ある統合軍兵士の手記

地球人とゼントラーディ人のファーストコンタクトから何年経ったのだろうか？
米ソ冷戦やベルリンの壁の崩壊などの旧世紀の出来ごとを繊細な記憶を持っている人はどれくらい生きているだろうか？

今の時に至るまで多くの兵士は武器を取り互いの信念をぶつけ戦ってきた。
歌による戦争解決は何度かあったが、それは歴史の一ピースに過ぎない。

そうした戦いでも多くの人間が死んでいる。
歌はそんなに便利じゃないさ。

そして今日もバルキリーの愛称を持つ可変戦闘機が飛ぶ。

戦地に向かうためだ。
今日も反統合系ゲリラ組織と戦うんだろう。
まったく御苦労な事で・・・・・・・・・・

そんな事を言う俺は歩兵であるからアサルトライフルを手に持つ。
俺達の任務は敵デストロイドを罠に仕掛ける工兵隊の支援だ。
敵地上兵の強襲はいつの時代も油断できんさ。

だが生きて帰ってくる保証はない。
そんなのは分かっている事さ。

西暦２０５４年
新統合軍中尉.アシモフ・ジャクソン中尉

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この手記を残したアシモフ・ジャクソンは、この２日後。
反統合系組織の銃撃で惑星クラピオンで命を散らせた。

この記事を掲載した銀河中央通信社は哀悼の意を表す。