思いつくままに書いています

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ヤケド、治りました。湿潤療法、大したものです♪  改訂追補版(笑)

2013年09月11日 | 日記

今回は以前に書いた、スパーダのオイル交換後の試乗の際、排気管に素足が触れてヤケドしてしまったドジな話、の後日談です。
(といっても、前半はバイクのエンジンオイル交換の話なので、手間を省くため、以下火傷の顛末だけ藍色で再掲することにしました)

オイル添加剤を入れてから、エンジンオイルをマニュアル通りの量入れて、しばらく家の周辺を走って暖機してから再度オイル量をチェック。
普通ならこれで作業完了!となりますが、悲劇(喜劇ともいう)はこのあとでした!

エンジンを止めて、バイクにまたがったまま、バックで(出やすくするためです)ガレージに入れていた際に、横のアドレスにあたりそうになったので避けようと車体を傾けたら、ふくらはぎがエキパイに接触!
横着して半パンで作業していたので、モロに素肌に高温のエキパイが触れて「アチッ」。あわててふくらはぎを見たら時すでに遅し。ほんの一瞬の接触でしたが、見るも無残に横6センチ縦3センチぐらい皮がきれいにベロリとめくれて、下のピンクの皮膚が完全露出。パニックです。

あわててガレージ内の工具などを片付けてから、家に戻って必死で皮膚科を探しました。
でも以前行ったことのある皮膚科はお盆で13~15日休診。市立病院ならやっているだろうとホームページで確かめたら、無情にも「完全予約制」と表示。

でもこちらも非常事態です。
前日テレビのニュース番組で、猛暑で熱くなった遊具で「低温火傷」した幼児が皮膚移植手術が必要となったという悲惨な映像と、私の足の傷の形がそっくり (笑) だったので、何が何でも診てもらおうと、必死の思いで市立病院に電話しました。

受付嬢が出たので状況を言うと、「本来は診られないのですが、先生に聞いてみます」とのこと。
祈るような気持ちで保冷剤を当てながら待っていたら、「本来ならできませんが、今回は診ますと先生が仰っていますので、今すぐ来てください。何分ぐらいかかりますか?」とありがたいお言葉。
「10分で行きます」と返事して、アドレスを飛ばして直行しました。
でもけっこう受付手続きがかかり、皮膚科でもちょっと待ちました。その間の長いこと。保冷剤を置いてきたことを後悔し続けていました。

ようやく名前を呼ばれたので診察室へ。
中に女性スタッフ4人ぐらいいましたが、その中の一番若く見える人がお医者さんでした。
「どうされました?」と聞かれたので、バイクのマフラーで火傷したと言ったら、3人の看護師さん、口々に「ヤッター!」とか「マフラー、キター!」とか「熱いよねー、マフラー!」とか、仰天のレスポンス。なぜこんなにウケる?と戸惑いましたが、おかげでこちらもそれまでの悲愴な緊張感から完全に解放されました(笑)。
これ、パニック患者には最適の対応策かも(笑)

女医さんもまったく気さくに、「コケたんですか?」とか「マフラーって熱いですからね」とか。言われなくてもわかってますってと内心思いながらも、「いえ、オイル交換作業していて」と答えたら、ああそうですかと笑っていました。
処置は消毒液をかけてからリンデロンVGとかいう軟膏を塗ってガーゼを貼り付け、包帯を巻いて完了。
「大したことはないと思うが、また明日来てください」と言われたので翌14日の午前10時を予約。この日は薬はなく、診察だけでした。でも本当に大したことなさそうなのでホッと安心しましたね。

デイケアから帰ってきたヨメさんは足の包帯を見てびっくりしていました。
今日は患部を濡らさないようにとのことで、この日は包帯の上にラップをぐるぐる巻きつけてからヨメさんの入浴介助と私のシャワー。

そして翌14日、予約通り病院へ。

30分前に2階の皮膚科に行くと、もう10人ぐらい診察待ちの人。それで長丁場を覚悟して、パソコンを取り出してこれをブログネタにしようと書き始めたら、2行も書かないうちに名前を呼ばれました(笑)。
昨日診てくれた女医さん、今日は診察の当番ではないので、順番を待たなくてよかったようです。昨日と違って診察室ではなく処置室に案内されて入ったら、先生がお待ちでした。

そして患部を診ながら「どうですか、痛みますか?」と聞かれたので、「いえ全然痛みませんね~♪」というと「それは心配です」とキッパリ。
何でも、火傷が深いと神経まで損傷を受けて痛まないことがあるとのこと(怖)。

でも、消毒液がかけられたとき刺激を感じて「痛い!」と言ったら、それなら大丈夫かもといいながら、熱でめくれて傷の端によじれていた皮膚を鋏で切りはじめました。
切りながら私に「切っているのを見れますか」と聞くのでせっかくだから「いやとても見れません」と答えたら、横に付いていた看護師さん、真顔で「それなら私の顔を見ていてください。」 すごい自信です(笑)。
お言葉どおりマジマジと彼女の顔を見ていたら、向こうから笑い出しましたが。

ここの皮膚科、かな~り♪面白いです(笑)。

また軟膏を塗ってくれて、貼り付き防止フィルム付のガーゼを貼って包帯。患部はフィルムのおかげでガーゼがまったく貼りつかずラッキーでした。
でも昨日もそうだったのですが、この先生の包帯、やさしい性格なのか緩すぎ!で、今日も帰途にバイクで走行中緩んできて困りました(笑)。

治療後に半分フィルム付きガーゼが余ったのですが、「これは持って帰って家で使ってください」と手渡してくれました。そして「軟膏を出しておきますので、家でガーゼに塗って使ってください。次は金曜日16日に来てください」とのこと。

その後、皮膚科の受付で予約表を受け取り、1階の会計で精算したのですが、なんと領収書には「薬なし」の表示。

もう一度皮膚科の受付で「薬が出ているはずだが」というと、すぐ確認に行ってくれました。
やはり先生が忘れていたとのことで、再度会計に行き、処方箋を受け取りました。
病院横の薬局で軟膏を受け取って、病院の駐輪場に戻ってきたら当の女医さんとばったり
向こうから「ごめんなさい、うっかり忘れていました。すみませんでした」と謝られ、こちらも「いえいえ、どうもありがとうございました」と昨日無理に診てもらったことについてお礼をいいました。
本当に市立病院の皮膚科、とても公立病院とは思えない人間味があって楽しいです。

今回の火傷騒動のそもそもの原因が、猛暑とはいえ半パンでバイク整備をするという私の不注意から起きたことです。エキパイ部を見たら皮膚の痕跡らしいものがこびりついていました(殴)。

幸い火傷はそれほど酷くないようですが、けっこう完治までは時間がかかりそうです。


ここから後が、今回の話になります。

3cm×6cmぐらいの火傷で、皮膚がベロリとはがれてしまっているので、これまでの経験からかなり長引くだろうと覚悟していました。
ところが、8月13日から治療を開始して、まさに日にち薬、日ごとに良くなっていきました。そして2週間たたずに新しい皮膚が火傷部位全面を覆ってきました。まだ柔らかそうですがほぼ完治。あの楽しい女医さん(笑)から「これで終了ですね」と言われました。思ったより早く、しかもきれいに治ってラッキーでした。

これまでの私の知識では、やけどは出来るだけ傷口を乾燥させるのがいいと思い込んでいました。ジュクジュクと患部にしみだしてくる体液は出来るだけ早く乾燥させるのがいいと思っていました。
ただ、今回のように広くベロッと皮膚が剥がれてしまった場合は、傷口に当てたガーゼが体液などでくっついて、それを交換するたびにせっかく出来てきた新しい皮膚が一緒にはがれるという繰り返しになるので、相当時間がかかるだろうと思っていたわけです。
実際これまでの火傷では、新しい皮膚が傷を覆うまでかなり時間がかかっていました。付着したガーゼをはがすのも痛かったし。(^^;

でも今はそういう治療法は過去のものですね。今は患部を乾燥させるのではなく、できるだけ湿潤に保つ療法が主流だそうです。

Wikipediaの定義では、
「傷口の内部に消毒薬を入れることを避け、再生組織を殺さないように創部を湿潤状態に保ち、なおかつ感染症の誘因となる壊死組織や異物を十分除去(デブリードマン)し、皮膚常在菌による細菌叢を保持し有害な病原菌の侵入を阻害することで創部の再生を促すものである。」
となっています。
↑なにやら難しい表現ですが、具体的には簡単で、
1.患部は水道水で洗い流して清潔にする
2.皮膚の再生を妨げる消毒・殺菌薬は使わない
3.患部を樹脂フィルム等で覆って常に湿潤状態を保つ
ということです。

で、私の治療の場合は、いきなり上記2と反してしまいますが、まずは悪性の菌が付着しているかもしれないとのことで、先生が傷口を消毒。
次に何やら液体をかけて消毒薬ごと傷口を洗い流してから、「くっつかないガーゼを当てますからね」とプラスチックフィルム付きのガーゼに軟膏を塗って傷に当ててから、包帯をまいてくれました。ほんの少し刺激がありましたが、ガーゼが傷についたら嫌だなと思っていたので、先生の言葉にちょっと安心しました。

そして、家で薬を塗る際は、まず風呂で傷口にシャワーの湯を当ててきれいにしてくださいと指示されました。
「えっ、今の段階で直接シャワーを当てる?」とビビリましたが、「ソフトな水流なら大丈夫です。」とのこと。シャワーの水で表面の古い軟膏や表面の浸出液の塊みたいなものを流してから、新しい保湿ガーゼに軟膏を塗って固定してくださいとの指示でした。この治療で使用したガーゼの残りは「家で使ってください」といいながら滅菌バッグごと手渡してくれました。

そのガーゼ、これまで見たことがない特殊な製品みたいなので、薬局でもらえるよう処方箋に書いてほしいと頼みましたが、包帯やガーゼは保険の対象外といわれました。ただ、薬局で注文したら手に入りますよと教えてくれて、パンフレットもくれました。
早速帰りに病院近くの薬局で薬を受け取る際に注文しました。ラッキーなことにそのガーゼは薬の卸会社?に在庫があり、その日の午後には薬局に入荷した旨、自宅に電話連絡がありました。

これです↓。メロリンという商品名で各サイズがあるようですが、私は10cm×10cmのサイズを購入しました。10枚入りです。値段は忘れましたが、1箱700円ぐらいだったと思います。念のため2箱買いましたが、1箱余りました。(^^;)


で、最初のうちは化膿防止のために、この軟膏↓を処方されました。リンデロンVG軟膏といいます。


でも3度目の診察の時からこれに変わりました↓。プロスタンディン軟膏で褥瘡などの治療薬ですね。


自宅での治療は、入浴後、たっぷりプロスタンディン軟膏を塗ったメロリンを傷に当てて固定するだけ。簡単です。
ただ、今年の異常な酷暑で包帯の下にアセモが出来始めたので、早いうちに包帯の使用はやめ、ドラッグストアで購入したネットに切り替えました。これです↓。


一週間ぐらいでガーゼに付着した体液の滲出跡がほぼなくなってきて、きれいな薄皮が出来てきました。ガードするフィルムのおかげでガーゼは傷に全く付着せず、毎回きれいにはがれてくれます。これだけで感動モノ!
ただ、私が「ラップではだめですか?」と聞いたら、皮膚科の看護師さんと先生は即座に「ラップはダメです!」と否定しました。ある程度の通気性が必要なのでしょうね。

傷はサラミかイチジクの実の切断面みたいな赤い色(笑)ですが、表面はツルツルとしてきれいです。とはいえ、他人が見るとかなり気持ちが悪いと思うので、画像のアップは自粛します。(笑)

そして13日目の診察で、「もう大丈夫ですが、念のためもう一回来られますか?」と女医さんに聞かれました。楽しく明るい皮膚科の雰囲気にはかなり惹かれるものがありましたが、それで通院するのは本末転倒というものなので、「いえ、できればもうこれで」とお断りすることにしました。(笑)

診察を終えて先生は「治ったように見えてもまだ皮膚は薄いので、できたら市販の保護パッドなどを貼ってガードしてくださいね」と言ってくれましたが、どうもそんなひ弱な表皮に何かを貼るのは気が進まなくて、その後はむき出しのまま。(殴)
ただ傷はふくらはぎの下部でせいぜい掃除機のホースが当たるぐらいなので、用心深く注意すればなしでもOKでした。

結局、メロリンは1箱も使い切らず、軟膏も残りました。伸縮ネットのおかげでアセモもすぐに消えてなくなりました。そしてなぜか、受傷時から今まで火傷の痛みは一切なし。ただ消毒薬をかけられた時などはヒリヒリしたので神経は大丈夫です。

本当に一時はどうなることかと落ち込みましたが、この湿潤療法のおかげできわめて順調に治りました。

火傷の治療、進歩してますね。この治療法、擦過傷などでも有効とのことでした。

コメント (4)
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