体育は跳び箱がスタートしました。
日記に跳び箱のことを書く子たちがたくさんいて、
「とび箱を飛ぶ」
と書いている子もいたので
「それじゃ、跳び箱の上を飛んでいることになるよ。」
と教えたら、笑ってました。
六年生ですので、安全を確認したら、そこからはみんなスムーズに跳びだしました。
もちろんみんな一年ぶりですので、最初は慣れない様子もありましたが、すぐに感覚を取り戻したようで、ほいほい跳びだしました。
私は体育館の二階からその様子を見てみることにしました。
単元の最初に、子どもたちの実態を把握したかったからです。
得意な子
苦手な子
やる気な子
やる気になれない子
ここからだとよく見えます。
じーっと見ていると、子どもたちが次から次に跳ぶ様子がおもしろく見えてきました。
どんな子も跳ぶその瞬間は最高に集中して、真剣な表情になります。
そして跳び終ったら、成功に喜ぶ顔、失敗にゆがめる顔が必ずあります。
それらを見ていると、なんだか
「はぁ~先生になってよかった~」
なんて、思っちゃいます。
先生としての幸せを感じて。
子どもたちが跳び箱をどんどん跳ぶ様子がさわやかで、はつらつとしていて、それが無条件にうれしいです。
ついつい、顔がほころび、指導者でなくただの観客になってしまいそうでした。
さて
隣のクラスの先生が教えてくれました。
「うちのクラスの佐藤くん、(ぽっちゃりしてて運動系ではないんだけど)台上前転が上手でびっくりしたよ。」
「あぁ、あの佐藤くん。」
「去年、先生が教えてくれたって言ってたよ。」
「あ、私?あぁ」
忘れていたけど、私が教えていました。(たしか… 笑)
子どもにとっては、その記憶、経験って大きいんですよね。
「先生が、ぼくにこれをできるようにしてくれた。」
それが何より先生への思い入れにつながるようです。
それを思えば
達成型の体育の授業は先生の腕の見せ所!
として気合いを入れてのぞみたいものです。
器械運動は達成型の運動の典型ですね。
できた、できなかったがはっきりしていて、子どもたちには分かりやすい運動です。
できればうれしい。
できなければ悔しい。
できたとき、関わってくれた先生には感謝や愛情が芽生える。
そういうものです。
だから、自分が体操をできる先生もできない先生も、指導法をできるだけ研究してのぞむことで、子どもの心をぐっとつかむことができるチャンスがきます。