「吉祥天女」2007年
昭和45年の金沢…。
一人の少女が転校してくる。
5歳まで住んでいたという。
同級生の名字をさりげなく言う。
資産家の叶家。
遠野家は叶家と縁組をしようと目論む。
胡散臭い連中がはびこっているじゃない。
けれど…それを阻むために彼女が舞い戻ってきた。
同級生は彼女にある出来事を話す。
そこに隠された真実は惨いのだなぁ。
彼女がやり遂げなければいけないあれこれ。
周到にそれらを貫徹してくのだけれど。
そこには誤算も生じる…。
天女の羽衣…幸せになれる…と。
舞い落ちる花びらのごとき羽衣。
天女の運命は彼女にとって…。
幸せとはいえないものだったろう。
言い伝えはどこかしら作り話的でもある。
現実の世界で起きる出来事は…。
儚くもあり尊いものでもあるようだなぁ。