友人の江戸小紋を選びながら、洒落帯も合わせてあげている間、暇なので山と積まれた反物を広げていると・・・・・・。「ん?」と思うものがありまして。ええ。またやっちゃいました。掘り出し物です。墨流しの小紋です。一筋にぼかしの明るい銀が映えて、黒地に八掛分のぼかし地も付いている17Mという品です。とりあえず友人の合わせが終わった後、充てて見るだけ~と良いながら、店長はしっかり電卓を取り出して・・・・。ちょっとまって!先日毛万筋の両面江戸小紋を注文したばかりではないですか!でもそこはなじみの呉服屋ですね。「大丈夫ですよ、夏まで隠しておきますから~」とにこやかにおっしゃるのです。この墨流し。粋なんですよ。粋すぎて売れないらしい。かといって私に着こなせるのか!?と悩みました。
夏物は何故か黒地が多いのです。それも蝶々柄ばかり。なんで?蝶?母の考えはよく分からないけど・・・。とりあえず着てみたら白と黒の地に蝶柄の付下げがまあ似合うこと・・・・・。自画自賛^^;
自分ではまだまだ粋だとか色気だとか、女らしさとかは無縁で、若いふりをしていたのですが、意外に落ち着いた地合いも合うのだとしってからは、お召しとか紬でも白系を選ぶようになってしまったのです。其処に江戸小紋の黒地毛万筋と墨流しです。あああああああああああああああ!
はいはい。買いますよ。もう。あきらめました。
だってねえ。その内に・・と思っているとそれきり一生出会わないことだってあるのですから。手持ちの帯と小物を頭の中でコーディネートします。所有する着物関係の本も総動員して、黒にあう組み合わせを考えます。黒留め袖だったら楽ですけどね。所詮遊び着ですから。
そういえば本場八丈の格子柄もあるんです。他にも黒系の糸で織られた八丈紬もあるのです。これは皇室献上品を織ったという方の品。びっくりするくらいの細かさで、その技巧は素晴らしいというか感嘆の声すら出ないほどです。もうお亡くなりになったので、最後の仕事となった反物です。実母も反物のまま仕立てないでしまっていた物です。
段々と着られなくなる着物も出てくるだろうし。全部姫にいくのですが。今更一枚増えようと、もうどうでも良いです。はい。欲しい物買います!
その前にとりあえず仕事しないと・・・・^^;