暗転で、消えものをハケる(片づける)のは、
何が起きるかわからない、
出来ればやりたくない仕事なんですが、
そんな時に、我々役者が頼るのが、
舞台監督さんなんですね。
舞台監督・・・通称「舞監さん」は、
舞台上でおこる、全ての責任者。
なので、複雑な仕事は、
舞監さんにお願いしちゃうんですが、
その、プロである舞台監督さんでも、
時には、やっちゃうことがあって・・・。
その時は、私も含めて4人が、
暗転の間に、袖から出て、
小さめの応接セットに、ぎっしり座り、
そこで明るくなっていく、という段取りでした。
大の大人が4人、暗転の中で急いで座るのも、
それなりにワタワタなのですが、
それだけ動きのある中で、
舞監さんは、お茶(茶たく付き)と名刺をハケる、
という仕事がありました。
詳しい話は、こちらでお読み頂くとして、
まぁ、たまたま間の悪いことがあったんですが、
やっと椅子に座って、スタンバイした役者さんの髪に、
ハケたお茶をバッシャーン!!
私も暗い中でスタンバっていたのですが、
なんか、いつまでたっても、
周りがガサゴソしてる・・・。
(なにかあったのかな?)
で、明るくなってみると、
隣に座っている、私の孫娘役の役者さんが、
やたらと手櫛で髪を触っている。
あ~、こういう芝居にしたのね、
くらいの軽い気持ちで見ていましたが、
実際は、
真っ暗な中での降ってわいた災難に、
(これから見せ場だっつーにっ)
と泣きたくなりながら、
そのキャラクターをキープしつつ、
髪のお茶を全体に広げていたという(笑)
そういえば、公演を観に行っても、
暗転での消えもの移動は、
ブルーライトでうっすら見せたままでの作業にしたりと、
できる限り、事故らないようにしているようです。
これ、何かやらかすとキズが深いですからね。
って、なんか気がついたら、ハケる話になってますが、
消えものの話でした!
消えものでキツイのは、何といっても、
<食べながら芝居をする>
これに尽きます。
まぁ、消えものに限らず、
「何かをやりながら芝居をする」
というのは、予想以上にシンドイ作業で・・・。
あ、ひとつ思い出してしまった。
あの、消えものネタじゃないんですが、
ちょっとそんな話をさせて下さい。
<つづく>
ブログランキング参加中
よろしければクリックを