なぜ、
本物の道具が入ると、作業が変わるのか、
というと、
たとえば、私は暗転で一度、
椅子の移動をする仕事がありました。
どこの暗転か、わかります?
って、わかるワケないですよね(笑)
暗転になったとき、小道具をハケ(片づけ)たり、
大道具を移動したりするのは、
・・・舞台監督さん、
ということも、もちろんありますが、
かえって、近くにいるキャストの方が、
無駄な時間を使わずに済むので、
基本は一番近いキャストが働きます。
ということで、
婦美が順吉にキスをされて大騒ぎになり、
みんなが窓から逃げるあのシーン。
みんなが逃げてしまった後、
談話室に入ってきた菅沼先生が、
ガランとした談話室をカンテラで照らして、
何事もなかったと、ホッとしたところで、
暗転・・・だったのですが、
この時点で、
窓から逃げるときに、踏み台がわりにした椅子が、
窓のそばに置きっぱなしになるんですね。
でも次の明転(暗転が明けたとき)では、
翌日のシーンになるので、
椅子は元に戻ってなきゃいけない。
で・・・、その場にいるのは菅沼だけ
ま、少々トロくても、別の人間が動くよりいいだろう、
ということで、私がやりました。
「はーい。この程度、いくら私でも楽勝でーす!」
って状態だったので。
だって、この仕事、
とりあえず道具のパイプ椅子だったときには、
ホントに楽勝だったんです。
<つづく>
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