時系列は月面自由同盟が決起する直前のVF-Ⅹ部隊のエリア。
月面アポロ基地に所在する特殊部隊VF-Ⅹは一か所に所在し、いつなんどきでも月面の有事に備えて待機していた。
和也は絵里と共にシーアンタレスの隊員とブリーフィングを行うため準備をしていた。
星村和也「これでよし、絵里終わった?」
星村絵里「えぇ終わったわ、完璧なくらいよ。」
いつものようにブリーフィングの準備が終える。
和也は仕事をやっているうちに朝のピリピリした感情はなくなっている。
しかし、いつもの絵里の様子が若干違う。。
強いて言うならば、顔色が悪そうな様子である。
星村和也「絵里顔色悪いけど大丈夫?」
星村絵里「うううんなんでもない、気にしないでね。」
星村和也「体調が悪いなら無理しないで、基地の休憩室のベッドで横になっていたほうがいいよ。」
星村絵里「そうさせていただくわね。」
絵里は夫.和也と義父である提督の間を心配し過ぎたせいか、若干体調を崩してしまった。
和也は疲れていつでも倒れそうな絵里を心配して休憩室のベッドで眠るように指示をする。
それに答えるように絵里は休憩室の方に向けて歩いていく。
【休憩室】
絵里は和也と絵里の休憩所のベッドで寝る。
寝ながら早く和也と義父を仲直りさせ、愛娘達や義母や義妹の瑞穂に心配かけさせないようにしないと・・・・・・と思っていた。
大事な家族が仲の悪いまま過ごしていくのは、偲びない。
ゼントラーディ人(メルトラン)の絵里でも十分に思える事である。
そんな時..................
ズダダダダダダダ ズダダダダダーン
星村絵里「なんだ!?」
絵里はとてつもない銃声を聞き目覚めてしまう。
近くで銃撃戦があるかのように繰り返して銃撃している。
これは寝ている場合じゃないなと察した絵里は、ベットから飛び出す。
ミアン「副隊長、大変です。」
シーアンタレス隊員.ミアン・フローラン
休憩室から出ると部下のミアンが大慌てで駆けよってきた。
星村絵里「何があった?」
ミアン「星村隊長のお父さまを支持する過激派団体月面自由同盟が決起しました。」
星村絵里「なんですって!?」
絵里は月面自由同盟が決起した事に驚く。
過激派であったとはいえ、星村提督の言葉私が禁固刑になってもクーデターだけは起こすのだけはやめておけに従いクーデターは引き起こさないと思っていたが。
彼らに一体何があったのだろうか?
星村絵里「とにかく、VFーX司令部に向かうわミアンついてきて。」
ミアン「了解しました。」
絵里はミアンを伴いVFーX司令部へ向かう。
今は事件を解決する方が先だ、和也と提督の仲の改善より今はこれだ大事だ。
そう思いながらエレベーターに乗る絵里。
【VFーX司令部室】
「星村絵里中尉が参りました。」
司令部室前のMPが大きな声で中にいるVFーX幹部に伝える。
既に戦況分析が行われておりMPの声を聞いたVF-X幹部は絵里の方を見る。
絵里とお供のミアンは司令部室の中に入っていく。
星村和也「絵里、なんでここに?体調が悪いんだから寝てないと・・・・・・・・」
和也が席を離れ絵里のところへ向かう。
隊長が悪い絵里を心配し、休憩室へ戻り寝るように言う。
星村絵里「体調が悪いからと言ってこの一大事に寝ている暇なんてないわ、私も職務に復帰します。」
絵里は強い意志を持って職務へ復帰を和也やその場にいた面々に表明する。
さすがの和也も絵里の強い意思と覚悟を察して、分かったと職務復帰を許可をする。
そして絵里を加えた上で戦況分析を再開する。
「現在、決起部隊は宇宙軍参謀本部ビル.月面第1銀行.アポロ駅周辺を占拠しています、この地域にはまだ避難していない民間人がまだいるそうです。」
星村和也「部隊の突入は難しいか・・・・・・・下手したら民間人に被害が出るか・・・・・・・・」
決起部隊は急だったため周辺の民間居住区の避難が完了してない。
まるで決起部隊の人質になるかのように。
星村絵里「敵を制圧するには司令塔がいるはずね、月面のクラビウス基地の様子は?」
「ジャミング波が発生しているらしく、通信が入っておらず援軍の様子がありませんん。」
月面自由同盟の決起当時、ジャミング波が形成されており月面クラビウス基地に連絡が入っていなかった。
まるで外に何かがいるかのように・・・・・・・・・・・・」
星村和也「俺のバルキリーを出せ、実力で連中とその背後にいる奴を排除する。」
星村絵里「!?」
「しかし、決起部隊はあなたの父星村閣下の支援団体、ご子息であるあなたが排除を・・・・・・・・・・・」
星村和也は月面自由同盟が支持している星村提督の息子。
父が形成した派閥の一つであった。
それを自ら鎮圧する・・・・・・・・・・・・周りにいた幹部は驚きを隠せない。
そもそも、父の派閥の一つを息子である和也が自ら鎮圧するとは思ってはいなかった。
バンッ!!!
星村和也「言っておくが俺と親父は別だ、親父の支援団体なんて知ったことではない!!!銀河の秩序を乱すならば親父の支援団体だろうが容赦はしない!!総員出撃体制に入れ!」
「は・・・・・・・・・・・ハッ!!!」
和也の一言でシーアンタレス隊の空気が一瞬で変わった。
親父の派閥との決別、和也が選んだ道はそれであった。
星村絵里「和也・・・・・・・・・」
絵里は和也のある感情を洞察力で見抜く。
星村の家族を守るために、父を慕った人間達を討つ事と父が造り上げた物を壊す罪悪感からの悲しみが・・・・・・・・・・
和也の号令により、基地の滑走路からVF-3000クルセイダーが目を覚ます。