遠つあふみ 大河流るる国なかば
菜の花さきぬ 富士をあなたに
与謝野晶子は、この時「鉄幹」を思いその溢れる想いを一気に書き綴ったのでしょうね…
遠江(遠つあふみ)の、大河と言えば、天竜川でしょうか??
私はそこからの富士は見た事が有りませんから
どの様に見えるのか?解りませんが…
晶子の激しい思いがよく解ります。
菜の花の向こうに富士が見えてよ、あぁなんて綺麗…
こんな美しい光景が広がって…
日本の真ん中なのよ!今私が立っているここは。
貴方と一緒に見られたらどんなにか素晴らしかったことでしょう。
一人で見ると、この美しさも半減してしまいそう…
せめて、この思いと美しさを歌に託して貴方にお届けしますわ。
個人的には、そんな感じを受けます。
女性ならではの歌ですね~。
美しく甘く、そして切ないほどの女心がヒシヒシと伝わってきます。
そう、どこかに出かけた時
「あぁ、ここをあなたと一緒に歩けたら…」
そう思う時って、沢山有るでしょう?
そんな時は、その思いをこうして綴ってみるのも良いかもしれませんね。
いつかはその想いが相手の心に伝わって
そして、一緒に歩く日が来るかもしれませんから…。
やわ肌の 熱き血汐にふれもみで
寂しからずや 道を説く君
晶子初期の頃の歌です。
まぁ、なんて情熱的なのでしょう。
この歌の解釈には様々あれど…感じたままに解釈すれば良いのではないかと。
人それぞれ、生きてきた環境、生活、それぞれ違うのですから
こう考えるべき!なんて事は、論外な気がいたします。
これを書いた頃の晶子は、まだまだ乙女。
恋に恋するような年頃…
誰でもが通過する、あの輝かしいキラキラした感受性の頃。
想いは、真っ直ぐ届け!そんな頃の歌ですもん…
ねぇ、先生…
私を見て、こんなに先生ばかりを見つめている私なのよ
何で真面目に、普通の顔して教えてるの??
私の目も見てよ…
気が付かない振りなの??
見て、見て、私の目を、そして気づいて私の燃えるこの思いを!
こんな時って、有りませんでした??
誰もが通過する、可愛い年頃。
普通はこれで、青春はお終いですが
堺のいとはんは、この後、想いはますます強くなり
突っ走るのです…鉄幹目がけて。
凄い情熱ですね~。
そして、晶子は誰しもが知る「与謝野晶子」となり
多くの人々が、彼女の歌を読み、今に至るって訳です。
恋も、昇華させると「自分の人生」が「宝石」へと変わる事もあるのですね~。
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さて、今日も曇りベースの一日となりそうです。
涼やかで過ごし易い一日になれば良いのですが…。