二〇二三年七月二十日(木)。
深夜(午前二時)。ヒルズのカリカリ(キトン12ヶ月まで まぐろ)七十粒摂取。
朝食(午前五時)。ヒルズのカリカリ(キトン12ヶ月まで まぐろ)七十粒摂取。
昼食(午後一時)。ヒルズのカリカリ(キトン12ヶ月まで まぐろ)七十粒摂取。
夕食(午後六時)。ヒルズのカリカリ(キトン12ヶ月まで まぐろ)七十粒摂取。
二代目タマはとにかく人間の指によく噛みつきたがる。初代タマの場合も子猫の時に噛みつきが激しく、多頭飼いしている知人に相談して対処法を教えてもらった。その効果かどうか判別できないくらい短期間でほどなく人間には甘噛みしかしなくなり、成猫になるのを待たず順調に育った。
ところが二代目タマの場合、譲り受けた当初から感じていたのだが、甘噛みというより限度を知らず思い切り噛みついてくる感触があって、初代タマの時に用いたしつけの方法がどうも通用しそうにない。ごく平均的な子猫なら人間の指に狙いをつけて噛みついてくると、不意打ち的にぐっと押し返して対人マナーのようなものを躾けるわけだが二週間ばかり続けてみても全然通用しない。それどころか飼い主がぐっと押し返せば押し返すほど噛みついた指をごくごく飲み込み飼い主の指の根本までくわえ込んであらためてがちっと噛みつき離さない。その度にいつも流血。まるでスッポンのようだ。
ちなみに妻は初代タマの時の育て方からしてそもそも躾け方を知らないので、どうして二代目タマはこんなに強烈に噛み付くのかと見当がつかない。あげくに多頭飼いしている知人に今さら相談している始末。それはもう十四年も前に同じ人の夫さんから飼い主が教えてもらって承知しているというのに。
そこで今朝から躾の方針を変える。朝食後も昼食後もずっと遊ばせよく走らせる。インターバルを取る際に飼い主の指を猫の口元まで持っていって軽く噛ませてみる。噛み付いたらぐっと押し返して指を引き抜き、間を置かず猫の顔面に素早く何度も繰り返し往復ビンタを浴びせながら部屋の隅にどんどん追い込む。猫が尻尾を巻いてたまらず逃げ出すまで何度もビンタを繰り返す。繰り返すごとにだんだん猫の眼に怯えと戸惑いの色があらわになる。飼い主が近づいて手を猫の口元に差し出すだけで慌てて身構え逃げ出し家具の裏側へ入り込んでじっとするようになる。
そこまでいくと今度は往復ビンタを止め、いつもの食後の運動に戻し、一つの動作が上手くできればすかさず褒めてやる。三種類ほどの遊びのパターンの一つ一つを反復させながら噛みつき抜きでこなせるようになるまでゆっくり学び直させる。夕食を挟んで現在午後八時。横になっているタマの首をなでてやる。今日の未明のうちはまだ、首をなでようとするやいなや昨日までと同じく噛みついてきたが、ややおとなしい。とはいえ噛みつきがまったく止んだわけではないので明日は明日の様子をみて躾け直さないといけない。ややおとなしくなってくれたぶん、これ以上エスカレートすることはまずないように思える。