【南米.地球統合軍南米方面軍総合統括軍司令部】
ここは地球統合軍南米方面軍の地下基地がある。
異星人の攻撃があっても耐えられる地下基地であり、南米のアマゾン川の地下に造られている。
耐久性の強さは核兵器でも耐えられる程である、共に居住する家族を含め6万人が住んでいる。
そんな将校室・・・・・・・・・
桐原大佐「マクロスの情報は入ったか?」
南米方面軍参謀付き大佐.桐原茂政
「不明です、御子息である桐原茂人中尉を初め・・・・・・・・・」
桐原大佐「もういい皆まで言うな!!馬鹿息子二人と高飛車娘一人がいるんだ、そうそうくたばらんよ。月基地に勤務している末娘が一人しか残ってないが・・・・・・・・」
桐原茂人の父、桐原茂政大佐は家族の安否を確認しようとアラスカ総司令部に確認する。
が今だに連絡は届いていない。
公式の発表ではマクロスと南アタリア島の住民は反統合同盟の攻撃で死亡が発表されている。
だが今だにマクロス乗員と南アタリア島の住民が死んだとは思ってもいない人がいる。
桐原大佐「子供達よ・・・・・・・・・親より先に逝くもんじゃないぞ。」
そんな風に思っている桐原茂政もマクロスの人々の生存を信じている一人だった。
第15話 ゼントラーディアンスカウトアタック
ラプラミズ艦隊が監察軍艦隊掃討に向かった頃。
第67グリマル級分岐艦隊に動きがあった。
スカウトタイプのリガードが撮影した映像と画像を解析したと言うことであった。
さっそく記録参謀であるエキセドルが早速報告しにきた。
エキセドル「ブリタイ司令、異星人の記録の解析が出来ました。
ブリタイ「なに、異星人の母星の記録が!?」
エキセドル「はい、撮れました。ごらんください。偵察用リガートから撮影したものです。」
ブリタイ「んん。」
モニタに南アタリア島での市街戦の様子が映しだされる。
地球統合軍とゼントラーディ軍の激しい戦闘である。
ブリタイと戦闘の様子を確認をする。
すると一つの映像にブリタイはモニターに釘付けになる。
ブリタイ「な、なに!? んん…。この異星人はマイクローンなのか。」
エキセドル「は、わたしもこれを見たときは…。」
ブリタイ「んん~!」
釘付けになった映像は逃げ惑う民間人と避難誘導をする統合軍の兵士達であった。
そしてリガードに吹き飛ばされる民間人の姿も・・・・
ブリタイがこの映像が注目したのはこれらの人々のサイズであった。
身長がとてつもなく低いのである。
ブリタイはこれらの人々をマイクローンと言う。
マイクローンとは非巨人族の事を言う。
巨人族であるゼントラーディ人はプロトカルチャーから作られた人種であり、プロトカルチャーのようなサイズの人間をマイクローンと読んでいることが多い。
するとエキセドルがある事を言い出した。
エキセドル「我がゼントラーディ軍の古い記録にこのようないい伝えが残されております。」
ブリタイ「なんだ?」
エキセドル「はい。マイクローンの住む星には手を出すなと。」
ブリタイ「ふむ、「マイクローンの住む星には手を出すな」か。」
エキセドル「これ以上、あの星には関わらないほうがよいと思われますが…。」
ブリタイ「ふむ。」
マイクローンの住む星には手を出すな・・・・・・・・
それはプロトカルチャーに反抗しないようにするためのゼントラーディ人の遺伝子に組み込まれたプログラムであった。
プロトカルチャーが絶滅後もなおもゼントラーディ人の脳裏にはそれが埋め込まれているのである。
エキセドル「今後は例の戦艦だけを追うことに徹したほうが得策かと…。」
ブリタイ「わかった。すぐにフォールドして奴らを追う。」
エキセドル「はい。」
その事もありエキセドルはマクロスだけを追撃する事をブリタイに進言する。
ブリタイも同様な事を思っており、エキセドルの意見を採用する。
ブリタイ「デフォールドと同時に戦艦を1隻、調査に向かわせろ。敵の出かたを見たい。」
エキセドル「その件ならば、ガサード1級艦指揮官を推薦します。」
ブリタイ「うむ、ガサードならばうまくやってくれるだろう。全艦フォールド準備、目標マイクローンの戦艦付近。」
第67グリマル級分岐艦隊の全艦隊は準備を完了次第デフォールドをする。
フォールド後はガサード1級艦指揮官が指揮するスヴァール・サラン級1隻でマクロスの調査し、更なる情報を集める作戦に出る。
既にブリタイとエキセドルの頭の中には今後のシナリオが出来上がっていた。
そしてマクロスの近くにフォールドインする。
「6時の方向にデフォールド反応!」
「ブリッジに報告、敵の来襲と・・・・」
「了解」
レーダー探知班はゼントラーディ軍艦隊を探知、ブリッジに報告した。
ヴァネッサ「レーダー探知班より入電。後方に未確認飛行物体、かなりの数で急速接近中。」
早瀬未沙「敵艦隊です既に艦載機多数、大部隊です!!」
グローバル「来たか…。早瀬くん、ただちに応戦態勢だ。」
早瀬未沙「了解。敵機襲来、敵機襲来。バルキリー隊、全機スクランブル。繰り返す。バルキリー隊、全機スクランブル!全艦第1級戦闘配備、繰り返す第1級戦闘配備!」
グローバル艦長の号令と早瀬未沙のアナウンスで戦闘体制が敷かれた。
兵舎にいた桐原を含むバルキリー乗りはプロメテウスの格納庫やマクロスの格納庫へそれぞれ向かう。
桐原の部隊はプロメテウスに移動していたためジープに乗りプロメテウスに向かう。
そしてプロメテウスの連絡通路の前の更衣室で止まり降りる。
更衣室に入ってパイロットスーツに着替え連絡路を再びジープでプロメテウスの自分の機体のある格納庫へ向かう。
桐原たちは格納庫にたどり着き、自分の搭乗機に乗り込む。
千葉軍曹「シゲ坊、機体壊すんじゃねぇぞ。」
桐原中尉「分かっている、地球から遠い宇宙で死んでいられるかよ。」
千葉軍曹「その意気だ!行ってきな!!」
千葉軍曹は出撃して行く桐原に激を飛ばす。
桐原は激の礼にと甲板に出る際に敬礼する。
ドビュゥゥゥゥゥゥン ドビュゥゥゥゥゥゥン ドビュゥゥゥゥゥゥン
プロメテウスの甲板からバルキリー部隊が出撃していった。
地球から遥か遠い暗い宇宙と言う名の海の中を進んでいく、いや海と言っても太陽の光の届かない深海である。
地球に帰れるまでに何人の仲間が死に、何人が地球に無事に帰れるのだろうか・・・・・・・・・兵士たちは不安を抱きながら進む。
どうせ逃げ場はない、だったら全力を持ってやるしかない・・・・・今の兵士たちに出来ることはそれくらいである。
「こちらジャガー小隊、前方にエネミータリホーこれより戦闘を開始します。」
前衛のバルキリー部隊がゼントラーディ軍の戦闘ポッド部隊と交戦を開始する。
桐原の目の前に飛び込んできたのは戦闘の爆発の光である。
既にあの中で殺し合いが始まっているのである。
シュババババババババババーン ズドドドドドドドドド
ロイ「全機に告ぐこれより戦闘空域に突入するぞ、ムザムザ落とされるような真似はするんじゃないぞ!!!マクロスの周辺に近づいている敵機を蹴散らしてやれ!!」
ロイ・フォッカーの号令で桐原を含む編隊は戦闘宙域に突入する。
桐原中尉「予想はしていたが・・・・・・激しい戦闘だ。」
ドックファイトは桐原の編隊が突入した時には激しさを増していた。
味方が敵の攻撃に火達磨になり、敵の兵器が銃弾の直撃を受け機体の面影を残さないで爆発などを頻繁に起こっていた。
敵部隊は前衛と主力部隊を突破しマクロスと直掩部隊との戦闘が開始される。
「ぐぁぁぁぁぁぁぁ」
桐原中尉「ジョナサンどうしたジョナサン!?応答しろ!」
桐原の後方に位置していた僚機ジョナサンとの通信とレーダーの反応が同時に消えた。
背後から空戦ポッドジナールが襲撃してきた。
ジョナサンの通信とレーダーの反応が消えたのはこいつのせいだと・・・・・・
桐原は反転しジナールを攻撃する。
攻撃は見事命中しジナールは撃墜する、残りは2機である。
桐原は僚機と共に背後に回る。
桐原中尉「カイン、そっきの機を任す。」
「了解。」
ズドドドドドド ズゴー
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ」
カインは突然横からの攻撃であっけなく戦死する。
突然横から攻撃したのはゼントラーディ軍指揮官用兵器グラージである。
そして周り今度は桐原を襲ってきた。
「マイクローンめ死にやがれ!!」
グラージは桐原に猛攻をしかける。
桐原は銃弾が当たるすれすれまで回避する。
この腕はエース級である。
桐原中尉「俺はここで死ぬわけにはいかないんだよ!!!!」
ガコン
「ぐぉぉぉぉぉ」
桐原中尉「てぇぇやぁぁぁぁぁ!!」
桐原はバトロイドに変形しグラージを蹴り上げる。
怯んだ所にガンポッドをコックピットらしきところに密着させる。
桐原中尉「落ちろ!」
グラージに密接していたガンポッドのトリガーを引いた。
弾はガラスを撃ち砕き中に乗っていたゼントラーディ兵の頭を砕く。
そして再び蹴り上げるとトドメの銃弾を喰らわす。
桐原が得た戦果は2である。
ロイ「喰らえ!」
ロイ・フォッカ-も部隊を率いて善戦していた。
次々の部下の反応が消えていく・・・・・・
ロイ「くっそう。地上とちがってなんてすばしこいんだ! こいつはちょっと、手ごわいぜ、うっと。」
ロイ・フォッカーは機を左旋回する。
流石のフォッカーも慣れない宇宙戦にはきつい。
「先行艦、有効射程圏内突入。」
エキセドル「おかしいですな、主砲を撃ってこないとは。」
ブリタイ「マイクローンめ、いったいどういうつもりだ。」
エキセドル「もう少し痛めつけて、反応を見てはいかがかと…。」
ブリタイ「うむ、それもよかろう。先行艦に発砲許可を。敵艦を撃破せぬていどに痛めつけろ。」
ブリタイはガサードの前衛艦隊にマクロスに対し艦砲射撃の命令を下す。
「ブリタイ司令より指令、発砲を許可敵艦を撃沈させないように傷めつけろです!」
ガサード「そうか期待通りに働くぞ、一斉砲撃開始撃て!」
ガサードの号令の元スヴァール・サランはマクロスに向けて砲撃する。
マクロスは今の砲撃でかなりのダメージを受けてしまった。
「中尉マクロスが・・・・・・・・」
桐原中尉「一度でここまでとは、次にダメージを負ったらマクロスの乗員7万人は死ぬぞ・・・・・・」
発言の直後第2時の砲撃がマクロスに命中する。
だがマクロスはかすり傷程度であった。
桐原中尉「敵の様子がおかしい、なぜ直ぐに沈めない?」
「さぁ自分に言われましても分かりません。」
桐原中尉「まさか連中はマクロスを拿捕する気じゃ?」
「そんな馬鹿な・・・・それはないだろ。」
桐原の予感は仲間から否定されるが奇しくもあっていた。
ブリタイ達はマクロスを戦闘不能にし拿捕しようと考えていた。
ゼントラーディ軍からしてみればマクロスには軍事的に重要な価値の宝庫だった。
その時だった。
早瀬未沙「全バルキリー隊に告ぐ、これよりトランスフォーメーションを開始します。
主砲射線軸に入らないようにしてください。」
マクロスの管制官である早瀬未沙がバルキリー全機に呼び掛けていた。
だが多くのバルキリーパイロットはトランスフォーメーションと聞いて頭の中に「?」が浮かんできた。
すると第2艦橋から通信が入ってきた。
エマ「ガンサイト2のエマ・グレンジャーです。私が早瀬中尉に代わって説明します、トランスフォーメーションとはマクロスの主砲のエネルギーを確保するために強引に変形させます。市街地への被害は出ますが、これもこの戦況を乗り切るための苦渋の決断です。」
ガンサイト2のオペレーター.エマ・グレンジャーが早瀬未沙をフォローするかのようにトランスフォーメーションについて説明する。
聞きとりやすく落ち着いているエマ・グレンジャーの説明は全パイロット達に納得させた。
早瀬未沙「エマの言う通りです、射線軸に注意しつつマクロスの変形完了まで護衛をしてください。」
ロイ「全機に告ぐ聞いての通りだ、マクロスのトランスフォーメーションを成功させるため防衛任務を開始する。なんとしても作戦を成功させようぜ!!」
未沙とロイの呼びかけでマクロストランスフォーメーション変形防衛任務が開始させた。
その光景を前衛艦隊でマクロス攻撃指揮官ガサ-ドは違和感を覚える。
ガサード「連中の様子がおかしいな?」
「何か我々に対して反撃する事を思いついたのでしょう。」
ガサード「マイクローンめ、第2攻撃部隊を発艦させろ!邪魔なマイクローンの艦載機を殲滅する。」
「サ.エスケスタ」
ガサードは第2次攻撃部隊を発艦させた。
ガサードの艦だけではなく随伴していた僚艦からも出撃している。
その数は140機かなりの大部隊である。
人命を考えない人海戦術である。
桐原中尉「連中め気色悪いほどの数を出しやがって!!」
桐原は圧倒的に数に勝るゼントラーディ軍に苛立ちを感じた。
マクロスがトランスフォーメーションが完了するまでにこいつらと戦わなければならない。
一体何機撃墜すればこの大群を追い払う事ができるのか?
このまま戦闘が続けば、いくらなんでも耐える事は難しい。
滝田中尉「遅いぞ!」
SVF-13ブランジャーズの臨時指揮官になった滝田が一歩間違えたら死ぬ可能性のある危険な方法でゼントラーディ軍の相手をする。
複数の敵を挑発し自分を追撃させる、敵がミサイルが一斉発射したとたん変形しミサイルをガンポッドで迎撃する。
ゼントラーディ軍のパイロット達は滝田を撃墜したと思っていたが・・・・・・・・・・・
シュババババババババババーン
爆風の中からミサイルが突っ込んできた。
既に密集で迫って来たゼントラーディ軍の兵士達の周りには回避するスペースと回避する時間はなく、一気に火薬庫に火をつけたかのように爆発する。
その爆風に紛れほかのゼントラーディ軍のバトルポッド部隊の編隊を次々にやる。
ロイ「流石は滝田だ、戦場のギャンブラーの名が相応しいぜ。」
ロイは滝田の活躍と見て滝田の異名を戦場のギャンブラーと命名する。
統合戦争から戦い続けている滝田であったが、自分の趣味であったギャンブルの能力をこの圧倒的物量に勝るゼントラーディ軍に発揮する。
ほかの兵士達も滝田の今の働きには驚かされた。
次に活躍したのはジョニー・ギルバートである、コールサインはスカル7。
南アタリア島での戦闘が初陣となったバルキリー乗りである。
こいつも中々の腕前だ、後輩に負けるわけにはいかん。
桐原は自分も華々しい戦果をあげるしかない、と一つの編隊を見つけた。
そいつらを血祭りにあげてやる。
ぐっと操縦桿を引いて編隊の上空に回り込む。
桐原中尉「俺だって!!」
まるで零戦が対空砲火を放つ爆撃機の迎撃を掻い潜るかのように銃撃を加える。
ケルカリアと呼ばれる兵器は編隊飛行を続けていたが桐原の銃撃で撃墜され混乱が生じた。
編隊に入りこむとバトロイドに変形しケルカリアに掴みかかる。
「マイクローンはこのような戦術を取るのか?」
ケルカリアは桐原を振り落とそうとするがしつこく掴まれており中々落ちない。
しっかりと猛スピードの中しっかりと捕まる。
桐原中尉「今だ!」
当然ケルカリアから手を離す。
その直後にやってきたのは・・・・・・・・・
ドボォォォォォン
敵の対空攻撃であった、ケルカリアは対空砲火のレーザー砲にのみ込まれ消滅する。
桐原は敵の対空の位置を読み相手を誘導していたのである。
残り1機のケルカリアはミサイル一発放ち撃墜する。
桐原中尉「これで後輩達に馬鹿にされないだけの戦果をあげたな。あれは・・・・・・・」
マクロスがトランスフォーメーションを開始する。
どんどんマクロスが戦艦ではなくまるでロボットかのような感じに変化しつつあった。
ガサード「マイクローンの戦艦に動きだと!?」
「ハッ。」
ガサード「だが動きあれば逆に好機だ!マイクローンの艦を砲撃しろ!今が攻めどきだ!」
「しかし、ブリタイ司令は撃沈するなと・・・・・」
ガサード「構わん撃て!言い訳は後でどうにでもなる。」
ガサードの独断専行でマクロスに対し砲撃の準備をする。
今の攻撃を加えるとマクロスは完全に撃沈する。
そうなれば桐原達は帰る場所を失いそれぞれ戦死する事になる。
その時・・・・・・・・・・・・
ドビュゥゥゥゥゥゥン
桐原中尉「あれは?」
ロイ「あれか?切り札だとよ。」
桐原中尉「切り札!」
突然目の前に6機の可変戦闘機VF-1とは違う機種が目の前を通り過ぎる。
ロイ曰く切り札である。
「全艦攻撃準備完了しました。」
ガサード「撃て!!」
ボゴォォォォォォォォン ボゴォォォォォォン
ガサード「うぉ!?何があった?」
「主砲に攻撃、主砲が撃てません。」
ガサード「予備の主砲に切り替えろ!急げ!今の奴らを撃ち落とせ!」
ドビュゥゥゥゥゥゥン
今の攻撃を加えたのはVA-3インベーダーである。
グローバル艦長が密かに出撃させた強襲攻撃部隊である。
マクロスがトランスフォーメーションの最中に隙をついて攻撃されないように主砲にダメージを与える任務を帯びて出撃したのである。
ガサード艦隊が予備の主砲に切り替えた隙にマクロスはトランスフォーメーションを果たす。
その異様は超時空要塞と言うべき姿をしている。
桐原中尉「すげぇな。」
この光景に思わず桐原は凄いと言ってしまう。
そう思っているのは他のバルキリー乗りも同様である。
ガサード「マイクローンめ戦艦を変形させただと・・・くっなんとしても鎮めろ!奴に主砲撃たせるな!残りの部隊を出せ!」
ガサードのスヴァール・サラン級などの艦隊からジナール戦闘ポッド・リガード全機が出撃する。
その数は50機である。
グローバル「かまわん。主砲発射!」
グローバル艦長は艦載機群に気にせず主砲を発射する。
主砲の光はそのまま直進し艦載機群を消滅させていく。
その先には敵の艦隊である。
ガサード「回避しろ回避!」
「駄目です間に合いません。高エネルギー体来ます!」
ガサード「なんだと!?おわああ…!!」
マクロスの主砲はガサードを含む前衛艦隊を撃破する。
主任務部隊である前衛部隊を失ったゼントラーディ軍艦隊は退却した。
こうしてマクロスに対する危機は脱したのである。
だが退けた半面失った犠牲者の数は多い、マクロスが無事に地球に帰還できるのか・・・・・
それはまだ判断をつけるのは難しい。
ただ進むしかない、マクロスの長い長い地球への帰還はまだ始まったばっかりなのだから。
ここは地球統合軍南米方面軍の地下基地がある。
異星人の攻撃があっても耐えられる地下基地であり、南米のアマゾン川の地下に造られている。
耐久性の強さは核兵器でも耐えられる程である、共に居住する家族を含め6万人が住んでいる。
そんな将校室・・・・・・・・・
桐原大佐「マクロスの情報は入ったか?」
南米方面軍参謀付き大佐.桐原茂政
「不明です、御子息である桐原茂人中尉を初め・・・・・・・・・」
桐原大佐「もういい皆まで言うな!!馬鹿息子二人と高飛車娘一人がいるんだ、そうそうくたばらんよ。月基地に勤務している末娘が一人しか残ってないが・・・・・・・・」
桐原茂人の父、桐原茂政大佐は家族の安否を確認しようとアラスカ総司令部に確認する。
が今だに連絡は届いていない。
公式の発表ではマクロスと南アタリア島の住民は反統合同盟の攻撃で死亡が発表されている。
だが今だにマクロス乗員と南アタリア島の住民が死んだとは思ってもいない人がいる。
桐原大佐「子供達よ・・・・・・・・・親より先に逝くもんじゃないぞ。」
そんな風に思っている桐原茂政もマクロスの人々の生存を信じている一人だった。
第15話 ゼントラーディアンスカウトアタック
ラプラミズ艦隊が監察軍艦隊掃討に向かった頃。
第67グリマル級分岐艦隊に動きがあった。
スカウトタイプのリガードが撮影した映像と画像を解析したと言うことであった。
さっそく記録参謀であるエキセドルが早速報告しにきた。
エキセドル「ブリタイ司令、異星人の記録の解析が出来ました。
ブリタイ「なに、異星人の母星の記録が!?」
エキセドル「はい、撮れました。ごらんください。偵察用リガートから撮影したものです。」
ブリタイ「んん。」
モニタに南アタリア島での市街戦の様子が映しだされる。
地球統合軍とゼントラーディ軍の激しい戦闘である。
ブリタイと戦闘の様子を確認をする。
すると一つの映像にブリタイはモニターに釘付けになる。
ブリタイ「な、なに!? んん…。この異星人はマイクローンなのか。」
エキセドル「は、わたしもこれを見たときは…。」
ブリタイ「んん~!」
釘付けになった映像は逃げ惑う民間人と避難誘導をする統合軍の兵士達であった。
そしてリガードに吹き飛ばされる民間人の姿も・・・・
ブリタイがこの映像が注目したのはこれらの人々のサイズであった。
身長がとてつもなく低いのである。
ブリタイはこれらの人々をマイクローンと言う。
マイクローンとは非巨人族の事を言う。
巨人族であるゼントラーディ人はプロトカルチャーから作られた人種であり、プロトカルチャーのようなサイズの人間をマイクローンと読んでいることが多い。
するとエキセドルがある事を言い出した。
エキセドル「我がゼントラーディ軍の古い記録にこのようないい伝えが残されております。」
ブリタイ「なんだ?」
エキセドル「はい。マイクローンの住む星には手を出すなと。」
ブリタイ「ふむ、「マイクローンの住む星には手を出すな」か。」
エキセドル「これ以上、あの星には関わらないほうがよいと思われますが…。」
ブリタイ「ふむ。」
マイクローンの住む星には手を出すな・・・・・・・・
それはプロトカルチャーに反抗しないようにするためのゼントラーディ人の遺伝子に組み込まれたプログラムであった。
プロトカルチャーが絶滅後もなおもゼントラーディ人の脳裏にはそれが埋め込まれているのである。
エキセドル「今後は例の戦艦だけを追うことに徹したほうが得策かと…。」
ブリタイ「わかった。すぐにフォールドして奴らを追う。」
エキセドル「はい。」
その事もありエキセドルはマクロスだけを追撃する事をブリタイに進言する。
ブリタイも同様な事を思っており、エキセドルの意見を採用する。
ブリタイ「デフォールドと同時に戦艦を1隻、調査に向かわせろ。敵の出かたを見たい。」
エキセドル「その件ならば、ガサード1級艦指揮官を推薦します。」
ブリタイ「うむ、ガサードならばうまくやってくれるだろう。全艦フォールド準備、目標マイクローンの戦艦付近。」
第67グリマル級分岐艦隊の全艦隊は準備を完了次第デフォールドをする。
フォールド後はガサード1級艦指揮官が指揮するスヴァール・サラン級1隻でマクロスの調査し、更なる情報を集める作戦に出る。
既にブリタイとエキセドルの頭の中には今後のシナリオが出来上がっていた。
そしてマクロスの近くにフォールドインする。
「6時の方向にデフォールド反応!」
「ブリッジに報告、敵の来襲と・・・・」
「了解」
レーダー探知班はゼントラーディ軍艦隊を探知、ブリッジに報告した。
ヴァネッサ「レーダー探知班より入電。後方に未確認飛行物体、かなりの数で急速接近中。」
早瀬未沙「敵艦隊です既に艦載機多数、大部隊です!!」
グローバル「来たか…。早瀬くん、ただちに応戦態勢だ。」
早瀬未沙「了解。敵機襲来、敵機襲来。バルキリー隊、全機スクランブル。繰り返す。バルキリー隊、全機スクランブル!全艦第1級戦闘配備、繰り返す第1級戦闘配備!」
グローバル艦長の号令と早瀬未沙のアナウンスで戦闘体制が敷かれた。
兵舎にいた桐原を含むバルキリー乗りはプロメテウスの格納庫やマクロスの格納庫へそれぞれ向かう。
桐原の部隊はプロメテウスに移動していたためジープに乗りプロメテウスに向かう。
そしてプロメテウスの連絡通路の前の更衣室で止まり降りる。
更衣室に入ってパイロットスーツに着替え連絡路を再びジープでプロメテウスの自分の機体のある格納庫へ向かう。
桐原たちは格納庫にたどり着き、自分の搭乗機に乗り込む。
千葉軍曹「シゲ坊、機体壊すんじゃねぇぞ。」
桐原中尉「分かっている、地球から遠い宇宙で死んでいられるかよ。」
千葉軍曹「その意気だ!行ってきな!!」
千葉軍曹は出撃して行く桐原に激を飛ばす。
桐原は激の礼にと甲板に出る際に敬礼する。
ドビュゥゥゥゥゥゥン ドビュゥゥゥゥゥゥン ドビュゥゥゥゥゥゥン
プロメテウスの甲板からバルキリー部隊が出撃していった。
地球から遥か遠い暗い宇宙と言う名の海の中を進んでいく、いや海と言っても太陽の光の届かない深海である。
地球に帰れるまでに何人の仲間が死に、何人が地球に無事に帰れるのだろうか・・・・・・・・・兵士たちは不安を抱きながら進む。
どうせ逃げ場はない、だったら全力を持ってやるしかない・・・・・今の兵士たちに出来ることはそれくらいである。
「こちらジャガー小隊、前方にエネミータリホーこれより戦闘を開始します。」
前衛のバルキリー部隊がゼントラーディ軍の戦闘ポッド部隊と交戦を開始する。
桐原の目の前に飛び込んできたのは戦闘の爆発の光である。
既にあの中で殺し合いが始まっているのである。
シュババババババババババーン ズドドドドドドドドド
ロイ「全機に告ぐこれより戦闘空域に突入するぞ、ムザムザ落とされるような真似はするんじゃないぞ!!!マクロスの周辺に近づいている敵機を蹴散らしてやれ!!」
ロイ・フォッカーの号令で桐原を含む編隊は戦闘宙域に突入する。
桐原中尉「予想はしていたが・・・・・・激しい戦闘だ。」
ドックファイトは桐原の編隊が突入した時には激しさを増していた。
味方が敵の攻撃に火達磨になり、敵の兵器が銃弾の直撃を受け機体の面影を残さないで爆発などを頻繁に起こっていた。
敵部隊は前衛と主力部隊を突破しマクロスと直掩部隊との戦闘が開始される。
「ぐぁぁぁぁぁぁぁ」
桐原中尉「ジョナサンどうしたジョナサン!?応答しろ!」
桐原の後方に位置していた僚機ジョナサンとの通信とレーダーの反応が同時に消えた。
背後から空戦ポッドジナールが襲撃してきた。
ジョナサンの通信とレーダーの反応が消えたのはこいつのせいだと・・・・・・
桐原は反転しジナールを攻撃する。
攻撃は見事命中しジナールは撃墜する、残りは2機である。
桐原は僚機と共に背後に回る。
桐原中尉「カイン、そっきの機を任す。」
「了解。」
ズドドドドドド ズゴー
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ」
カインは突然横からの攻撃であっけなく戦死する。
突然横から攻撃したのはゼントラーディ軍指揮官用兵器グラージである。
そして周り今度は桐原を襲ってきた。
「マイクローンめ死にやがれ!!」
グラージは桐原に猛攻をしかける。
桐原は銃弾が当たるすれすれまで回避する。
この腕はエース級である。
桐原中尉「俺はここで死ぬわけにはいかないんだよ!!!!」
ガコン
「ぐぉぉぉぉぉ」
桐原中尉「てぇぇやぁぁぁぁぁ!!」
桐原はバトロイドに変形しグラージを蹴り上げる。
怯んだ所にガンポッドをコックピットらしきところに密着させる。
桐原中尉「落ちろ!」
グラージに密接していたガンポッドのトリガーを引いた。
弾はガラスを撃ち砕き中に乗っていたゼントラーディ兵の頭を砕く。
そして再び蹴り上げるとトドメの銃弾を喰らわす。
桐原が得た戦果は2である。
ロイ「喰らえ!」
ロイ・フォッカ-も部隊を率いて善戦していた。
次々の部下の反応が消えていく・・・・・・
ロイ「くっそう。地上とちがってなんてすばしこいんだ! こいつはちょっと、手ごわいぜ、うっと。」
ロイ・フォッカーは機を左旋回する。
流石のフォッカーも慣れない宇宙戦にはきつい。
「先行艦、有効射程圏内突入。」
エキセドル「おかしいですな、主砲を撃ってこないとは。」
ブリタイ「マイクローンめ、いったいどういうつもりだ。」
エキセドル「もう少し痛めつけて、反応を見てはいかがかと…。」
ブリタイ「うむ、それもよかろう。先行艦に発砲許可を。敵艦を撃破せぬていどに痛めつけろ。」
ブリタイはガサードの前衛艦隊にマクロスに対し艦砲射撃の命令を下す。
「ブリタイ司令より指令、発砲を許可敵艦を撃沈させないように傷めつけろです!」
ガサード「そうか期待通りに働くぞ、一斉砲撃開始撃て!」
ガサードの号令の元スヴァール・サランはマクロスに向けて砲撃する。
マクロスは今の砲撃でかなりのダメージを受けてしまった。
「中尉マクロスが・・・・・・・・」
桐原中尉「一度でここまでとは、次にダメージを負ったらマクロスの乗員7万人は死ぬぞ・・・・・・」
発言の直後第2時の砲撃がマクロスに命中する。
だがマクロスはかすり傷程度であった。
桐原中尉「敵の様子がおかしい、なぜ直ぐに沈めない?」
「さぁ自分に言われましても分かりません。」
桐原中尉「まさか連中はマクロスを拿捕する気じゃ?」
「そんな馬鹿な・・・・それはないだろ。」
桐原の予感は仲間から否定されるが奇しくもあっていた。
ブリタイ達はマクロスを戦闘不能にし拿捕しようと考えていた。
ゼントラーディ軍からしてみればマクロスには軍事的に重要な価値の宝庫だった。
その時だった。
早瀬未沙「全バルキリー隊に告ぐ、これよりトランスフォーメーションを開始します。
主砲射線軸に入らないようにしてください。」
マクロスの管制官である早瀬未沙がバルキリー全機に呼び掛けていた。
だが多くのバルキリーパイロットはトランスフォーメーションと聞いて頭の中に「?」が浮かんできた。
すると第2艦橋から通信が入ってきた。
エマ「ガンサイト2のエマ・グレンジャーです。私が早瀬中尉に代わって説明します、トランスフォーメーションとはマクロスの主砲のエネルギーを確保するために強引に変形させます。市街地への被害は出ますが、これもこの戦況を乗り切るための苦渋の決断です。」
ガンサイト2のオペレーター.エマ・グレンジャーが早瀬未沙をフォローするかのようにトランスフォーメーションについて説明する。
聞きとりやすく落ち着いているエマ・グレンジャーの説明は全パイロット達に納得させた。
早瀬未沙「エマの言う通りです、射線軸に注意しつつマクロスの変形完了まで護衛をしてください。」
ロイ「全機に告ぐ聞いての通りだ、マクロスのトランスフォーメーションを成功させるため防衛任務を開始する。なんとしても作戦を成功させようぜ!!」
未沙とロイの呼びかけでマクロストランスフォーメーション変形防衛任務が開始させた。
その光景を前衛艦隊でマクロス攻撃指揮官ガサ-ドは違和感を覚える。
ガサード「連中の様子がおかしいな?」
「何か我々に対して反撃する事を思いついたのでしょう。」
ガサード「マイクローンめ、第2攻撃部隊を発艦させろ!邪魔なマイクローンの艦載機を殲滅する。」
「サ.エスケスタ」
ガサードは第2次攻撃部隊を発艦させた。
ガサードの艦だけではなく随伴していた僚艦からも出撃している。
その数は140機かなりの大部隊である。
人命を考えない人海戦術である。
桐原中尉「連中め気色悪いほどの数を出しやがって!!」
桐原は圧倒的に数に勝るゼントラーディ軍に苛立ちを感じた。
マクロスがトランスフォーメーションが完了するまでにこいつらと戦わなければならない。
一体何機撃墜すればこの大群を追い払う事ができるのか?
このまま戦闘が続けば、いくらなんでも耐える事は難しい。
滝田中尉「遅いぞ!」
SVF-13ブランジャーズの臨時指揮官になった滝田が一歩間違えたら死ぬ可能性のある危険な方法でゼントラーディ軍の相手をする。
複数の敵を挑発し自分を追撃させる、敵がミサイルが一斉発射したとたん変形しミサイルをガンポッドで迎撃する。
ゼントラーディ軍のパイロット達は滝田を撃墜したと思っていたが・・・・・・・・・・・
シュババババババババババーン
爆風の中からミサイルが突っ込んできた。
既に密集で迫って来たゼントラーディ軍の兵士達の周りには回避するスペースと回避する時間はなく、一気に火薬庫に火をつけたかのように爆発する。
その爆風に紛れほかのゼントラーディ軍のバトルポッド部隊の編隊を次々にやる。
ロイ「流石は滝田だ、戦場のギャンブラーの名が相応しいぜ。」
ロイは滝田の活躍と見て滝田の異名を戦場のギャンブラーと命名する。
統合戦争から戦い続けている滝田であったが、自分の趣味であったギャンブルの能力をこの圧倒的物量に勝るゼントラーディ軍に発揮する。
ほかの兵士達も滝田の今の働きには驚かされた。
次に活躍したのはジョニー・ギルバートである、コールサインはスカル7。
南アタリア島での戦闘が初陣となったバルキリー乗りである。
こいつも中々の腕前だ、後輩に負けるわけにはいかん。
桐原は自分も華々しい戦果をあげるしかない、と一つの編隊を見つけた。
そいつらを血祭りにあげてやる。
ぐっと操縦桿を引いて編隊の上空に回り込む。
桐原中尉「俺だって!!」
まるで零戦が対空砲火を放つ爆撃機の迎撃を掻い潜るかのように銃撃を加える。
ケルカリアと呼ばれる兵器は編隊飛行を続けていたが桐原の銃撃で撃墜され混乱が生じた。
編隊に入りこむとバトロイドに変形しケルカリアに掴みかかる。
「マイクローンはこのような戦術を取るのか?」
ケルカリアは桐原を振り落とそうとするがしつこく掴まれており中々落ちない。
しっかりと猛スピードの中しっかりと捕まる。
桐原中尉「今だ!」
当然ケルカリアから手を離す。
その直後にやってきたのは・・・・・・・・・
ドボォォォォォン
敵の対空攻撃であった、ケルカリアは対空砲火のレーザー砲にのみ込まれ消滅する。
桐原は敵の対空の位置を読み相手を誘導していたのである。
残り1機のケルカリアはミサイル一発放ち撃墜する。
桐原中尉「これで後輩達に馬鹿にされないだけの戦果をあげたな。あれは・・・・・・・」
マクロスがトランスフォーメーションを開始する。
どんどんマクロスが戦艦ではなくまるでロボットかのような感じに変化しつつあった。
ガサード「マイクローンの戦艦に動きだと!?」
「ハッ。」
ガサード「だが動きあれば逆に好機だ!マイクローンの艦を砲撃しろ!今が攻めどきだ!」
「しかし、ブリタイ司令は撃沈するなと・・・・・」
ガサード「構わん撃て!言い訳は後でどうにでもなる。」
ガサードの独断専行でマクロスに対し砲撃の準備をする。
今の攻撃を加えるとマクロスは完全に撃沈する。
そうなれば桐原達は帰る場所を失いそれぞれ戦死する事になる。
その時・・・・・・・・・・・・
ドビュゥゥゥゥゥゥン
桐原中尉「あれは?」
ロイ「あれか?切り札だとよ。」
桐原中尉「切り札!」
突然目の前に6機の可変戦闘機VF-1とは違う機種が目の前を通り過ぎる。
ロイ曰く切り札である。
「全艦攻撃準備完了しました。」
ガサード「撃て!!」
ボゴォォォォォォォォン ボゴォォォォォォン
ガサード「うぉ!?何があった?」
「主砲に攻撃、主砲が撃てません。」
ガサード「予備の主砲に切り替えろ!急げ!今の奴らを撃ち落とせ!」
ドビュゥゥゥゥゥゥン
今の攻撃を加えたのはVA-3インベーダーである。
グローバル艦長が密かに出撃させた強襲攻撃部隊である。
マクロスがトランスフォーメーションの最中に隙をついて攻撃されないように主砲にダメージを与える任務を帯びて出撃したのである。
ガサード艦隊が予備の主砲に切り替えた隙にマクロスはトランスフォーメーションを果たす。
その異様は超時空要塞と言うべき姿をしている。
桐原中尉「すげぇな。」
この光景に思わず桐原は凄いと言ってしまう。
そう思っているのは他のバルキリー乗りも同様である。
ガサード「マイクローンめ戦艦を変形させただと・・・くっなんとしても鎮めろ!奴に主砲撃たせるな!残りの部隊を出せ!」
ガサードのスヴァール・サラン級などの艦隊からジナール戦闘ポッド・リガード全機が出撃する。
その数は50機である。
グローバル「かまわん。主砲発射!」
グローバル艦長は艦載機群に気にせず主砲を発射する。
主砲の光はそのまま直進し艦載機群を消滅させていく。
その先には敵の艦隊である。
ガサード「回避しろ回避!」
「駄目です間に合いません。高エネルギー体来ます!」
ガサード「なんだと!?おわああ…!!」
マクロスの主砲はガサードを含む前衛艦隊を撃破する。
主任務部隊である前衛部隊を失ったゼントラーディ軍艦隊は退却した。
こうしてマクロスに対する危機は脱したのである。
だが退けた半面失った犠牲者の数は多い、マクロスが無事に地球に帰還できるのか・・・・・
それはまだ判断をつけるのは難しい。
ただ進むしかない、マクロスの長い長い地球への帰還はまだ始まったばっかりなのだから。