教務主任の立場で、とある校務支援ソフトを作りました。
エクセルを使ったもので、これがうまくいけば、先生たち、特に担任の先生たちの仕事がより効率的になるというものです。
作成に時間がかかりました。
エクセルの難しい機能も使い、途中作業が行き詰まってしまいました。
私もある程度エクセルはできるのですが、これはなかなか手強いものでした。
「うーん、まいった」
パソコンが得意な若手の後輩と一緒に作業をしていたのですが、二人とも完全にお手上げでた。
「どうするかな」
私が弱音を吐いていると、後輩が
「あっ、A先生に聞いてみましょうか。」
と。
A先生とは、事務室の先生です。
「なんでA先生?」
「前に、A先生が作ったソフトがありましたよね。あの~のソフト。あれすごかったですよ。得意なんじゃないですか。」
「あ~ あったね。そういえば。じゃあ聞いてみるか」
A先生は事務室の先生だから、普段我々がする仕事に直接関わることはありません。
A先生が職員室で私たちと一緒になにか仕事をするということはほとんどないのでえ、今回の作業についても、私は全くA先生の存在を思い浮かびませんでしたが、この後輩はよく思い浮かんだものです。
二人は事務室へ。
「A先生、実はちょっと相談が…」
「はい」
人柄がよくて、おとなしい感じのA先生です。
「実は今、~というのをエクセルで作っているのですけど、どうしてもわからないところがあって」
「はぁ」
「先生なら分かるんじゃないかと思って」
私はエクセルでしようとしていることを説明しました。
「あぁ、それなら… こうして… こうして… こうしたら… どうですか」
A先生はいくらかの数式を入れました。
「… できたぁ!」
「すげぇ!」
思わず声をあげる私たち。
「これです!これ!先生、できましたよ!ありがとうございます!」
「いえいえ、よかったです」
どんだけ他の人に聞いても、ネットで調べても分からなかったのに、A先生がすぐに解決してくれました。
私たちはもちろんですが、A先生も、少しうれしそうで、今まであんまり見なかったようなほころんだ顔をしていました。
次の職員会議。
私はさっそくそのソフトを紹介しました。
「お~」
うれしい声が聞こえました。
「ぜひこれを先生方に使っていただき、校務の効率化を図っていただければと思います。」
得意気に話す私。
そして、絶対に言おうと思っていた一言を付け加えました。
「このソフトを作るのには、A先生も知恵を貸してくださいました。A先生、ありがとうございます。」
予告もなく名前を挙げられて、少し照れ臭そうなA先生。
事務室の先生は、職員会議の場にはいるけれども、発言をすることもほとんどありません。
それだけでなく、普段から事務室にこもって仕事をしていて、先生たちのように派手に振る舞って、活躍を見せる場もありません。
しかし、もちろん学校にとってはとても重要なポジションで、重要な仕事をしてくれています。
そんな先生に、今回はスポットを当てたいと思いました。
他の先生たちにとっては意外な人物の活躍だったことでしょう。
でも、A先生が関わっているということで、なおさら今回のソフトに興味を持ってくれるだろうし、使ってみようと思ってくれるのではないかと、それもねらいとしてもっていました。
教室ではよく言われる「逆転現象」
普段活躍しない子が活躍したり、多くの子が予想しなかったことが起こったりすることです。
逆転現象で、授業やクラスはおもしろくなります。
担任はこの逆転現象をねらっていろんな仕掛けをするものです。
私は教務主任として、職員室で逆転現象を起こすことをねらおうと思います。
当たり前の先生ばかりでなく、意外な先生に活躍のスポットを当てられるように。
エクセルを使ったもので、これがうまくいけば、先生たち、特に担任の先生たちの仕事がより効率的になるというものです。
作成に時間がかかりました。
エクセルの難しい機能も使い、途中作業が行き詰まってしまいました。
私もある程度エクセルはできるのですが、これはなかなか手強いものでした。
「うーん、まいった」
パソコンが得意な若手の後輩と一緒に作業をしていたのですが、二人とも完全にお手上げでた。
「どうするかな」
私が弱音を吐いていると、後輩が
「あっ、A先生に聞いてみましょうか。」
と。
A先生とは、事務室の先生です。
「なんでA先生?」
「前に、A先生が作ったソフトがありましたよね。あの~のソフト。あれすごかったですよ。得意なんじゃないですか。」
「あ~ あったね。そういえば。じゃあ聞いてみるか」
A先生は事務室の先生だから、普段我々がする仕事に直接関わることはありません。
A先生が職員室で私たちと一緒になにか仕事をするということはほとんどないのでえ、今回の作業についても、私は全くA先生の存在を思い浮かびませんでしたが、この後輩はよく思い浮かんだものです。
二人は事務室へ。
「A先生、実はちょっと相談が…」
「はい」
人柄がよくて、おとなしい感じのA先生です。
「実は今、~というのをエクセルで作っているのですけど、どうしてもわからないところがあって」
「はぁ」
「先生なら分かるんじゃないかと思って」
私はエクセルでしようとしていることを説明しました。
「あぁ、それなら… こうして… こうして… こうしたら… どうですか」
A先生はいくらかの数式を入れました。
「… できたぁ!」
「すげぇ!」
思わず声をあげる私たち。
「これです!これ!先生、できましたよ!ありがとうございます!」
「いえいえ、よかったです」
どんだけ他の人に聞いても、ネットで調べても分からなかったのに、A先生がすぐに解決してくれました。
私たちはもちろんですが、A先生も、少しうれしそうで、今まであんまり見なかったようなほころんだ顔をしていました。
次の職員会議。
私はさっそくそのソフトを紹介しました。
「お~」
うれしい声が聞こえました。
「ぜひこれを先生方に使っていただき、校務の効率化を図っていただければと思います。」
得意気に話す私。
そして、絶対に言おうと思っていた一言を付け加えました。
「このソフトを作るのには、A先生も知恵を貸してくださいました。A先生、ありがとうございます。」
予告もなく名前を挙げられて、少し照れ臭そうなA先生。
事務室の先生は、職員会議の場にはいるけれども、発言をすることもほとんどありません。
それだけでなく、普段から事務室にこもって仕事をしていて、先生たちのように派手に振る舞って、活躍を見せる場もありません。
しかし、もちろん学校にとってはとても重要なポジションで、重要な仕事をしてくれています。
そんな先生に、今回はスポットを当てたいと思いました。
他の先生たちにとっては意外な人物の活躍だったことでしょう。
でも、A先生が関わっているということで、なおさら今回のソフトに興味を持ってくれるだろうし、使ってみようと思ってくれるのではないかと、それもねらいとしてもっていました。
教室ではよく言われる「逆転現象」
普段活躍しない子が活躍したり、多くの子が予想しなかったことが起こったりすることです。
逆転現象で、授業やクラスはおもしろくなります。
担任はこの逆転現象をねらっていろんな仕掛けをするものです。
私は教務主任として、職員室で逆転現象を起こすことをねらおうと思います。
当たり前の先生ばかりでなく、意外な先生に活躍のスポットを当てられるように。