急にある子の様子が「変だな」と思うようになるときがあります。
急に忘れ物が増えたり
急に授業中のやる気が下がる日が続いたり
急に宿題をしなくなったり
急に先生に反抗的になったり
急に友達へいじわるをするようになったり
急に欠席がちになったり
その様子をとらえた先生は、まずその行動に対して直接的な指導をするでしょう。
「宿題忘れが続いてるね。気をつけなさい。」
「どうして、花子さんにそんなひどいことしたの。反省しなさい。」
しかし、そんな指導も効果なく、その子の様子は一向に変わらないとしたら、敏感な先生は、何か原因があるはずだと思い、それを探し出します。
子どもは素直ですから、そういったよくない姿が表れるのは、その背景に何かよくないことがあるからだと、そう思います。
悩んでいることがあるんじゃないか。
学習でつまづいていることがあるのかな。
きっと友達関係がうまくいってないのだろう。
何か疲れが溜まってるのかな…
ここからの詮索は大変になることが多いです。
簡単には原因は見つからないものです。
その子に直接聴いても、本当の答えを言わない、言えない、言いたくないことも多いですから。
そうなると、次に当たるのは友達でしょう。
普段親しい友達に「何か思い当たることはないか」と尋ねてみます。
さらに、親に尋ねるという方法もすぐに思いつきます。
「最近太郎君の様子がおかしいのですが、おうちではどうですか…」
そこから原因が浮かび上がってくることもあります。
が、こういった方法でも、明確なものが出てこない場合もあり、先生としては行き詰ってしまいます。
そこで、あまり思いつかなさそうな、1つのルート。
その子の兄弟を当たってみる!
兄弟です。
もちろん校内に兄弟がいる場合に限られる方法ですが、いるならば、その子やその子の担任に話をもちかけてみる方法があります。
「お兄ちゃん、最近何か変わったことなかったかい?」
「きみの妹なんだけどさ、学校で様子がおかしいことがあるんだけど、どうしたのかな?」
実は、学校の友達よりも、親よりも、兄弟こそがよくお互いのことを知っているということは多々あります。
表も裏も、いい面も悪い面も知り尽くす関係にあるのが兄弟です。
兄弟ってお互いのことをよく見ていますし、お互いに強く影響し合うものです。
兄弟の好調不調は敏感に感じとれるもので、その原因だって兄弟なら瞬時に分かったりします。
特に小学生のうちの兄弟関係はなおさらそうだと思います。
中高生になれば、お互いに無関心になっていく兄弟もあるのかもしれませんが、小学校の場合、先生はその解決口を兄弟に求めてみるのは有効な手段の一つだと思います。