アルコール依存症並びに遷延性(慢性)鬱病のリハビリについて。ブログ作成のほかに何か取り組んでいるかという質問に関します。
母の体調変化に伴う不意の付き添い介護。
今日の午前中。近くの郵便局から帰ってきた母がこれまで経験したことのない不安を伴う頻脈を訴える。家庭向け血圧計で午前十時台から十一時台にかけて三度測定。三度とも血圧は上が九十前後で下が四十前後、逆に脈拍は一貫して百三十前後。ふだんの脈拍は六十程度なので脈拍だけが二倍ほど上昇したまま低下しない。
膵臓癌治療のため抗がん剤治療と手術とに向けて大津日赤から一旦退院自宅待機中だったが高齢者ゆえ一連の流れからあるいは起こりうる事態。大津日赤に電話をかけて相談。緊急外来へ来てほしいとのこと。しかし頻脈ということなら診療科は入院中にかかっていた消化器内科でも外科でもない。新しく循環器内科での診察になる。
さらに緊急なら救急車を呼べるわけだが救急車の場合、そのやりとりの中で病院側と上手く連絡が取りきれずしばしば別の病院へ搬送されてしまうケースは日本全国どこにでもある。いわゆる「たらいまわし」。それを避けるため費用はかさむがタクシーを手配。いきなり舞い込んだ付き添い介護。循環器の受診は初診になるため何かと検査が立て込み、おそらく半日以上は潰れるだろう。慌ただしく着替えを済ませて母と一緒にタクシーで大津日赤へ。
血液検査が一回。心電図は到着後すぐの心電図検査と点滴の中にまた別の心電図検査薬を入れた検査とを合わせて二回。それだけで到着からもう三時間近い。結果、「上室性頻拍症」。不整脈の一種である。カテーテルアブレーション(心臓カテーテル手術)で九割方根治できる範囲に入るとはいえ、母の場合、膵臓癌発覚以前から体力低下がずいぶん進行しているため何とも言い難い。ともかく根治治療を日程に入れつつ取りあえずは対処療法でしかないが薬物療法を先行させることに。頓服としてベラパミルを処方してもらう。なお院内の移動は主に車椅子。学生時代にやっていた大阪市生野区での障害者介護の経験がとても役に立った。
ちなみに五年前に亡くなった父の癌治療の際、それ以前から十年以上患っていた心房細動治療のため、手術後の抗がん剤治療と合わせて抗不整脈薬を服用していた。けれどもどの薬剤が合うかどうかは試してみないとわからない。京大病院へ移り何種類か変えてみてようやく効果的な薬剤が見つかった時は癌の側が相当悪化しておりすでに時間の問題というのが実状だった。
処方箋を出してもらい心臓エコー検査の予約を取って薬局で薬剤を受け取りようやく帰宅。
一方で考え込んでしまうことがある。京大病院や大津日赤という名前に反応する人々は少なくないに違いないと。「贅沢」ではないかと。恵まれているではないかと。言うまでもなく今の日本ではもちろん「贅沢」だ。そう見えて当然を上回るほど当然に違いない。しかし父が京大病院にかかって手術も抗がん剤治療も心臓病治療もできたのは京都市職員共済年金があったから。それだけでまかなえた。今度の母の場合も遺族年金を融通できる状態でやってきたから。今は不可能。小泉改革が「ぶっこわした」。小泉内閣は公約通り政府与党を「ぶっこわした」わけではまるでなく真逆であって、日本で最も多い中間層のやや下のほうに位置する一般市民の日常生活を「ぶっこわ」すのに成功したというほかない。