私は高校生の時や大学生の時、卓球をよくやりました。卓球、ピンポンですね。それでその当時、私は卓球すると、周りにいた人たちにはほとんど勝つことが出来ました。周りの人たちとか友達も、みんなに勝つことが出来て、私が一番上手でした。
ところが私は軍隊に3年間いたのですけれど、軍隊が終わって二十何才になった時、友だちに久々に会ったんです。その友だちが「僕、卓球が上手になったんだよ」と言いました。「何言ってるの」。「じゃあやってみようか」ということになりました。実はその友達は、「僕、国の代表の卓球選手といつも卓球していたんだよ。だからすごく上手になったよ」と言いました。その時私は、「まぁ、いくら上手になったと言っても、君はそのままじゃないか。昔は10回やれば僕がほとんど勝ったじゃないか」、と笑ってそう考えていたんですね。「じゃあ、卓球やってみるかい」。「いいよ」。それで私たちは卓球を始めたのです。ところが、もうびっくりしました。この世にこんな事があるのだろうか?以前は私が本気でやればすぐに勝つことが出来た友だちに、どんなにやっても勝てないのですね。もうものすごい変化球が、スピンが返ってくるんですね。サーブも、落ちたら本当に飛び跳ねてくるすごいサーブを打ち込んできます。どうやって返したらいいか分からないくらいに強烈なサーブなのです。もう驚くばかりでした。そしてもう完璧に打ち負かされてしまいました。話にならないほどやられてしまいました。あんまり口惜しかったので、2回、3回、いやもう1回・・・。私は「最近やってなかったから、もうちょっとしたら感覚が戻ってくるから」、そう言って4回、5回、6回、もう7回やったんです。7回やって負けたら本当に負けでしょう。私はもう手を挙げて降参したのです。「あぁ分かった。僕はもう屈伏するよ。君の勝ちだ。君の方が私よりずっと上手だよ」。
その時初めて私は屈伏したんですね。私は、やっても、やっても、負けを認めませんでした。負けても、負けても認めようとしませんでした。自分が本当にダメだ、私は負けた、そのように認識した時に屈服が始まります。私自分がどんなに力を尽くしても、罪に勝つことは出来ない。私がどんなに努力して力を尽くしても、神様の御言葉と十戒を守ることが出来ない。その事実の前に、もう打ちのめされてぺしゃんこになった時、私はダメですと、そのような心と体験になった時、私は負けです、私、サタンに負けました、私は罪に負けました、ダメです、それが屈服なんです。