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パナソニックの行方

2011年11月05日 | 日記
ささやかなこのブログで、コメントが絶えない唯一の記事がパナソニックの電子レンジについて書いたものです。
不良マグネトロン問題はいまだに放置されたままのようです。

いただいたコメントで最も長く使えた例が5年5ヶ月で、この方は5年保証に入っておられたのですが、それを5ヶ月過ぎて壊れたそうです。

我が家の場合は、当該部品の2年保証を過ぎた3年で壊れました。同じく3年でこわれたというコメントもいただきました。

でもこれらは長く持ったほうで、最近はあまり使用していないのに、わずか1年4ヶ月で壊れた例や、ひどいのではネット販売で購入してすぐに試しに使って見たら即エラーという例も寄せられました。

改善どころかますます品質が落ちてきています。私のところでさえこんなに実例があげられているのですから、販売台数から見たら半端な数字ではないでしょうね。

それなのに一向に改善せず放置とは、パナの品質管理・顧客管理はどうなっているのでしょうか。修理受付窓口から生産管理部門に情報が伝わっていないのでしょうか。

数日前にパナソニックは尼崎の最新のプラズマテレビ工場を閉鎖すると発表しましたが、これには外国勢の安値攻勢だけではなく、品質管理での対応のミスなども影響していると思います。

うちのテレビ(23年間使用してきたソニーのテレビです)が壊れる前兆のような現象が現れて、買い替えを迫られたとき、液晶かプラズマかという選択肢はなかったです。
プラズマははじめから対象外でした。
というのは、
1.原理的には蛍光灯と同じなので、長寿命化に限界がある
2.画面の焼き付きが起こる
3.省電力に限界がある
4.明るい部屋では画面が暗く見える
5.パネルからの発熱が多く、パネルヒーターになり夏は暑い (その分冬は暖かいかも)(笑)

などの理由です。もっとも大画面はプラズマの方が安くできますが、そもそもそんな大画面は狭い我が家には不適です。

で、親類がプラズマテレビを買ったと聞いて驚いたものでした。実際画面を見ても、プラズマ陣営が宣伝するほど画質が良いとも思えなかったですね。
まあいわれなければ液晶かプラズマかわからないという感じでした。

話は戻りますが、尼崎への大規模なプラズマ工場の建設は、シャープの堺の大工場建設計画と並んで、発表当時は関西で大きなニュースになりました。
関西の産業空洞化に対して明るいニュースでしたから。

でも両社とも市場の動向を完全に読み違えていましたね。
結局2年前後で両社は工場閉鎖や計画変更を余儀なくされました。でもそれはソニーや日立、東芝なども程度の差はあれ同様です。
こういうことを見ていると、今が日本の産業構造の大きな転換点になっていることは間違いないようです。
1960年代にアメリカの家電業界が衰退して日本が市場を席巻して行ったように、今度は韓国や中国が日本に取って代わろうとしているのでしょう。

しかし、商品は価格だけで選択するものではないと思います。価格競争がすべてではないと思います。
厳しい生産管理のもとで安心していつまでも使えるというところに日本製の強みがあったと思います。安かろう悪かろうではなかったというところが、海外での日本製品の絶対的な強みだったと思います。

それが、最初の電子レンジの例や、プラズマテレビの縦線問題のように欠陥が明らかなのに、いつまでも問題を隠したまま販売し続けていては、客が離れていくのは当然ですね。

どのメーカーでも絶対壊れない商品はないと思います。問題はそれとどう対処するかですね。
我が家でも、パナの掃除機MC-F200NXDのノズル故障や、食器洗い乾燥機NP-60SS5の扉ヒンジの錆問題などありましたが、いずれも納得の行く対応でした。
とくに掃除機は購入後3年たっていましたが、新品のノズルに交換してくれ、窓口の担当者が原因も教えてくれて気持ちがよかったです。

それで今回の電子レンジでも同様の対応を期待していたのですが、まったく裏切られました。
韓国中国勢の安値攻勢に余裕がなくなってきたということでしょうが、目先の損失を恐れるあまり、もっと大事な企業としての信用や、製品への信頼をなくしてしまうといういい例だと思います。


コメント
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