戦 果
昨日は 私の集落の神社の秋祭りでした。 関係者は朝から準備に追われます。
お昼過ぎには 集落の氏子が集まり コウベをたれ 神主様のありがたい お祓いを受けます。
そのあと青空のもと境内にブルーシートを敷き 座卓が並べられ 質素ですが酒宴が始まります。 若い者から高齢者 子供まで にぎやかです。
神社の中では 神楽が心地よい太鼓と笛のリズムで 何番も舞われます。
そして最後の舞は ヤマタノオロチを退治するものです。
二匹の大蛇は 穴熊さんが こだわって収穫した 我が家の水田の藁で作られたものです。
大型機械で 稲の収穫が進む中 藁は小さく切り込まれ水田に 返されます。
長いままの藁を探すのは なかなか大変です。 二匹の蛇は 晴れの舞台を控えて スタンバイです。
いよいよ 皆が見守る中 最後の神楽です。 見物の者も 神楽の舞いても 一杯機嫌です。
冷やかしや応援の声が飛び交います。
やがて 大蛇は 腹から真っ二つに切られます。
切られた藁は 我が家の畑に蒔いたり 家畜のえさに混ぜたり 縁起を担いで持ち帰ります。
過疎化が進み 子供も少なくなった 限界集落ですが どうにか神社の行事を維持しています。 昔からの神楽 町では保存を呼びかけていますが それなりの経費は 氏子で均一に 割り勘です。
昔はどこの集落でも 神楽が舞われていましたが 今は少なくなりました。 神楽そのものの存続が 危ない状態です。
最後の 餅まきが始まります。 あれは上を向いてはいけません。 下をしっかり見て いるのがコツのようです。
神社から 帰り道それぞれのレジ袋の大きさを見て あのお方 意外とドジだとか 容量がいいとか 見かけによらずすばしこいのだと 独り言を言いつつ 西日を背に受けながら 我が家まで帰ります。
このお祭りが済めば いよいよ冬の到来です。
藁で思い出しました、、
浅草の浅草寺の宝蔵門の大わらじ、これは山形の方が奉納されるそうですが、お米を取ることなく(完全にわらじのためだけに)稲を育てるんだそうです、白装束で刈り取り、編むのだそうです。10年に1回、
浅草寺脇の氏子の飲み屋の老女将から聞きました、、穴熊さんは毎年なんでしょうか?
細工物にする藁は 穂が完熟する前に刈り取りますが 我が家の稲は 刈り取って自然乾燥ですから 毎年 藁の欲しい方が 持って行かれます。
しめ縄 草履 納豆を包む 野菜畑の敷物
縄 むしろ 畳の床 牛の寝床と いろんなことに利用していた昔の人には 頭が下がります。