友人から下記のようなメールがありました。
『私は世田谷区が行っているカルチャーセンター、世田谷市民大学に通っており、 公開講演会の企画を立ててみろと言われ、昨日の委員会で、「日本のエネルギー政策はどうあるべきか。原発の問題点と原発からどう脱却するか。」というようなソフトなテーマで、京都大学の小出裕章氏または 評論家の内橋克人氏に依頼することになりました。
今までに勉強した限りでは、100万kWの原発からは毎年、1tの死の灰と200kgのプルトニウムが生産 され、現在の処、人類はこの膨大な放射性廃棄物を処理する方法は持っておりせん。日本は六ヶ所村 の地中1000mに埋設しようとしております。「原発は、日本を死に至らしめるアヘン」であることが良く解り ました。』
管理人は次のようにレスポンスしました。
『世田谷区の脱原発区長はきっと喜んでいるでしょう。
原子力発電所は原子核分裂の熱で湯を沸かし、蒸気を作り、それで発電する。原爆は百万分の1秒ですべての核物質の分裂を起こすの対して、湯を沸かす場合は、ゆっくりゆっくり核分裂を継続させる。原子力で湯を沸かす際の最大の課題は「暴走」を防ぐことだ。(「人骨の会」代表常石敬一神奈川大学教授)
「地震と津波対策が万全であれば大丈夫論」「そうはいってもこの地域には地震はこないよ論」が根深く国民の中にあります。
管理人は輸送機器販売の商事会社に10年間勤め、33歳で退職するときは営業課長でした。荏原製作所が担当でしので下水処理の部品を納めていました。また、千葉県中規模住宅団地の汚水処理槽の設計・設置もしました。
その体験から考えると、原発問題は「機械工学」からも大いに論ずるべきと考えます。
元日立製作所社員の論考を読みますと、定期点検の時は配管など機器関係は放射能に侵されているので、配管フランジのボルトナットを対角線に締め付けが出来ない劣悪な作業状態だと書いてありました。
自動車免許をお持ちの方はお分かりのように、タイヤ交換の時、ボルトナットを対角線に締めていくことは「基本の基」ですよね。
自動車メーカーにはリコールが如何に多いか周知の事実です。原発の場合はリコールだからといって部品交換は簡単には出来ません。
一般的に言って「鋼鉄」製品の溶接は大丈夫ですが「ステンレス」の溶接は難しいと言われています。原発の場合は「特殊な鋼材」が沢山ありますので、その溶接問題もあるのではないでしょうか。
講師に「機械工学」からの論考をお尋ねください。
岩波書店刊「六カ所村の記録 上・下」鎌田慧著
を読まれことをお勧めします。