瑞芳駅でいよいよ平渓線ローカル列車に乗り込みます。
平渓線は三貂嶺駅から菁桐駅までの全長12.9キロの短い単線です。日本統治下の1921年に炭鉱専用線として開業しました。
瑞芳駅は平渓線の起点駅ではありませんが、ここで乗り換える方法が便利です。
一旦改札を出てから平渓線の切符を購入します。平渓線乗り放題の切符です。
しかし購入した切符は1回も検札や改札で確認されたことはありませんでした。
それにしても朝から暑い台湾です。この日の予想気温も35℃でした…
瑞芳駅の全景を日向に出て撮影してみますが背中が焼けるように熱いのです…
奥では貨物の入れ替えが行われていました。量は多くないのでしょうが貨物の取扱いもあるようです。
前情報ではこのホームで駅弁売りがいて「べんと~」という掛け声で売っているとか…
この日は行きも帰りも見かけませんでした。衛生面でこの季節は問題があるのでしょうね…残念!
この駅弁を朝ごはんにしようと考えていたのに…駅前の商店もまだ開いていませんでした。
30分ほど瑞芳駅で待ちますが反対ホームに「自強号」気動車が停車し台北方面へ発車していきました。
この駅は分岐の起点ですので結構な乗降客数があるようです。
台湾鉄道の出発信号は地上スレスレにあることが多く、この写真でもホームの先の線路際に埋もれるようにあるのが分かります。
いよいよ平渓線の列車がやってきました。DR1000型気動車の日本車輛製です。
冷房装置がついた動力用エンジン1基と電源用エンジン1基を搭載した車輛です。
平均して1時間に1本の運転で1日16往復の運転があります。
瑞芳駅を定刻の9:03に発車した菁桐行きの区間4714列車は3両編成のロングシートでかなりの乗車率です。
車内では台湾のご婦人がおおきな声で会話をしたり、朝食を食べたりと賑やかです。
車掌は運転席でドアを開け閉めするのではなく、乗客用のドアの場所に開閉ボタンがあり鍵を差して操作します。
日本のように乗客そのものが操作するのではありませんので注意が必要です。
これは区間車でも自強号でもそうでした。ですからどこのドアでも操作できるようになっています。
瑞芳駅の次の猴ドウ駅でのスナップです。車掌さんの背中越しですが車内から…
反対ホームに貨物列車が停車していました。日本のトラに似ています。
セメント(水泥)の原料を積載していました。
三貂嶺駅からいよいよ平渓線に入ります。
有名な台湾のナイアガラといわれる十分瀑布は大華駅と十分駅の中間にあります。
大華駅で降りてしまうと線路を歩かなくてはいけません。線路を歩くのは禁止です。大華駅ホームにも大きな看板が掲げてあります。
必ず十分駅から行くようにしましょう。罰金を取られることもあるようです。
そうこうしているうちに列車は定刻通りに9:42に十分駅に到着しました。
半分以上の乗客がここで降ります。この平渓線のメインの街です。
なんか信州のどこぞやの駅かと思うくらい、心安らぐ雰囲気です。まだ午前中の早い時間ですので団体客もあまりいません。
のんびりと散策することにしましょう…まずは駅舎を撮影。
ホームの端に行ってみるとモーターカー(?)が留置されていました。
瑞芳駅でもこれと同じような車輛が貨物の入れ替えをしていました。どことなく日本的ですよね…
クレーンを積載しているのが特徴でしょうか…
暫くすると反対方向から海科館行きの4711列車がやってきました。この十分駅は平渓線唯一の交換駅です。
1時間前の列車が菁桐駅で折り返してきました。ここで暫く停車します。
この列車は10分ほど停車していたでしょうか…
平渓線は単線です。今でもタブレットの交換をします。ですから閉塞信号がありませんでした。
懐かしい風景ですね…のんびりとしたものです。
昔は日本のあちらこちらのローカル線でみられた光景です。
タブレット交換も終わり、私が乗ってきた列車が菁桐へ向けて出発していきます。
そんな光景を2人の若い台湾女性が撮り鉄していました。どこの国にもいるのですね…嬉しいものです。
因みに2番線は菁桐行きホームですが、降りた乗客はホームを降りて線路を渡ります。
駅舎内の売店もまだ開いていません。駅舎を出て海科館行きの4711列車の発車を待ちます。
どこを切り取っても絵になるような感じです。あとは腕次第!?…
やがてディーゼルエンジンをふかして4711列車は十分駅を離れ始めました。
線路脇には住民により綺麗な花が鉢植えされていました。駅を出てから直ぐにお土産屋や食堂、売店が続きますが開店準備中です。
さあ、では十分の街を散策してみましょう…この続きはまた明日。
今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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