しかし、鉄道沿線沿いや荒れ地であれ程繁殖したセイタカアワダチソウはその繁殖に陰りが見えまたススキが盛り返している。

キク科の多年草代萩セイタカアワダチソウは北アメリカ原産1~3mにも育つ明治末園芸種の帰化植物で戦後アメリカ軍輸入物資に付着した種子で繁殖、天滴やライバルが少ないので大繁殖し日本の生態系を破壊する悪者として扱われ、アメリカシロヒトリやアメリカザリガニなどと並んで外来生物の代表である。

イネ科の花粉やスギ花粉のように風で種子を飛ばし受粉するから虫を呼ぶための美しい装飾は無必要、風まかせの受粉ゆえ多量の花粉を放出これが花粉症の原因である。が、キク科多年草セイタカアワダチソウは美しい花で貴重な花粉を風で飛ばす必要なく花粉症とは無関係である。

他に嫌われた原因は高貴な紫色に反して、英語ゴールデン・ロット(金のむち)と呼ばれているように黄金色であり、一株で4万個の種子をつけ、タンポポのように綿毛が風で舞うように見えるから背高泡立草と名付けられた。

セイタカアワダチソウの根からは毒性あるアレロバシーcis-DMEを分泌し他の植物の発芽を妨害し一躍大繁殖を成し遂げた。しかし、地下茎でも繁殖を続けたがモグラなどの駆除で糞の栄養が不足繁殖が停滞、自ら出す毒が自家中毒となり相手を攻撃した毒が強すぎ自らも傷つけ「驕れる者は久しからず・・・」で、毒の使用もほどほどにという教訓かもしれない。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿