葵から菊へ&東京の戦争遺跡を歩く会The Tokyo War Memorial Walkers

パソコン大好き爺さんの日誌。mail:akebonobashi@jcom.home.ne.jp

しんぶん赤旗コラム欄『政府が触れぬ「明治の精神」』

2018年12月11日 | 歴史探訪<江戸と明治の歴史>

今朝のしんぶん赤旗に『政府が触れぬ「明治の精神」』と題した、コラム欄「朝の風」があった。
管理人の「東京の戦争遺跡を歩く会・明治150年シリーズ」もそれなりの意義があったと自己分析している。



>文字起こし<
 明治150年を祝う政府式典は、「百年」の時に比べれば規模も縮小され、比較的簡素であった。天皇も呼ばれなかった。だが、政府は2年前から明治150年を綿密に準備し、地方自治体には、地域創生の一層として財政措置もつけて、1年にわたって、イベントをおこなってきた。下からのキャンペーンを狙ったものである。
 明治150年に取り組む政府の「基本的な考え方」は、戦前の天皇主権と戦後の国民主権との根本的な違いを無視して、「明治の精神に学び、更に飛躍する国」を目指すということであった。「明治の精神」は「近代化の歩み」だけに矯小化され、しかもその過程で行われた台湾や朝鮮の侵略、日清・日露の戦争といった負の側面にはまったく触れられていない。
 現政権の思惑の彼岸で「明治の精神」を語った人に、夏目漱石や保田輿重郎がいる。個人の自立とその葛藤をみつめた漱石は、『こころ』のなかで、「明治の精神が天皇に始まって天皇に終った」と言う。日本人の情緒を偏愛した日本ロマン派の保田も、「明治の精神」とは「王政復古」「尊王撰夷」の精神であると言う。2人とも、天皇に結びつけて「明治の精神」を考えている。まっとうな指摘である。それをぬきに、「明治の精神」を語ることはできないはずである。(梟)

(了)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« シニアネットコミュニティー... | トップ | 靖国神社創立150年事業「... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

歴史探訪<江戸と明治の歴史>」カテゴリの最新記事