とにかく1975年は提供曲の発売ラッシュだ。
この歌も4月発売。

作詞 岡本おさみ
作曲 吉田拓郎
しっかり、森山良子節にしてしまっている
さすが日本のジョーンバエズ
フォークの女王
といっても過言でない
安定の森山良子さん。
難しい岡本おさみ
吉田拓郎作品を見事に歌いきっている。
これも
低音域からサビに向かって
盛り上がっていくにつれ
音域があがりつつ
声のレベルを張り上げるように
歌う独特の拓郎節。
全体的にフラットマンドリンが効果的に
叙情的に演奏されていて、
夕陽の情景を醸し出している
♪歌ってよ夕陽の歌を
とリフレインするところに混成ボーカルの
コーラスが入ってエンディングする
なんとも
森山良子さんらしいフォークソングという
雰囲気が残る。
綺麗にまとめあげた「歌ってよ夕陽の歌を」だ。
2年後に拓郎さん自らのカバーアルバム
「ぷらいべいと」に
この歌をカバーして歌っている。
本家の歌う
「歌ってよ夕陽の歌を」は
ロックティストが流れている。
アレンジ
歌い方
で歌のコンセプトとイメージは変わる。
それは
歌うアーティストによってもそうだし、
歌自体が一人歩きすることもあり、
どのアーティストが歌ったものがいいか、
どのアレンジがいいか、
好みは分かれる。
提供曲はとくに
それが顕著だ。
本人がカバーするというのは
作った本人がある程度気に入って作った
ということの証明にもなってる。
確かに
拓郎さんの口から
「歌ってよ夕陽の歌を」の出来は良かった
と言っていた。
1975年
惜しげもなく才能をぶちまけてる
吉田拓郎さん。
74年の襟裳岬から
波に乗った感じでギアアップして、
また、次のエポックメーキングを迎える
準備期間的な
1975年なのだ。
キャンディーズ
石野真子
と歌謡界に拓郎旋風がまた、起こる前触れの
凪のような年
1975年。